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メディアグランプリ

生きるのがちょっぴり楽になるおみそ汁生活


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:金澤 鮎香(ライティング・ゼミGW集中コース)
 
 
あなたの今日の晩ご飯は何だろう? 生姜焼き、野菜炒め、ちょっと奮発してお寿司?
 
私の今日の晩ご飯は、みそ汁とごはんと納豆、キムチ。
因みに昨日は、みそ汁とごはんと納豆、豆腐。
明日もきっと、みそ汁とごはんと納豆と何かだ。
 
別に修行している訳でも糖質制限ダイエットをしている訳でもない。宗教的な主義主張がある訳でもない。なんとなく始めたみそ汁ごはん生活が、予想以上に良かったのだ。継続が苦手で飽きやすい私でも続けられたこの一汁一菜生活。
 
きっかけは、ほぼ日の記事だった。「ほぼ日」とは糸井重里さんが主催している「ほぼ日刊糸井新聞」というウェブサイトの略称だ。無料で良質な特集記事が、毎日アップされている。
その特集記事は、料理家の土井善晴さんが「一汁一菜でよいという提案」という本を出版したことをテーマに対談した記事だった。内容は簡単に言うと、毎日のご飯は、具だくさんのみそ汁とごはんと漬物で大丈夫ですよ。ということらしかった。
 
その頃私の生活はひどいもので、毎日ギリギリまで寝て、遅刻ギリギリに家をでるものだから、朝ごはんは食べないのが普通。
昼ごはんは職場で唯一まともに食し、晩ご飯は冷凍食品か袋ラーメンかスーパーの総菜。疲れ果てて帰宅した時は食べないこともざらにあった。
 
「きちんと自炊できるようになりたいな」
「ちゃんとした生活をしたいな」
 
心の奥底で思うものの、実際やろうと思うと難しい。「ちゃんと自炊しないと」思えば思う程できない自分を責めて、結局自炊できない悪の無限ループ。
 
そんなめんどくさがり且つだらしない私に「具だくさんのみそ汁とごはんだけでいい」というメッセージは、神の啓示のようだった。
 
「といっても、みそ汁なんてここ数年きちんと作っていないぞ」
ひとまず記事を読んで、本を購入した。色々なみそ汁が載っていた。
 
「菜の花のおみそ汁」
「トマトのおみそ汁」
「卵のおみそ汁」
 
レシピ以外にも、和食の話や暮らし方の話とか本には色々書いてあったけど、私が心に残ったのは「みそを入れたらみそ汁になるから、肩ひじ張らず気軽に作りましょう」といった至極単純なメッセージだった。
 
「そっか、みそ入れるだけでいいのか」
 
思えば当たり前なのだけど。それだけでやってみようかなと思えた。
 
食べる器に具材をいれる。みそ汁だけでお腹いっぱいになりたいので、ラーメン用のでかい器にする。基本は冷蔵庫の残り野菜、私の場合冷凍野菜だ。
具材は基本もりもり。便利なものだとフリーズドライのみそ汁の具も使いやすい。
 
その器から、鍋に直接どどんと移す。順番に入れるなんて面倒なことはしない。まとめてどーん! だ。
 
水も食べる器に直接いれてそのまま鍋にじゃばーっと移す。全て目分量。食べれれば良い。
それに顆粒だしを入れて、火にかける。
 
少しすると沸騰してくるから何となく様子を見て、具材が柔らかくなったらみそを目分量で溶かし入れる。ある程度溶けたなーと思ったら完成だ。
 
具材は本当に何でも入れた。がっつり食べたい時はお肉も入れるし、冷凍タコ焼きを投入したこともある。気分を変えたかったら、カレースパイスやバター。意外と美味しいのだこれが。そうめんを一緒に煮込んだらにゅう麺になった。あまり深く考えず、その時ある具材を煮込み「みそを入れるだけ」
それとごはんでいい。私は個人的に好きなのでそれにプラスして納豆や豆腐を食べている。(お皿も汚れないし)
 
めちゃくちゃ手抜きかつ何も考えない晩ご飯なのだが、「自分で自分のご飯をきちんと作っている」その事実が大切だった。ちゃんとしたものを自分で作って食べているな、という感覚。
「ていねいな暮らし」に憧れるけれど出来ない自分。雑誌に特集されるような暮らし方とは程遠いけど、そんな私でも晩ご飯だけはきちんと自分で作って食べられている。
なんだかそれだけで自己肯定感が上がった。
 
そして、みそ汁だけだけど、自炊することが増えたので、近場の商店街に行くことが増えた。
そうしたら見付けてしまったのだ。
 
まさかの昔ながらのお味噌屋さんを。
 
量り売りのお味噌と自家製のお漬物がずらりと並ぶ。きっとおみそ汁生活に出会うまでは、気付きもしなかったようなお店。
小さいおばあちゃんがこてこての関西弁で
 
「どや! こんな量り売りのみそ見たことないやろ! 美味しいで!」
あっけらかんと話かけてくる。
 
「えーと、オススメありますか」
どぎまぎしながら聞いてみる。
「せやなぁ、このみそは塩分控えめで甘めで人気や!」
「じゃあそれをください」
 
1人暮らしか? じゃあ200グラムくらいで丁度ええやろ。
おばあちゃんが、プラスチックの容器にみそを移し、秤ではかる。
ドラマで見たかもこんな風景。そんなことをふと思った。
 
「はい、ちょっとおまけしたるな」
ぽんと渡されたおみそ。
「ありがとうございます、また来ます」
 
何でもないようなやり取りだけど、なんだか心に残った。「今日一日をきちんと生きたな」とそう思った。別に大したことをした訳ではない。大きなプロジェクトを立ち上げた訳でも、死にそうな人を助けた訳でもなかった。
みそ汁を作って、みそを買って、お家に帰ってまたみそ汁を作るんだろう。それだけの一日だ。でもそんな一日を送れていることが嬉しかった。
 
「今日はどんなみそ汁を作ろうか」
いつもより生きるのがちょっぴり楽になるおみそ汁生活、おうち時間が増えた今、やってみるのはいかがだろうか。
 
 
 
 
***
 
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2020-05-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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