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プロフェッショナル

『プロフェッショナル仕事の流儀』テーラー・鈴木健次郎 パリの新風・一針の美学


こんばんは。チーム天狼院の榮田です。

今日のプロフェッショナルはパリで活躍する

テーラー・鈴木健次郎さんです。

パリに渡って10年、フランス最高峰のメゾンでアジア人初のチーフに

抜擢された経歴を持ち、今は鈴木さん指名でオーダーメイドの

スーツ依頼がたくさん入ります。

鈴木さんの仕立てる服と既製服との大きな違いは「立体的であること」。

大きく張り出された胸板としぼられたウエストが、

逆三角形の男性的なシルエットを生み出します。

 

今でも、服をつくるときには

「胃が痛くなります、僕も不安ですよ、(お客様に)合うんだろうか?」

という鈴木さん。

1着仕上げるのに100時間、どんなに頑張っても年間50着が限界だと言います。

それだけ、本気に丁寧に仕事をされています。

「僕らはここでは外国人。

仕事がいいから評価されるんであって、後がない。

だめだったら終わり。」

そんな切迫感も鈴木さんを突き動かす原動力となっているようです。

まさに、「プロフェッショナル」だなあと思いました。

 

その想いのおおもとは、パリに渡り感じた【異邦人の苦悩】でした。
働いていたメゾンでなかなかカッターに抜擢されない理由を上司に聞いたところ、

「君をカッターにしたらお客さんがいなくなる、そういう理由で君をカッターにすることはできない。」

と言われました。つまり実力の問題ではなかったのです。

「なんで自分は白人じゃないんだろう」

それから精神的に病みそうになるほど悩みました。

 

それから実力を買われ呼んでもらえたメゾンで

「誰にも負けない、パリで1番になる」

そう決めた鈴木さんは耳が不自由で気難しい上司のもと

服づくり以外にも手話を覚える等の努力をして

アジア人初のチーフ昇進となりました。

 

「自分より腕がいい人なんていっぱいいるし、

だからもっともっとうまくなりたい、腕を磨きたい。」

謙虚さとあくなき向上心、そして後がない、いつでも真剣勝負という

切迫感が鈴木さんをプロフェッショナルたらしめているのだなと

思いました。

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2013-12-09 | Posted in プロフェッショナル

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