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プロフェッショナル・ゼミ

「本」が食べたくなったら「福岡天狼院」へ行けばいい《プロフェッショナル・ゼミ》


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:よめぞう(プロフェッショナル・ゼミ)

天狼院書店の魔の手が、私の胃袋へと迫ってきている。

気づいた時は既に遅く、私はキッチンで一人、鍋と無言で対峙していた。
鍋の中には、出来たばかりの「ひき肉とゴボウの豆カレー」が、コトコト音を立てている。

今日のカレーはどちらかと言えば、割と良い出来だ。
味も悪くないし、とろみもあって良い。
もう、旦那が無言で「お代わり」をしに行く姿まで想像できている。

それなのに! それなのにも関わらず、私の脳内ではまったく違う感情が駆け巡っている。

「目の前にあるのは、確かに悪くない。でも、アナタが食べたかったカレーは本当にこれかしら?」

もう一人の私が、意地悪そうな笑みを浮かべて耳元でこう囁いた。
これには、ぐうの音も出なかった。「カレーが食べたい」という気持ちはウソじゃない。
「カレー」は私の大好物な食べ物のトップに君臨している。今でこそ行く頻度は少なくなったものの、純粋に「美味しいカレー」を求めて食べ歩くくらい、カレーが好きだ。職場で「あいつ、カレー好きだってよ」と認知されているくらい、無意識にカレーを昼ごはんに食べているらしい。
スリランカカレーも美味しいし、グリーンカレーのココナッツミルクの風味もたまらない。ナンと一緒に食べるインドカレーも最高! どのカレーが好きかというよりは「カレーと名前のつくもの」が好きだ。極端な話「カレー風味」とあるだけでも少しテンションが上がる。
けれども「カレーが好き」な私の中で、ここ最近群を抜いて目を引くカレーがあった。「バターチキンカレー」だ。しかも「一般的なバターチキンカレー」じゃなくて「福岡天狼院のバターチキンカレー」に限定されたものだった。

ちくしょう……天狼院書店、福岡天狼院め!!
全くなんてものを「カフェメニュー」に出してくれたんだよ……

「お手製カレー」を乱暴に頬張りながら、頭の中では「福岡天狼院のバターチキンカレー食べたい」一色に染まっていた。本屋のカフェメニューで「スパイスから作っているカレー」が食べられるのは意外で気になったし、何よりも「福岡天狼院でしか味わえない味」に心惹かれてならなかった。
天狼院書店、というワードを知っている人が100人いれば、ほぼ100人知っているであろう「川代ノート」というキラーコンテンツがある。名前の通り、スタッフの川代さんが発信しているブログだ。そこには、思わず共感したくなるような話や、グサッと突き刺さる話、たまに「うおお! ぶっちゃけたなー!」という話もある。私が「バターチキンカレー」が「福岡天狼院でも食べられる」と知ったのも、この「川代ノート」のブログだった。Facebookで「元彼が好きだったバターチキンカレー」という記事のタイトルを見たときは、シビれた。まーすんごいのをぶち込んできたなーと、記事の続きを読まずにはいられなかった。ざっくりと言えば「新メニューの告知」だ。さらに言えば、どうして「バターチキンカレー」をメニューとして出すのか、ということが書いてあった。
彼氏の心を掴むために、頑張って、試行錯誤して作ったバターチキンカレー。ターメリックやコリアンダーなどのスパイスから作り上げる、手間をかけて作ったカレー。「福岡天狼院で出されるバターチキンカレー」がどういうものなのかを知っていくにつれて、暖かくて柔らかい気持ちと、どこかちょっぴり切ない気持ちが心の中で混ざり合っていった。誰かを想う気持ちがいっぱい詰まった、ちょっぴり切ないカレー。1皿のカレーに、こんなに深い話があるとは思ってもみなかった。ただ、思い返せば私もそうだった。結婚して、ようやく「それなり」に料理ができるようにはなった。けれども、そこに行きつくまでは失敗の連続だった。それでも「美味しいね」といってくれる家族の笑顔が見たくて、たまにキッチンの隅で「また失敗した……」と涙ぐみながら料理を作っている。どんな料理にも「出来上がるまでの歴史」がある。それを紐解いていただく料理は、その魅力をさらに高めてくれるだろう。いうならば、料理も「1冊の本」と同じなのかもしれない。大きく紙の本と違うのは「食べられる」ということくらいだ。
だから、私は「福岡天狼院のバターチキンカレー」を食べるまでは「その他のバターチキンカレー」を食べないようにした。無印良品のバターチキンカレーの誘惑にも負けず、職場の近くのインドカレー屋のバターチキンカレーからも目をそらした。「その他のバターチキンカレー」の魔の手から、なんとか逃げきり私はようやく「福岡天狼院のバターチキンカレー」を食べる時を迎えた。
靴を脱いで座れる「堕落部屋」スペースの隅で、コンセントをMacBookにさしながら、頭の中はこれから口にするカレーのことでいっぱいだった。あまり落ち着きがなかったので、スタッフの方引いてませんように……と祈りながら、バターチキンカレーに会えるのを待った。それから程なくして「お待たせしましたー」という声とともに「福岡天狼院のバターチキンカレー」は、私の目の前にやってきた。
ゴクリ、と大きく唾を飲み込んだ。やっと、やっと……待ちに待ったカレーが食べられる。とりあえず、iPhoneで写真を撮った。それから、2、3分くらいの間、私は「念願のバターチキンカレー」をじっと見つめていた。真っ白なお皿のキャンバスには丁寧によそわれたご飯と、バターチキンカレーのオレンジ色がかかったような明るい茶色のルーが描かれていた。そして、ゆっくりとスプーンをカレーの方へと伸ばし、すくった。それから、口の中へと慎重に運んだ。

「うわ……美味い」

口の中にスパイスの香りが柔らかく、広がった。
もぐ、もぐと口を動かすたびにバターのコクや、トマトの酸味、スパイスの刺激が顔を覗かせていた。どれも、全然違うものなのに、喧嘩することなく見事な「バランス」を保っている。「川代ノート」のあの記事みたいに、いろんな感情が1つのハナシの中で共存していた。気づけば、どんどんスプーンを動かす手は止まらず、あっという間に完食してしまった。やっと待ち望んでいたカレーを食べることができた達成感と、川代ノートの記事を追体験したような不思議な気持ちでいっぱいだった。本当はもう一杯くらいペロリと食べられそうだったけれど「おかわりってできますか?」なんて恥ずかしくて聞けなかったので、もう少し食べたかったなーという、ちょっぴり切ない気持ちを胸にしまって、私はこうして「福岡天狼院の堕落部屋」でジンジャエールを片手に、キーボードの手を走らせている。
そういえば、ここ最近「誰かのために」と、強い思いを持ってご飯を作っていなかったような気がする。仕事をして、甘えたい盛りの娘を相手にしながらの料理は決して簡単なものではない。料理こそ作れど、どこか機械的な「作業」になっていることの方が多いような気がした。盛り付けとか、レパートリーは、昔に比べれば、少しずつ見た目も良いし、種類も増えた。だけど、旦那から「これ、美味いね!」とか「美味しかったよ、ありがとう」と自然に口から出てくる回数は少なくなったのもまた事実だ。そんなことを考えていると、とても旦那に申し訳なくなった。インスタ映えする料理は作ってあげられないし、品数もたくさん作れるほどの腕もセンスも持っていない。それでも「美味しい」と言って、私の「それなり」な料理を食べてくれる優しい旦那に対して、私は少しあぐらをかいていたかもしれない。そうと決まれば、今日はいつも以上に心を込めて料理をしよう。くしゃっとした笑顔で「美味しかったよ。いつもありがとう」と言ってもらえるように……
もし、お腹が空いていて天神にいたら、福岡天狼院に行ってみてほしい。
「食べられる本」と「紙の書籍」が待っているから。
今、できることなら私の中の「福岡天狼院のバターチキンカレー」が色褪せる前に、1日でも早く「福岡天狼院のバターチキンカレー」について、誰かと喋りたくて仕方がない。

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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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