祭り(READING LIFE)

アニメに興味がない人にこそおススメしたい、同人誌の魅力!〜とりあえず、お酒好きと、新しいことを始めたい人にはコミケに行ってほしいのです!!〜《 通年テーマ「祭り」》


記事:坂田幸太郎(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)
 
 

「毎年コミケには始発で行っている」
と私が話すと皆私がアニメやサブカルに熱狂的な人だと思うらしい。
 
しかし、漫画やアニメにあまり興味がない。
全く興味がないわけではない。
だが漫画に特別情熱的になったこともない。
では、なぜ並んでいるのか。
それは、漫画に命を掛けている友人に誘われたからだ。
 
誘われた時コミケというものがわからなかった。
「コミックマーケット」、通称「コミケ」は
夏季、冬季の年二回行われる漫画の祭典。
平成最後であった2018年冬季コミックマーケットには56万人が集まった。
 
コミケには大きく分けて2つのブースがある。
その1つ、企業ブースにはアニメの限定商品やグッズが販売されており、それを目当てに朝早くから並ぶ人も多い。
しかし、私が並んだのはもう一つのブースだ。
同人誌ブース。
このブースには、「同人誌」と呼ばれる個人が自費で出版した比較的に薄い雑誌や、漫画を売っている。
素人が作った雑誌。
そんなイメージを持っている方も多いのではないだろうか。
素人が作った雑誌に並ぶ必要ないでしょう。
初めのうちは私もそんなことを思っていた。
甘かった。まるで甘かった。
始発で向かったのにも関わらず、朝日すら登ってもいないのに関わらず、
既に長蛇の列ができていたのだ。
同人誌というものが、ここまで人気であることを知っていたら、誘われた時点で断っていただろう。
ちなみに友人は翌年も私を誘い、さらに翌年からはコミケに行くことが恒例行事となり結局、毎年コミケに行っている。
だが、アニメや漫画に特別興味がない。
でもせっかく並んでいるのだ。同人誌というものを少しでも楽しみたい。
そしてついに、漫画を読まない私でも同人誌を楽しむ方法を見つけたのだ。
今回はコミケでの体験談とともに紹介していきたい。
 
まず、同人誌はなにもアニメや漫画だけではない。
同人誌とは同じ趣味を持った人が集まって作る雑誌だ。
当然、漫画以外の趣味をもった人たちが作る雑誌も存在する。
ただ漫画が作りたいと思う人たちが多く、また需要が高い同人誌も漫画だ。
始発組や、開場前に行く方の多くは漫画を買うために並ぶ。
故に漫画にあまり興味がない人は始発に乗る必要がない。
もっといえばランチを済ませてから来場しても十分楽しめると思う。
午前中に来てもいいのだが、入場するまで小一時間は外で待たなくてはいけないので、ある程度空いた午後に来場することをオススメする。
また、午後に行くと始発組や開場前に待っていた人が買い物を終えてビックサイトを後にされる。
大荷物を抱えた疲労感たっぷりの人とすれ違ったら「お疲れ様」とやさしい気持ちで見届けてもらいたい。彼らは戦を戦い抜いたのだ。
 
さて、アニメにも漫画にも興味がない方にぜひ向かってほしい欲しいのは、会場の中央付近だ。
中央付近は漫画以外のものが並べられている。
鉄道マニア向けの同人誌や昔のおもちゃが紹介されている同人誌。
ちょっとマニアックな性癖をお持ちの方向けの同人誌などジャンル問わず様々なものがある。
中央付近を散策するだけでも楽しい。
様々な分野に特化した同人誌があるので、あなたの隠れたマニアック心をくすぐる一冊が見つかるかもしれない。
 
コミケを楽しむ心得は「食わず嫌いしない」ことだ。
興味がない分野の同人誌も一度は陳列棚を眺めてみる。
すると、普段手に取らない分野の同人誌に目が惹かれ、つい買ってしまうなんてよくある。
せっかくなら、新しい自分を探すつもりでコミケを歩いたほうが楽しい。
魅力的な同人誌が多く並べられているが、そのなかでも特におススメしたい分野が2つある。
1つは、「お酒」だ。
お酒の分野は多くの同人誌がある。
ビールに始まり、ウイスキー、日本酒、カクテルと酒の種類も豊富だ。
ページをめくると酒造方法やお酒の歴史、美味しい飲み方まで事細かく紹介されている。
中には酒蔵の方が発行している同人誌もあり、これからお酒のことを深く知りたい方やお酒をより楽しみたい方には、おススメである。
また販売している場所はコミックマーケットだ。
ところどころに可愛いキャラクターが描かれていたり、漫画仕立てでお酒を紹介されていたりと、初心者でもわかりやすく作られている。
「いきなりお酒の雑誌を見て勉強するのはちょっと・・・」
と思っている方は入、門として同人誌を読んでみてはいかがだろうか。
 
2つめは、グルメだ。これも実に多種多様でマニアックだ。
都内のカレー屋だけをまとめた同人誌や、都内のケーキ屋のロールケーキのクリームと生地の割合を比較しただけの同人誌。喫茶店の魅力だけをひたすら書き綴った同人誌など1つのグルメやお店のことをひたすら突き進めたものが多い。
好きな食べ物の同人誌を探すのも楽しいだろう。
私の場合、お酒が好きなので居酒屋を取り上げた同人誌は、つい目を惹いてしまう。
前回購入した「新宿の立ち飲み屋」で紹介されていたお店は、何回かお店に足を運んでいる。
今や新宿で飲み歩く上で欠かせない一冊だ。
そんな飲み歩きのバイブルを熟読していた時あることに気づいた。
紹介されていた店が、あまり人に知られていないのだ。
隠れた店というか、駅近や新宿で飲むならここと誰もが思いつく場所ではないお店を多く紹介している気がする。
考えてみれば当然だ。
自費制作なので当然売れ残れば、儲けどころか作成費用すら回収できない。
そんな世界で1冊でも多く売るためには、誰もが知っているお店やテレビで紹介されるような店を取り上げても意味がない。
今や本当に美味しい飯屋を紹介しているのはグルメサイトにも、テレビ番組でもなく、同人誌なのかもしれない。
さて、ここまで漫画をあまり読まない方に同人誌の魅力をお伝えしてきた。
興味をもっていただけたら嬉しい限りだが、一つ悲しいお知らせもしなくてはいけない。
同人誌は、一般書店には並ばないが、同人誌を売るお店が全国にある。
そこにはコミケで売っている同人誌が転売という形で陳列されている。
だが、お店に売られるのは、午前中に売り切れる同人誌だ。
つまり、漫画以外のものは、ほとんど売られていない。
だからこそ、コミケや、全国で開かれる即売会にいってほしいのだ。
制作者と実際にふれあい、その情熱を感じてもらいたい。
きっとあなたの心を掴む1冊に出会えるはずだ。
同人誌とは熱狂そのものかもしれない。
お酒、グルメ、漫画、ジャンルは様々だが、同人誌は作り手の熱狂がなければ生まれない。
そのジャンルを狂おしく愛し続けた制作者の愛が溢れて同人誌が出来上がる。
だから、同人誌は、面白く、同じ熱を持った人々から強く求められるのだ。
 
新元号にもなり、なにか新しいことを始めたいと思っている方は同人誌の即売会に一度足を運んでみてはいかがだろうか。
きっと情熱が詰まった同人誌があなたを新しい世界に導いてくれるはずだ。
ちなみに2019年のコミケは開催期間が1日増えるとのこと。
今年のコミケはより一層、熱い祭りとなりそうだ。

 
 
 
 

◻︎ライタープロフィール
坂田幸太郎 26歳

READING LIFE 編集部ライターズ倶楽部
東京生まれ東京育ち
10代の頃は小説家を目指し、公募に数多くの作品を出すも夢半ば挫折し、現在IT会社に勤務。
それでも書くことに、携わりたいと思いライティングゼミを受講する
今後読者に寄り添えるライターになるため現在修行中。。。

http://tenro-in.com/zemi/86808



2019-07-01 | Posted in 祭り(READING LIFE)

関連記事