メディアグランプリ

「キシュヘン」は人生の分かれ道だ。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:いじち ようこ(ライティングゼミ 平日コース)
 
 
「ひゃー申し訳ありません!」
「容量がオーバーしてしまったので、後でお写真送っていただけますでしょうか?」
 
恥ずかしい。非常に恥ずかしい。よりにもよって、お客様にお願いするなんて。
 
それはインテリアの現場で起こった。
リフォームコーディネートに入ったお客様宅の、完成確認に行ったときのこと。
想像以上の仕上がりに、調子に乗って写真を撮りすぎた。数十枚は撮った頃だろうか。
私の古いスマホ、スマートフォンは悲鳴を上げ、「もう無理!」とフリーズしてしまったのだ。
これからが肝心の、こだわりのキッチン部分だったというのに。
 
お客様は笑いながら、こうおっしゃってくださった。
「大丈夫! 明るい時間に撮ってあるの、それを後で送ってあげる」
 
あぁ、申し訳ないです。プロとして、非常にダサい話だ。
よくわからず後回しにしてきた「キシュヘン=機種変更」にいよいよ取り組まねば。
 
もう使い始めて4年になるマイスマホ。
スマホ界では、おばあさん一歩手前ぐらいだろうか。
充電もすぐに減るし、新しいアプリも取り入れられなくなってきている。
体力が落ちてきて、脳ミソのキャパシティが減ってきた近頃の自分をみるようで切ない。
 
ダメだ、おばあさん気分はまだ早い! スマホと一緒に自分もアップデートしなくては。
そう焦りながら、「キシュヘン」への道のりが始まった。
 
さて皆さんは、どんなふうに新しい機種を決めておられるだろうか。
最新機種を逃さず買う?
特徴をしっかり研究・比較してから、最適なものを選ぶ?
または最大限お得な買い方?
私の知らない選び方はたくさんあるのだと思う。
これまでの私はというと、思えば無難な選び方をしてきた。
最新機種は、「かっこいいな」とは思うものの、あまり興味がなかった。
機能は本人比で前より新しければOK、価格は買える中でちょっと良いモノ、レベルを選んできた。
 
他に欲しいモノはいっぱいあって、スマホは買い物の優先順位としても低かったのだ。
 
それが今回はちょっと違った。
自粛で時間ができて、下調ベの時間があった。
 
まず一般的なアプローチで、機能・サイズ・価格・色で比較してみた。
すると、これまでの選び方だとこれだろうな、という機種Cにすんなり行き着いた。
 
お手頃価格/中身は十分最新機能/コンパクトで軽い/カメラも進化している
……うん。これだよね。これにしよう。オンラインで買う準備を進めていた。
 
でも、でも。最後のポチっと確定するところで、どうしても引き返してしまう。
別の機種Aが気になるのだ。
値段は高いし、高機能すぎて使いこなせないだろう、と候補に入ってなかったのに。
特にカメラ。望遠、広角、ナイトモードなんて、これまで無くても困らなかったものばかりだ。
うん、私にはもったいない。
あぁでもデザインはこれが一番好き。手にしたらたまらないだろうな。
いやいや、やっぱり贅沢だわ。
 
そんなことを何日も繰り返していて、迷うのにも飽きて、じゃあもうAとCの間のランク、
Bにしよう! と、決めたある晩。
なぜか「時間外です」とメッセージが出て、決済にたどり着けなかったのだ。オンラインショップなのに。
 
じゃあまた明日にしよう、と横になったときに、ハッとした。
 
「あれ? 何で私一番欲しいのを買わないんだろう?」
 
いつの間にか、知らない人の書いたネットの損得情報に振り回されていた。
本当の気持ちより、賢く間違いない買い物をしたい、そんな思いが勝っていたのだと思う。
 
いかんいかん、お得さで妥協する、そんな選び方をしていたら、
人生だって本当に欲しいものにたどり着かないんじゃないだろうか?
決済ボタンをポチっとできなかったのは、「そこ、人生の分かれ道だからよく考えなさい」
という天のお告げだったのだ、きっと。
 
そう思って、本当に欲しい機種Aを手にした自分を想像すると、どんどん楽しいイメージが広がってきた。
 
いらない、と思っていたカメラの機能は、
○望遠モード→雄大な景色を見る旅に出るのかもしれない、もしくは住む?(どっちもいいね)
○広角モード→大きな空間をコーディネートする仕事があるのかもしれない(したい!)
○ナイトモード→オーロラを見に行くとか?(見たかったのだ!)
 
なんだ、使えそう、全部!
 
これからモノを選ぶときは、この先どう過ごしたいか、で決めていこう。
目先の損得にとらわれず、広角レンズのように広い視野を持って、
本当にしたいことを選びとっていきたい。
 
ということで、翌朝一番に欲しい機種Aを購入することができた。無理せず分割で(笑)
いきなり使いこなすのは大変かもしれないが、脳をアップデートさせながら、楽しんでいこう。
きっと新しい世界を見せてくれるはず。
そして現場仕事でも、しっかり使いこなしていかねば。
 
たかが「キシュヘン」、されど「キシュヘン」。
 
新しい機種選び、ちょっとした人生の「分かれ道」だと思って、
「損得」よりも「この先やってみたいこと」にフォーカスしてみると、これまでとは違う世界が広がっていくはず。
または、広げるだけではなく「もうやりたくないこと」という視点で、サイズダウンするのもありだと思う。
 
新しいスマホに少々浮かれているが、決して特定機種の宣伝ではないことを最後にお伝えしておきたい。
 
この先進みたい道によって、選ぶ機種は人それぞれ違ってくるはずだから。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

▼大好評お申し込み受け付け中!『マーケティング・ライティング講座』 http://tenro-in.com/zemi/136634

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325


■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」

〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984


2020-07-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事