メディアグランプリ

140字の読書感想文からつながる世界


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:Fuko(ライティングゼミ・GW集中コース)
 
 
私にはここ2年間続けていることがある。
本を読んで、すぐにその感想を140字にまとめることだ。
感想文を書いた本は、かれこれ200冊を超えた。
 
もとから、子供の頃から読書は好きだった。
それなのに、本が好きと言うと、よく聞かれる
「おすすめの本、教えて」
という質問にいつも悩まされてきた。
 
なぜなら、私は本を読むと、その本の内容を忘れてしまうのだ。
さすがに概要くらいは覚えている。
でも、具体的な内容が全然思い出せない。
 
だから、人に本を紹介するとき
 
おもしろい本
楽しい本
悲しい本
 
以上の言葉が出てこない。
 
まるで、英語を習いたての頃に、
授業で”How are you?”と聞かれたときに、
昨日の夜ゲームをやりすぎで眠かったとしても、
ご飯の食べ過ぎでおなかが痛かったとしても、
いつも”I‘m fine.”と答えていたときみたい。
 
伝えたいことは何となくあるのだけれど、
全く具体的に描写する言葉がでてこない。
 
人におすすめするからには
どんなところが面白かったのか、
どんな感動ポイントがあったのか、
そういう、具体的なオススメポイントがないと、興味を持ってもらえないし、
話も続かない。
 
自分の好きな本を人にお勧めできないなんて、読書好きとして恥ずかしいな……。
それに、内容を覚えていって、お金を払って本を買っているのにもったいないな……
あるとき、ふと思った。
 
そんな時に、読書管理アプリに出会った。
読んだ本、読み終わった日、感想を登録して、管理できるのだ。
そして、そのアプリを登録している人同士で、お互いの感想を見ることができるコミュニティー機能まである。
そして、大きな特徴は感想が140字までしか書けないこと。
140字なら続けられそう、それが始めた大きな理由のひとつだった。
 
この日から、私の読書感想文生活が始まった。
3日坊主の私には続かないと思ったけれど、意外にも思いっきりハマってしまった。
 
私がハマった理由の一つは、同じ本を読んだ人の感想を読むこと。
まるで、謎ときの答え合わせみたいで、読んでいる途中からワクワクする。
自分が読んでいて、よくわからなかった部分を、わかりやすく書いてくれている感想を見て、
 
ここって、こういう意味だったのか~
あの文章はこんな意味で書かれたのか!
 
と一人答え合わせをする。
答え合わせの後に、気になったところを読み返してみると、また発見がある。
一人だと1回しか読まない本を、何度も何度も楽しめる。
 
さらに、同じ本を読んだ人がどんな本を読んでいるのかを見ることができた。
同じ本を面白いと思った人が、面白いと思った別の本。
どんどん読みたい本が増えていく。
それは、まるで宝さがしみたいだ。
 
ベストセラーでもなく、普通の本屋では売っていない。
でも、扱われているトピックも面白そうだし、読んだ人の感想もみんな褒めている。
 
Amazonで取り寄せて、読んでみる。
面白くて、一気に読んでしまった。
 
そんな瞬間、埋もれていたお宝をみつけた気分になる。
そして、そのお宝を人にも知らせたくなる。
 
どんどんこの楽しさにのめりこんでいった私は、1人で本を読んでいたころの倍のペースで本を読むようになった。
 
そして、自分が見つけた本の魅力をちゃんと伝えるために、
どんなところが面白いのか、
どこがポイントなのか、
考えながら、読むようになった。
私が書いた感想を見て、その本を読みたいと言ってくれる人もいた。
 
1冊の本から始まって、私と同じ本を読んだ人が読んだ別の本。その本を読んだ人が面白いと言っている別の本……、と数珠つなぎにつながっていく感じが、楽しかった。
 
そして、その本から始まるつながりは、一読者の私と作者もつないでくれた。
 
とある日、読書友達からラインで、早朝にTwitterのスクリーンショットが送られてきた。
 
えっ!!!!
 
寝起きだった私は、それを見て一気に目が覚め、ドキドキが止まらなくなった。
 
なんと、私が書いた本の感想をその作者がリツイートしてくれていたのだ。
 
実は、このアプリにはTwitterとの連携機能がついていて、
その友人が自分のTwitterで、私が書いた感想を「いいね!」してくれて、
そのつぶやきが作者の目に留まったようだった。
 
感想を書いて、作者とつながる。
そんなこと、想像もしたことがなかった。
 
それからは、自分でも感想をつぶやくようになった。
それからも、数か月に1度ではあるが、作者からの反応が返ってきた。
作者だけではなく、同じ本を読んだ人からも反応がくる。
1冊の本の持つ可能性が、さらに大きく広がった気がした。
 
140字の感想が、今まで一人で読むものだった私の読書を変えてくれた。
つながる読書という新しい読書のステージに進んで、読書はさらに楽しいものになった。
感想を書くことは私の日課になり、2年で200件を超えた。
新しいつながりを求めて、私はこれからも感想を書き続けたい。
 
あなたも本の感想を140字にまとめてみませんか。
私は、あなたの140字の感想を読んでみたい。
もしかしたら、その1冊が私とあなたをつなげてくれるかもしれない。
 
 
 
 
***
 
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2020-05-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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