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メディアグランプリ

ベストを尽くすことって?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:葉田さつき(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「Good job!」
「とてもいい発表だったね」
 
8年前、オーストラリアで開催された国際学術学会で、私は、日本人の発表者の中でただ一人口頭発表に選ばれていた。私の発表終了後、発表後の反応がこんなにあるのは珍しいぐらいの前向きの実質的な議論と活発な質疑応答が巻き起こった。議論が収まり、席に戻った私に周りの人は次々に声をかけてくれた。
 
「終わった」
と一息つく間もなく、次の発表者を気遣いながら、よかったと言ってくれた周りの人たちや共同研究者に「ありがとうございます」と挨拶していた。ほっとした共に、安堵の気持ちがあったのは否定できない。
 
実際に現場にたっている世界的権威が多く集まっているこの学会では、口頭発表は希望しても競争率が高く、なかなか選ばれない。ポスターを使っての発表は何度もやっていたが、英語を話せない私にとって口頭発表は、ポスター発表と全く違う。しかも、初の口頭発表であった。
 
いつも締め切り前にしか原稿などの用意を始められない私が、2ヶ月前から口頭発表の準備を始めた。ビジネススクールの論理思考の先生に見てもらいパワーポイントを何度も作り直し、英語発音の個人レッスンも何度も受け、必死だった。日本出発前の2週間はほぼ一日発表準備に費やした。飛行機の中でも、ホテルでも原稿を離さず、学会が始まった後も、自分の出番までは他の発表を聞かず練習し、本番に向かった。
 
口頭発表を目指して、私にとっては、精いっぱいその時に考えられたベストを尽くした。発表が終わった後も、しばらく他のプレゼンが頭に入ってこなかった。
 
発表が終わって、日本に戻ってしばらくしてから考えてしまった。発表は大成功だったが、
あれでよかったのだろうか?
 
まず、口頭発表の準備しか頭になく、それに夢中になっていたことで、その時やるべきことの中で犠牲にしたことがいっぱいあるのではないだろうか? 学会が始まってからも、他の研究者たちの発表が聞けなかったことは、学会に行った価値がないのではないだろうか? 他の発表をしっかり聞いていれば、研究者といろいろと交流ができて、研究の幅も広がっていたかもしれない。目の前のことに一所懸命になっていてまわりが見えていなかったと思われる。極端に言うと、「その時のベスト」しか考えず、「将来に向かってのベスト」を考えていなかった。
 
実際、この場合は、口頭発表よりも先に論文を書いて投稿しておいた方が良かったことが後で判明し、なぜ大事な論文の投稿を後回ししてしまったかと、私や共同研究者たちは後悔し落ち込んだ。
 
「今この時点で、ベストであると思ったことでも、その時点を過ぎて、将来から見るとそれはベストではなかったのではないか」
 
時間の視点だけではない。同じことについても、人によって、「ベスト」は異なる。それは性格だったり、経験だったり、立場だったりすると思う。いろんな視点からベストは変わり、さらに状況の変化によっても変わってくると思われる。
 
「ベストを尽くす」って簡単にいうけど、この「ベスト」のさじ加減はどのようにすればよいのだろう? このさじ加減の調査のため、私がおこなっている一つの方法がある。
 
「自分が自分の主治医だった場合、どのような薬を処方するのか?」
と考えることである。主治医とは、もっと自分のイメージに近い人生を送るための主治医のことを指す。楽しい人生、活躍できる人生、幸福に満ち足りている人生等いろいろあるだろうが、自分の頭の中で「なりたい自分になるための主治医」を設ける。そして薬である「ベストを尽くす」「やりたい事をやる」を処方してもらう。
 
「なりたい自分になる」ことは単純ではないので、いろいろな項目を考えながら薬を処方することが必要不可欠である。この薬は強すぎないか? 副作用はないか? 二つの薬をほぼ同時に処方すると身体に悪くないか? 将来的に体力は落ちないか? 今わかっていない問題が出た場合どうするか? 等などである。
 
言い換えると
「今、このことにベストを尽くすと、ほかのことに影響は出ないか?」
「ほかに今やるべきことがあるのでは?」
「このことと、別のこととは両立ができるか?」
「将来的にどう? 先にやることはないのか?」
等である。
 
いったん主治医の名を借りて、「自分を『客観的』に見ること」で、自分の「その時のベスト」を考えることが良いのだと思う。
 
私は、客観的に見るツールとして主治医を設けている。主治医は小さなことでも客観的に見て判断してくれる。大袈裟に考えなくても、小さなことから客観的に見ることを始めていきたい。身近な例でいうと、私にとっては飲みすぎないこともその一つ。友人たちと飲んで、語っているときはとても楽しい。たくさん飲んで話すというはその場では無意識にベストと思ってしまい、つい飲みすぎてしまう。自分の生活の、自分の人生の、ベストを考えて飲む量をセーブするのも大切。
 
その時その場で、何がベストかは、その人にとって、その状況にとって変わってくる。それを判断するために自分を客観視することが大切。
私は仕事や遊びにベストを尽くしたい。それには、「ちょっと先の将来、ずっと先の未来の自分にとって何がベストか?」を考えて、自分で「客観的に判断した自分のベスト」を尽くして行動していきたいと思う。
 
 
 
 
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2020-01-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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