失敗するたびに落ち込んでいた僕を劇的に変えてくれた1冊の本
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記事:田中 洋輔(ライティング・ゼミ)
エジソンは言った。
「失敗は、成功のもとだ」と。
電球を発明したエジソンの失敗した数は、およそ16,000回だと言われている。
果たして、僕が彼と同じ立場だったら、同じようにチャレンジできるだろうか。失敗しても、「次だ!」と言って、また新しく取り組めるだろうか。
人は、言う。
「成功のために、失敗はつきものだ」「失敗していないってことは、挑戦していないことだ」と。
頭では、わかる。
“失敗しない“なんてことはあり得ないし、うまくいかないことのほうが多いだろう。
しかし、やはり失敗したら落ち込むのだ。ヘコむし、意欲も下がる。自分を責める。できない自分が心底イヤになる。
上を目指せば目指すほど、できないことは明らかになってくる。
目標が高いほど、理想と現実のギャップに苦しむ。
自分がどうしても出来ないことを簡単にこなしている人を見ると、その圧倒的な才能の違いに愕然としてしまう。
「どうして、自分はこんなにできないのだろうか……」
いつの間にか失敗をするのが怖くなる。
だんだん取り組むことが無駄に感じてくる。
「こんなにガンバっても果たして意味があるのだろうか?」と。
努力だけで解決できない世界が見えた気がして、今まで保っていたモチベーションが下がってしまう。
そうやって、いつしか人は挑戦をやめてしまう。
失敗しないことをやりたくなる。
自分で自分の才能や能力に見切りをつけたくなる。
まさに今の自分がそんな状況に陥っていた。
僕が運営している教室には、小学生から高校生までが通っている。勉強は教えず、明確なカリキュラムもない。
どこにもモデルはなく、正解はない。
手探りで授業を考えている。
どうやったらうまくいくのだろうか?
どうしたら、子どもたちがもっと成長するのか?
もう、ほんとにわからない。全然わからない。
「見つけた!」と思ったら、手から離れていく。
いつになったら、「これが正解」というものを見つけることができるのだろうか。正直、もうつかれた。
論文を読み、教育の専門書をよみあさる。
「どこにある?」「ヒントはどこだ?」
宝物を必死で探すトレジャーハンターのように、答えを躍起になって探していたけれど、手応えはいつまでたってもなかった。
先週のこと。
疲れ切ってイヤになっていたとき、僕は1冊の本と出会った。
再会したと言ったほうが良いのかもしれない。
どん底の学生時代、僕はその本に救われた。
しかし、いつの間にか存在を忘れていた。
著者は、1876年生まれの思想家。松下幸之助や東郷平八郎、稲盛和夫など、彼に師事をこう人は、枚挙に暇がない。
久しぶりに、その本を手にとってみる。
読みながら、僕は自分が間違っていることに気がついた。
どうやら、とんでもない思い違いをしているみたいだった。
僕は、ずっと“ガンバる”ことが大事だと思っていた。
失敗しても、くじけず、前を向いてガンバる。
歯を食いしばり、「失敗は成功のもと」と自分に言い聞かせ、血ヘドを吐きながらでも、進んでいく。
その先に、成功や自己実現があると思っていたのだ。
でも、そうじゃなかった。
きっと、エジソンは“ガンバっていない”のだ。
ほんとうのところはわからないけれど、きっと歯を食いしばって、「くそー!」と言いながら、何度も何度も挑戦をしたわけではない。
そうでなければ、16,000回もの失敗をすることは決してできない。きっとどこかで心が折れているだろう。
エジソンは、違う考え方をしていたのだと思う。
たとえば、受験生の勉強で考えてみよう。
英単語を覚えるときに、多くの人は英単語帳を使う。
“必出2,000語”などと書かれている、例のあれだ。
2,000語という文言を見たときに、どう考えるかが勝負を分ける。
「2,000語も覚えないといけないのか……」と落ち込むか、「2,000語だけ覚えたらいいのか!」と前向きに捉えられるか。
同じ課題に取り組んだとしても、どのように考えるかで、意欲は全く違ってくる。
前向きに捉えた人は、1語1語覚えていくたびに喜びを感じるだろう。小さな達成感が得られる。
しかし、後ろ向きに捉えた人は、覚えられていない数にうんざりしてくる。「あと、1,999語もある」と思って、イヤになる。
僕は、できていないこと、残っていることの多さに絶望を感じていた。正解が見つからないことにうんざりしていた。
エジソンは、違う。
彼は、うまくいかないことが見つかるたびに、「やった!」と小さな喜びを感じていたのだろう。
「失敗する方法が1つわかった」と。
失敗する方法をしらみつぶしに1つ1つ消していけば、いつか正解にたどり着く。
「いつになったら正解が見つかるのだろうか?」と思っていると、失敗するたびにうんざりしてしまう。
僕の人生を救ってくれた本には、こう書いてあった。
『人生は心一つの置きどころ』だと。
同じ結果が起きたとしても、どのように捉えるのか。
どんな風に思うのか。
ただ、それだけで気持ちは変わる。
そのことに気がついたとき、カリキュラムを考えることが楽しくなった。正解なんていつ見つかるかわからない。けれど、考え、取り組んでいる時点で、ゴールには近づいているのだ。
おっと、またタフな仕事がやってきた。
今までやったことがない、大変な仕事になりそうだ。
さて、どうやって取り組もうか。
これまでなら、きっとプレッシャーを感じていただろう。
今は、違う。
自分がどれくらいできるのか。どうやってやろうか。
楽しみで仕方がない。
そうなのだ。
考え方、捉え方を変えるだけで、見える世界は変わってくる。
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