チーム天狼院

【書店員失格】ぶっちゃけさぁ、みんな言わないだけで、実は「名作文学」ってやつ読んでないんでしょ?《女子大生書店員の文豪マスターへの道シリーズ》


bungo

 

大学生協のブックセンターに、なんやらアニメキャラみたいのが表紙の文庫本が大展開され始めたなあというのは、一応視界のすみっこには入ってました。でもね、そういうミーハーっぽいところを無意識に避けるムダな見栄って、ありますよね。玄人ぶりたい、みたいな。……ないか。

 

……でも、結局これ、なんなんだろ、と興味を抑えきれず見てみると……
並んでいるのは、文豪の作品だけど……
表紙のキャラクターは……
文豪の、擬人化?
いや、文豪も人だから、擬人化ではないんだけれども……

文豪が、キャラクター化して表紙を飾っているではないか!!
どうやらこれ、文豪同士が「異能力」でバトルを繰り広げるマンガ「文豪ストレイドッグス」の登場人物たちだったんですね。

 

 

この作品、文豪大好きな人にはサイコーなマンガですよね?レジ直行ですよね?

だって太宰治と芥川龍之介がまさかの師弟関係ですよ?
谷崎潤一郎にナオミちゃんっていう妹がいるんですよ?
中島敦が虎になりますよ?
梶井基次郎がレモン爆弾作ってますよ?
世界各国の文豪が日本に攻め入ってきて、ヨコハマで大決戦ですよ?

 

 

なので、書店員として一通り文豪の作品を読破し中島敦と太宰治を愛読するこの私、天狼院随一の小説好きと目される小島夏海は狂喜乱舞し、既刊9冊を持ってレジに……

 

 

行くと思った??

 

 

ざんね~ん!!行きませんでした~~~!!!

 

 

いや、なにね、一応、天狼院書店という書店の店員なのは本当ですよ。
ほんで、天狼院一小説好き!!って言ってもらってるのもほんとですよ。

 

でもねえ、中島敦と太宰治を愛読してるってのは真っ赤なウソです。

文豪の作品、読破してません。
正直、あんまり、読んだことないです。

 

……ぶっちゃけますと、書店員のはしくれで、かつ小説好きの称号を得たのにも関わらず、私は文豪の作品というものに全く興味がなく、教科書で取り上げられる作品しか読んだことがない!!

 

一応、挑戦を試みたことはあるっていう言いわけはできます。

教室で芥川とか太宰読んでれば影のある一匹オオカミっぽくてカッコいいかも、という不純な理由で、図書室から「人間失格」を借りたことがありました。

……そして、次の日に返しました。
だって何言ってるかよくわからなかったんです。
腹減る感覚がわかんないってどゆこと?いやいや、人間の生活の営みがわからんって言われても、私にはあんたがわからん。お腹空くだろ普通に?
と、食べ盛りの14歳だった私は冒頭部分の一文にやたらと拘泥し、共感不可能と判断して返却を決断しました。

 

……まあそれは冗談にしても、どうも、文豪の作品っていうのは起承転結がよくわからず、時代背景もよくわからず、言ってることの意味がわからず、漢字も読みづらくよくわからんカタカナも乱入してくるし、しかもバッドエンドで……という印象をぬぐい去れず苦手意識を持ったまま、うっかり書店員になってしまったんです。

 

 

そんなわけで、文豪がバトルを繰り広げてもイマイチぴんとこない私は、「文スト」に一瞥をくれ帰宅。

しかし次の日自宅近くの書店を訪れてみると、そこにも「文スト」の大展開(アニメ映像付き)!!現在アニメ放映中で、大きな話題になっているようです。真綿で首を絞められているのを感じた私は、1巻をレジに持っていくことにしました。

……んで、また次の日同じ書店で、2巻から最新の9巻までを大人買い。

 

文豪のことよく知らなくてもおもしろい!!何だかよくわからないけれど、異能力カッコイイ!!私も異能者になって悪い奴をやっつけたいよ!!しかも画がとっても綺麗でみんなイケメン&美女!!武装探偵社に就職するー!!

……ってなってしまう、メッチャおもしろいマンガだったんですな!恐るべし。

 

 

そして、ここまで面白くて登場人物が魅力的だと、こういう思考が自然に訪れるもんです。

「この人たちが書いた文章だと思ったら、なんか読みたくなってきた~!!世界観を楽しむためにも、とりあえずキャラ表紙の小説、読んでみようかな♡」って。
テニスの王子様読んでテニス始めちゃったり、弱虫ペダル読んでロードバイク買っちゃったりするのと同じですよね。え?単純ですか?いやそんなことないよ。

 

そうして思い切って読んでみました、太宰さん表紙の「人間失格」とか、敦くん表紙の「山月記」とか。何せ薄かったんで、これならイケるかと思ったんです。

……そしたら。

 

 

……あれ?意外と読めるな。思ったより、読みやすい。
(パラリ)
……まじそれな。その感覚めっちゃわかります、ほんとにほんとに。
(パラリ)
……ええ?あんた、私の何を知ってんですか……?私のこと知っててこの話書いたんですか……?何なんですか……?(震え)

(パタン)

 

……あれ?
読めた。読み終わっちゃった。

 

おおーい!!みんなー!!
文豪、私でも読めたぞー!!意外と読めたぞーーー!!
しかも、意外や意外……面白いぞーーー!!(ごめんなさい)

 

そうですよね、考えてみれば時代を経て受け継がれている小説なんだし、たくさんの人に読まれて共感されたから生き残っているんですよね。

 

難しそうっていう勝手なイメージが先行してしまったけれども、私は運よく「文豪ストレイドッグス」という格好のきっかけを手にすることができた!!
そうか、何事もきっかけがあれば足を踏み出せるものだな、よし、じゃあ私は今から文豪マスターを目指す!!

 

 

……ということで、私、齢21歳、書店員2年目にして、文豪の作品に手を出していこうと思っとります。とは言っても挫折はいやなので、初心者らしく、読みやすそうなやつから読んでいこうかなと思いますよ~!
そしてそのもよう、WEB天狼院で(不定期で)配信していこうと思いますので、私の文豪マスターへの道、生温かい目で見守ってくださいね~!

 

 

そして、私がこれから読もうと思っているのはこれです。
「名人伝」(中島敦)
なんでだと思います?

 

……全部で10ページ強しかないからで~す!!

10ページとちょっとで中島敦読んだことあるって言えるなんて超お得!
これは読まない手はないですよみなさん!

 

でも「名人」ですから、その道の名人になりたい人にはひょっとしたら勉強になるお話なのかもしれません。天狼院にもライターや小説家などの「名人」を目指す方がおおぜいいらっしゃいますので、ひょっとしたらすでに読まれているかもしれませんが!!

とりあえず文豪初心者の私、今から読んで来ようと思いま~す!しばし待たれよ~!
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