メディアグランプリ

内向型な自分にとっての筋トレの効用


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:牧野 佑紀(ライティング・ゼミGW集中コース)
 
 
私はよく腹を壊す。
食べ過ぎたり、生活リズムが崩れたりするとしょっちゅう腹を壊している。
しょっちゅう腹を壊しているので、職場の机の上に正露丸のビンを出していると、「ああ、また飲んでるのね」といった反応が返ってくる。
 
ある日また腹を壊して医者に診てもらったところ、「君はだいぶ痩せているから、10キロ太れば腹を壊さなくなるよ」と言われた。私のように痩せ型で胃下垂の人間は、胃腸の周りにクッションとなる脂肪が少なく、そのせいで腹を壊しやすいとのことであった。だから、体重を増やして脂肪を増やすことで、腹を壊しにくくなる。
 
確かに、私は体重が50キロ少々しかなく、BMI指数を計算すると「痩せすぎ」となり、このことが健康診断の総合評価の値を下げている(同じ項目が改善しないと、年々評価が下がっていくようだ)。また、自分の年齢を考えると、これから体形もだんだんと悪化していきやすくなることが考えられた。
 
だから、体重を10キロ増やすこと、そしてただ増やすだけでなく、身体を鍛えながら、体型も同時に自信を持てるものにしていきたいということを考え、隣駅の24時間営業のスポーツジムに入会し、筋トレを始めた。
 
これが昨年夏のことであるが、今のところ良い効果を実感している。
結果として、半年で体重は8キロ増えており、BMIは「ふつう」になった。腹は確かに壊しにくくなった気がする。
 
スポーツジムや筋トレというと、「始めても続かない」と言われる趣味の代表例だと思う。その理由としては、一人で黙々とトレーニングを行うから飽きやすい、単調、効果がなかなか実感しづらいといったことが挙げられると思う。
 
ただ、それでも継続するためのモチベーションを高めるポイントはたくさんあると思う。ジム通いの実績が無く、筋肉の蓄えもなかった自分が継続できている理由について、整理をしたい。
 
まずは、筋肉痛や体重の増え方で、自分の身体の変化を感じることができる点だ。確かに筋肉の増え方というのは実感しにくいし、実際に時間もかかる。ただ筋肉痛が来るということは、間違いなくそのトレーニングが自分の鍛えたい筋肉に効いているということでもある。なのでトレーニングをした次の日は、「まだ筋肉痛は来ないかな」と少し楽しみに待っている自分がいる。
実際にジムに通い始めて2,3か月過ぎたあたりでスーパー銭湯に行った時、洗い場の鏡に映った自分の姿が今までと少し違うことを実感した。
また、毎回体重を計測することで、自分の身体の変化を実感することができる。私のように胃下垂であまり食べられず、体重を思うように増やせない、という場合、適度な間食が良いとのことだ。私の場合、和菓子やおにぎりを1日2回程度間食として食べることで、腹に負担をかけすぎず、必要なカロリーを摂取することができている。体重が53キロ、54キロと増えていき、初めて「60」の数字を見たときは、何とも言えない感動を覚えた。
 
そして、ジムに来ている人間同士、お互いに干渉しないほどほどの距離感が心地よいことが挙げられる。私が通っている24時間ジムの場合、スタジオ等が無いこともあり、みんな黙々と自分のトレーニングに励んでいる。会話は無いけれど、同じ空間で、自分の身体を良くしたいという同じ目標の人達と同じ空間にいると、何とも言えない一体感を感じ、それが心地良い。仕事で嫌なことがあったときにジムに来ると、「いつもの人たちが今日も変わらずにいる」と安心することができる。
私は内向的な人間で、派手なところにいくよりは、静かで安心できる空間で本を読んだり、考え事をしたりすることが好きだ。だからこそ、上記のようなほどほどの距離感で、みんなが一心に自分の目標に向かっている空間が心地よく感じられるのだと思う。だから、自分はどちらかというと内向型で、派手なところが苦手、という人にこそ、こういう場所は勧められると思う。
 
ところで、筋トレについて、身体を鍛えられること以外のメリットがあると思う。例えば、飲み会や雑談の場で、他人と話す際の会話のタネになる。たとえ相手が筋トレをやっていなくても、誰もが自分の身体について、何らかの思いを持っていると思う。その意味で、老若男女どんな人と話す際にも、自分の身体を向上させたい、という共通の話題を見つけることができる。もちろん相手がジム通いを行っていれば、「好きなプロテインの味」や「ベンチプレスの重さ」などといった話題で盛り上がることができる。
 
このように、身体を鍛えられる以外のメリットもあるし、嫌なことがあったときの、自分にとっての逃げ場にもなると思う。また、自分のような内向型寄りの人間にこそ、得られるものが多い趣味だと思っている。
 
 
 
 
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2020-05-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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