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だから、あの場所に行くと、二人は別れることになるのです


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記事:西部直樹(ライティング・ゼミ)

○彼女と別れてしまいました。なぜか分からず、苦しいです。
社会人男性(20代)

20代社会人です。
入社したての頃は、仕事を覚えるのにいっぱいで、学生の頃つきあっていた女性とも別れてしまいました。
それから数年、彼女がいないままだったのですが、1年前、友人の紹介で知り合った女性とつきあいはじめました。
彼女は6歳も年下ですが、見た目は大人びていて、優しく、そして可愛らしい女性でした。
彼女に喜んでもらおうと、彼女の大好きなテーマパークに行ったのです。
この日のために、ちょっと見栄を張りもしました。
おかげで、彼女は、とても喜んでくれ、彼女が喜んでいる姿を見ていると、僕も幸せでした。
そのテーマパークのデートが功を奏したのか、彼女とはとても仲良くできました。
しかし、しばらくすると、彼女とはあまり会えなくなってしまったのです。
会っても、彼女は楽しそうではありません。
ときどき、またあのテーマパークに行きたいね、というのです。
正直言って、はじめてのデートで見栄を張りましたが、またそれだけのことをする経済的余裕はありませんでした。
普通に、会って、食事をして、時に映画を見たり、近所のイベントに行ったりと、それだけで僕は満足だったのです。
しかし、彼女は、食事をしても、映画を見ても、何かのイベントに行っても、なにもかも詰まらなそうでした。
それまで、二日に一回会っていたのが、週に1回になり、二週間に1回になり、そして、ある時彼女から
「一緒にいても楽しくないから、別れよう」といわれてしまいました。
楽しくないって、どういうことなのか、彼女に聞いても応えてくれませんでした。
それで、結局は別れることになったのです。
しかし、どうにも納得がいきません。
一緒にいて楽しくないって、僕のどこがいけなかったのでしょうか?
これから、女性と付き合うには、どうすればいいのでしょうか?

――回答 名高稲生(医師)

恋人と別れてしまったのですね。
その辛い気持ちが文面から察せられます。
自分が好きなのに、相手が好いてくれない。
なかなか人生は思い通りいかないものです。
彼女は、とても楽しい時間を一時でもあなたと過ごしたのです。
そのことは、大事な思い出にして下さい。
残念なのは、それが一時だけだった、ということです。
楽しさの絶頂が、いつも続くわけではありません。
恋愛期間中は、それなりに絶頂でしょうが、それでも日常的な営みがあるのです。
その日常の中で、お互いの愛を育んで行かなくてはなりません。
いつまでも、過去の思い出にとらわれる人とは、日常を過ごすのは難しいものです。

でも、ひとつ学んだのではないでしょうか。
ぜひ、この経験を糧に、ずっと楽しく過ごせる相手を探してみて下さい。
健闘を祈ります。

○彼と別れてしまいました。なぜだったのか分かりません。悲しいです。
22歳、女性

彼と別れてしまいました。
嫌いになったわけではないのです。今でも、好きです、たぶん。
でも、一緒にいるのが、ちょっと苦痛というか、ワクワクしなくなったのです。
出会いは、およそ1年前、友人の紹介でした。
6歳年上で、大人の感じで優しくて、ステキな方でした。
出会って間もない頃、彼が私の好きなテーマパークに誘ってくれたのです。
私はそのテーマパークが本当に好きで、よく遊びに行っていました。ただ、学生だったので、お金もないのでただ入園して、歩き回るのがせいぜいでしたが。
彼といったときは、一日のフリーで存分に楽しみ、最後は系列のホテルのディナーもあったのです。そこには、そのテーマパークの主役のキャラクターもきてくれて、ホントに夢のようでした。
今でも、ときどき思い出すと、なんだか幸せになります。
でも、それから彼と一緒にいることに、ちょっと違和感がありました。
一緒に食事をしても、あまり美味しいと思えません。
映画も楽しめないのです。
一緒にいて、話をしていても、あの夢のようだったテーマパークのことをいってしまうのです。
すると彼は少し怒ったような顔をするのです。
それが分かりません。
私が楽しかったときのことを思い出し、楽しかったといっているのに、なぜ、少し怒ったような顔をするのでしょう。
そんな彼と一緒にいるのが、少し辛くなって、会う回数が少しずつ減っていきました。
たまに会っても、あの時のようにワクワクしなくなったのです。
それで、つい彼に別れようといってしまいました。
彼は、ちょっと戸惑っているようでしたが、結局は分かってくれました。
そのように別れたのですが、今は少し後悔しています。
彼は優しく、いつも私のことを大事にしてくれていました。
彼と別れたあと、誘われて何人かの方とお食事などに行きましたが、
あの彼ほど優しく、私を大事にしてくれる方はいない、と気がついたのです。
別れを言い出したのは、私ですが、どうにも彼のことが気になります。
どうすればいいのでしょうか?

――回答 萬幹温子(ノンフィクション作家)

あなたは、本当に彼のことが好きだったのかしら?
大好きなテーマパークに行って、夢のような時間を過ごしたことが全てで、
それをもたらしてくれた彼のことは、なにも考えていなかったのではないですか?
恋をするというのは、二人で何かをするのが楽しいのではなく、二人でいるのが楽しいのです。
二人でいれば、素朴な近所のイベントも、豪華絢爛なテーマパークのイベントにも勝るとも劣らないものなのです。
あなたの文章から見えてくるのは、彼のことではなく、何をしたかだけです。
あの場所が素敵だった、と自身の体験だけで、彼といたことの楽しさがありません。

こう言っては少しきついですが、あなたは彼ではなく、テーマパークに連れて行ってくれることが好きだったのです。

しかし、失ってはじめて、その価値が分かることもあります。
離れてみて、やっと彼の良さに気がついたのですね。
ただ、時間を巻き戻すことはできません。
できるのは、未来に向かって進むことだけです。
この経験を糧に、本当にその人といることで幸せを感じる、そんな人を見つけて下さい。
幸運を祈ります。

有楽町のガード脇の居酒屋にて、いつも四人が新聞の切り抜きを肴に飲んでいた。

友人の持ってきた新聞の人生相談欄、それぞれ違う新聞だった。
友人曰く、
「別々の新聞に載っているけど、この相談者は付き合っていた二人だな」

妖艶な人妻は
「すごい偶然ね。でも、愚かものだわ。
でも、ここからいくつかの教訓がわかるわね」

華奢で可憐な彼女は
「男は理屈、女は感覚?」

「そう、そして、それだけじゃないの。
 終わった恋は、終わったの」と、妖艶な人妻はダイキリを飲みながら、華奢で可憐な彼女に諭すようにいうのだった。

「いや、あのテーマパークに行くと、カップルは別れる、という伝説は本当だった、という証明だな」
薄いハイボールを呷りながら、友人は宣う。
「いえ、そんなのはウソです。私は、行きましたけど、まだ別れていないですよ」と、剣菱の升酒を飲みながら、華奢で可憐な彼女は力説する。

「誰と行ったの? まあ、およそ株主優待券か何かが余っていたので、家族と行くけど、君もどうだと、誘われた口でしょう。それは、デートではないから、関係ないの」ソルティドッグを飲む妖艶な人妻は、辛口だ。
「でも、好きな人と一緒というのには変わりないです」と、華奢で可憐な彼女は粘る。

「これの教訓は、クライマックスを最初に持ってきたことの不運だな」私は、コーラハイボールを舐めながら断言してみた。
「最初に、一番楽しいことをすると、あとは一番に比べれば楽しさはそれほどでもない。なんだって、つまらなく思える。だから、あのテーマパーク行ったカップルが別れるのは、そう言うことさ」

「そうだけど、違うわよ」妖艶な人妻は、哲学者のように言うのだった。
「人生相談の回答に書いてあったけど、その人といることに喜びを見いだせないことに気がつくのよ。この人といるより、ここに来る方が楽しいってね。つまり、その人のことを好きかどうか、はっきりするの。だから、勢いでテーマパークにきたにわかカップルというか、好きかもしれない勘違いカップルが別れるのよ。海外に新婚旅行に行ったカップルが、成田で別れるのと一緒よ」

私たちは、妖艶な人妻の独演に、深く頷くしかなかった。
「しかし、まあ、俺は、こうして飲んでいるのが、楽しいなあ」顔を赤くした友人がしみじみと言う。
「私は、好きな人といれば、どこでも楽しい」剣菱を飲み干して、華奢で可憐な彼女は言う。
「私は、早く旦那が帰ってこないかな、と一応言っておく。あなたは?」グラスの縁に残った塩をそっと舐めながら、妖艶な人妻は私に向かって言う。
「僕は、まあ、友人たちというのは楽しい、家族とはまた別の楽しみだな」コーラハイボールのグラスにコーラを足しながら、私は言った。
「まあ、優等生ね、つまんない」妖艶な人妻は、キュウリの浅漬けを囓りながらなじるように言う。
「本音を聞かせてください」頬を上気させて華奢で可憐な彼女は、手を合わせて詰め寄るように言う。

本当に楽しいこと、本音など、酔って言ったら、あとがどうなるのか。
いやいや。
かくして、嬌声と笑い声と共に居酒屋の夜は更けていく。

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、店主三浦のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

 

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2016-08-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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