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天狼院通信

半年ぶりに実家に帰省したら、「おぼげだちゃー、こんだげきれいだばみんなここさあべばいなさ。わたしだばこげえっぺきれいだふるさとあてしあわせもんだちゃー、またくっさげの。」っていう気持ちになった。《スタッフ海鈴のふるさと【山形県・庄内地方ってこんなところ】レポート》


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天狼院スタッフの海鈴です。

 

映画『おくりびと』、『蝉しぐれ』、『武士の一分』、『十三人の刺客』・・・名だたる俳優さん達が出演しているこれらの素晴らしい作品たち、いったいどこでロケが行われたかご存知ですか。

そうです、何を隠そう、私が上京するまで18年間過ごした私のふるさと、庄内地方なのです!

厳密に言えば、庄内地方の酒田市というところで、私は生まれ育ったんです。かの有名な藤沢周平の出身地である鶴岡市も、庄内地方にあたります。
また、『おくりびと』に出てくる、モックンが劇中の役として務めていた葬儀会社の「NKエージェント」のロケ場所なんか、まさに、私が部活の練習場所に自転車で毎日通っていた道のすぐそばなんですよ。だから、『おくりびと』がアカデミー賞外国語映画賞を受賞した時なんかは、もう、町中が大騒ぎでした。「酒田市が世界進出したぞー!!!」って(笑)。

 

今回、私のふるさとについてレポートをしてみようと思い立ったのも、先日、私が半年ぶりに地元に帰省したからなのでした。

池袋発の夜行バスに乗って、揺られること6時間。徐々に遠ざかっていく都会の喧騒。いつの間にか眠りについていて、ふと目が覚めると、外はどうやら明け方のようでした。バスの外の様子が気になって、カーテンを開けると・・・

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・・・

 

え、ここ、どこ・・・?

いや、待て待て、そうでした。私のふるさとは「庄内平野」で有名な、ひらけた土地だったのでした。

正直言って、東京から一気にワープしてくると、自分のふるさとの何もなさに驚愕せずにはいられなかったです。だって、一面田んぼの緑と、空の青のコントラストなんですもん。こんなに何もないところで、よく生きてこれたなあ・・・と思いましたね(あ、一応付け加えておきますと、市内に行けば、商業施設とかあるにはあるんですけどもね!)。

そうは言っても、やっぱりここは私のふるさと。すぐに見慣れてきました。バスを降りると、そこに漂っている空気や雰囲気が、妙にしっくり来て、懐かしいような、でも何だか寂しいような気持ちになりました。「やはりここが、私という人物を形成してきた場所なんだなあ」と感じましたね。

 

山形といえば、かの有名な映画『スウィングガールズ』で、出演者が話していた方言(「~すっぺ!」など)が日常会話で使われているイメージが一般的には強いと思います。
しかし、実は庄内地方では、その映画内で話されているような方言とはまったく違う方言が使われているんです。
庄内弁の例を挙げると、語尾によく付けるのが、「~だの」(~だね)であったり、
相づちとしてよく使われるのが、「んだ」(そうだ)です。

ひとつ面白いものを紹介すると、
「け」
という、一文字で表現する方言があります。みなさん、これってどういう意味か分かりますか?

実はこれ、「お食べ。」という意味なんです!
食卓でよく使われますね。「さめねうぢにけ」(冷めないうちに食べなさい)とおばあちゃんに言われることも多いでしょう。また、嫌いな食べ物があったりすると、「これかねばねな?」(これ、食べなきゃいけないの?)と子供が親に聞いたりします。(この場合、原型「食う」の活用である、「か」に変化してますね。なんだか古文の活用を思い出します。)

酒田は、江戸時代には、庄内米や紅花などの貿易が盛んな港町として名を馳せておりまして、井原西鶴の『日本永代蔵』の中で「西の堺、東の酒田」と称されるほどだったそうなんです。北前船がよく停泊していたそうで、その影響で上方文化が入り込んできて、現在の庄内の文化が生まれてきたそうなのです。だから、庄内の方言は、少し京ことばが入っているなんてことも聞いたことがあります。

(ちなみに、その名残として、酒田には、まるで京都の舞妓さんを思わせるような「酒田舞娘」と呼ばれる踊り子さんが踊る、料亭が現存しています。気になる方はぜひ調べてみてください!)

 

さてさて、ここで、私が帰省してきた時にまわってきた、庄内人による庄内人のための・・・とは言いません!庄内人による、全国の方のための、庄内地方の絶景をふたつご紹介していきます!

【絶景①:一面に広がる庄内平野と、それを臨む鳥海山】
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『おくりびと』で、モックンがチェロを弾く姿が印象的なシーンがありますが、その背景にそびえ立つのが、この鳥海山(ちょうかいざん)であります。

平野の向こうで、いつも、どんな時でもどっしりと構えて、私たちを見守ってくれていました。庄内人のお父さん的存在なのが、この鳥海山です。活性火山なのですが、きれいな釣鐘型をしていますよね。たぶん、市内の小学校の校歌の歌詞のほとんどに、「鳥海山」というワードがあるんじゃないでしょうか。春が近づいてくると、鳥海山の山肌に、雪が融けてちょうど人の形が現れるんです。厳しい冬を乗り越え、この人型が目視で確認できると、「花咲かじいさん」が春を呼んできた、と庄内への春の訪れのサインだと考えられています。

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こんなパノラマ写真も撮れました!すごい、気持ちよすぎるくらいに空が広い。ここの水辺に、ほたるもいますよ。

 

【絶景②:湯野浜海岸の日の入り】
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こちらは、湯野浜温泉が有名な、鶴岡市・湯野浜海岸です。そして、私の思い出の場所。小学生の頃、毎年夏休みのほとんどを海で過ごした私にとって、この場所は私を育ててくれた第二の教室だと思います。サーフィンしたり、みんなでBBQやキャンプをしたり、沖まで出て貝を獲ったり、カニや魚を捕まえたり、大量発生したクラゲに刺されたり・・・

何より、日本海に沈む太陽は、絶景中の絶景です。今回の帰省でも拝んできたのですが、幸いにも天気に恵まれ、最高の瞬間を収めることができました。

 

いやあ、やっぱり、庄内はいい!

今回の帰省では時間がなくて、あまりいろんな場所をまわれなかったので、次回帰省する時はちゃんと取材をしてくる気持ちで、私のお気に入りのスポットをとらえてこようと思います!

そして、様々な映画のロケ地として選ばれておりますが、まだまだ庄内地方は盛り上がっていける。そのポテンシャルがあると、私は確信しています。アニメ映画『サマーウォーズ』のロケ地候補に、山形県が挙がっていたという話を耳にしたことがありまして、なんて惜しいことを・・・と個人的には非常に残念に思っております。(アニメのロケ地になれば、聖地巡礼として熱狂的なアニメファンがたくさん訪れるので、大きな経済効果が見込めるんですよ。)
なので、次はぜひとも、実写映画だけではなく、庄内地方を舞台にした大ヒットアニメを送り出してもらって、庄内地方を活性化できないかなあ、と考えています。関係者の方、いらっしゃいましたら、ぜひ検討をば、お願いいたします。

でも、最近、庄内をはじめ、山形県は本当にがんばっていると感じます。
某牛丼チェーン店では、「山形のだし」を乗せたメニューを取り扱ってましたし。
さらに今、JRの駅の広告を見れば、何やら山形の特集・キャンペーンだらけじゃありませんか。
本当にここ最近で、東京にいながらにして、「山形」の文字を見る機会が多くなったのが、山形県民として、非常に嬉しいんですよ。この波に乗って、庄内地方、さらには山形県が、全国の有数の観光地に並ぶ知名度を得ていければ、もう何も言うことはない!だって、それくらい素敵な場所なんですもん。山形、もっともっと盛り上げていくぞ。

 

あ、みなさん、ちなみになんですけど、タイトルの謎のひらがなの羅列の意味、解読できましたでしょうか?

「おぼげだちゃー、こんだげきれいだばみんなここさあべばいなさ。わたしだばこげえっぺきれいだふるさとあてしあわせもんだちゃー、またくっさげの。」

これ、標準語に翻訳しますと・・・

「驚いたなあ、こんなに綺麗ならば皆ここに来ればいいのになあ。私は、こんなにたくさん綺麗なふるさとがあって幸せ者だなあ、また来るからね。」

こうなります。

庄内弁も奥が深いですね。

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