メディアグランプリ

仕事の目的を問いかけよう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:高木昌平(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
無印良品が大手コンビニと提携するとラジオが伝えた。
デザイン、素材、包装などの自然な味わいと、「わけあって、安い」……そんなに安くはない……で愛された無印良品。店舗を回っていると、心地よく、落ち着く。新商品を見つけて少しワクワクする。好きなブランドだ。
 
世の中がブランド志向に走っている時代に、敢えてノーブランド製品で勝負した無印良品。今では、国民的なブランドに成長した。面白いものだなぁ。
なぜだろう。そんな問いを少し調べてみた。
 
そうしたら、発見した。
「無印良品はディズニーランドだ!」ということを。
 
無印良品にも業績が悪化した時期があった。「終わりじゃないか」と業界内でささやかれたい時期に、リストラと並行して、店舗マニュアルを整備した。そのマニュアルには必ず「何」「なぜ」「いつ」「誰が」の4つの目的を示してから、ノウハウを説明するというルールがあった。
 
という記事を読んでいて、思い出した。5年前に、私もマニュアルの整備に取り組んだことがあったと。
 
経済バラエティ番組で、無印良品「マニュアルで業績アップ!」を取り上げていた。これを見て、私はマニュアルの整備を始めた。先ず、会社の共有サーバーに大まかな仕事別のフォはルダーを作成。無印良品を真似て、用紙の上の方に「4つの目的欄」を配置したマニュアル様式を作成した。
そして「目的は仕事を標準化することで改善の基盤をつくることです」「添付のWord様式に各人の持っているマニュアル類をコピーして提出ください」とメールした。
 
100以上のマニュアル用文章が集まった。4つの目的欄を記載し、文章を修正し、見出しを付け、操作画面等の画像を挿入し、目次と索引を作成した。久しぶりに仕事に集中し、成し遂げた気分だった。
 
そして、何も変わらなかった。その後、マニュアルはメンテナンスされずにフォルダーの中にいる。時々は、新人教育に使われているらしい。私の失敗は、「お客さまの声」や「社員からの改善提案」を反映させ、マニュアルを進化させる仕組みを考えていなかったことだ。
 
無印良品では、お客様からのリクエストやクレーム、スタッフの改善案を現場で試してみて、マニュアル修正の要望として本部に送る。その要望が採用されると、マニュアル化され業務の標準になる。改善提案へのスタッフ同士の温度差を埋めるため、提案件数をグラフにして競争意識やゲーム感覚を刺激するなど試行錯誤しつつ、定着には5年掛かった。3年でそのマニュアルで育った店長が全店舗の半数を超え、「これは使える!」という納得感が現場に生まれ、5年で定着したそうだ。今では、2000ページの「店舗運営マニュアル」に加えて、6600ページの「業務用マニュアル」が、現場の知恵を反映して毎月更新されるという。
 
無印良品につてあれころ考えていると、「理念とマニュアル」という話はどこかで聞いたという思いが強まっていった。
「どこで聞いたのだろう?」
 
「香港ディズニーランドが6月18日に新型コロナからの再開」という配信を目にしたとき、どこで聞いた話なのかを理解した。ディズニーランドも、いやディズニーランドこそ、理念・コンセプト・行動基準によって、リピートしたくなるサービスを生み出し続けている。
そう、無印良品は、ディズニーランドと同じ仕組み「理念とマニュアル」で、国民的なブランドに成長したのだ。
 
ディズニーランドで働くキャストたちは共通認識があり、どこへ向かって進んでいくべきなのか(目的)、何をすべきなのか(手段)が明確であるため、臨機応変に対応できるという。共通認識は、理念である「ゲストにハピネスを提供すること」とコンセプトである「夢と魔法の王国」。それらを実現するための行動基準「安全・礼儀正しさ・ショー・効率」から成る。
 
パレードを待つ間に走り回る子供をキャストが注意すると、場の雰囲気が壊れてしまう。「リズムに乗って手拍子するほうが、ケガも防げるし、そこにいる人全員が実行しやすい」とアルバイトのキャストがアイデアを提案した。このアイデアは、アメリカ本部に伝えられ、正式にマニュアルに盛り込まれることとなったという。
 
無印良品とディズニーランド。圧倒的なブランドを築いた根底には、不変の「理念」と、お客様のリクエストや業務の効率から進化する「マニュアル」がある。
 
あなたはこう思ったかも知れない。「だけど私の働いている会社は“理念”は実務に活用できないシロモノだし、“マニュアル”は処理の手順しか書かれてない。仕事に悩んだらどうすればよいのか?」と。
そんな会社は実は多いのかも知れない。その時には「仕事の目的をあなた自身に問いかけよう」。何故って、それが理念とマニュアルの原点なのだから。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 

【満員御礼】【2020年8月開講】稼ぐ力を身につける「1シート・マーケティング講座」開講!人生をエンターテインメント化するのはマーケティングだ!「月20万稼ぐための56の質問」と「1シート・マーケティング」で稼ぐ力を習得する4ヶ月!【100席限定】

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325


■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」

〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984


2020-06-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事