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仕事をやめたいと思ったときは


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記事:鈴木伸幸(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
「もうこんな仕事やめてやる!」社会人を十何年してきたが、何度この言葉が頭をよぎったことか。まあ、よくもやめなかったなと思う。
やめなかった理由はシンプルで、やめた後のビジョ
 
ンが思い浮かばず、転職してもうまくいかないことが目に見えていたからである。
とはいえ、本当にやめてやろうかと深刻に考えていた時期もあったわけで、そのあとどうやって持ち直したかあまり覚えていなかった。
結構重要なことだけどな……と考えていたとき、最近知人と話していたときのことを思い出した。
 
「仕事が面倒でやめたいです」と知人が口にしたときに、即座に「ああ、これはやめちゃいけないパターンだな」と思い、「ひとまず、目の前の本当に面倒だと思う仕事を終わらせることを目標にしてみたら?」と話した。
なぜこのような話をしたかというと、自分も過去に本当にいやな仕事があったのだが、途中で投げ出すわけにもいかないので、これは責任もって終わらせるけど、終わったら退職しようかなと思っていた。
しかし、終わってしまえばやめたい気持ちが嘘のように引いてしまった経験があるからだ。
 
ストレスの元がなくなれば、気分がすっきりするのは当然といえば当然だが、なぜ乗り切ることができたのか、消極的とはいえ、目の前に明確な目標があったからだと思う。
自分がここまで続けてこられたのは、無意識的に細かい目標を設定していたからに他ならない。
目標を達成したときにやめたい気持ちがリセットされ、またやめたくなったときに目標を作って達成してリセットされ……の繰り返しである。
 
人間、目標ができるとがんばれるもので、趣味は勿論、仕事や勉強でも同じ事がいえる。しかし、目標ができない場合には気持ちが折れやすい。
働くことは一般的に長期にわたって行われることであり、最終的な目標が見えにくいため、明確な目標がない状態で仕事をしていると嫌なことがあればすぐにやめたくなる傾向に陥りやすい。
「自分はこれを成すためにこの会社へ入社しました!」という強い志があれば話は別だが、残念ながら、なかなかそうともいかないらしい。
 
先日、発表された調査で日本の社員のやる気は凄く低調であるとの結果が出たからである。
やる気が高い会社員がたったの6%で、ただ仕事をやらされている、誰でもできる仕事をただ日々過ごすというやる気の低い会社員が約7割にものぼるとのことだった。
やる気が低いということは、やらされている仕事が少しでも嫌になればやめたくなるのも無理はない。
この結果に結構な衝撃を受けたが、一方で納得する自分もいた。仕事に情熱を燃やしている人にそうそうお目に掛からないからだ。
 
とはいえ、最近よく耳にする長時間労働等における過酷な職場環境や、やりたいことが見つかった等どうしても職場を離れなければいけない理由があるならまだしも、ただ嫌だから、面倒だからという理由でやめるのは個人的にはあまりお勧めできない。
次の職場でも同じ事を繰り返す可能性が高いからだ。
 
人の気持ちは信号のようなもので、ころころ変わる。仕事に当てはめると、やる気がある、若しくは面倒なことを抱えていないときは青、会社への不満や、嫌なことがあって退職が頭をよぎったときは黄、「こんな会社やめてやる!」となったときが赤というふうに。
 
自分の用いている方法は、原因となっている仕事を終わらせること自体を目標にしてしまえば、必ず終わりがくるので、気持ちの切り替わりで改善される可能性があるというものだ。
ただ、この方法の最大の欠点は、黄や赤信号の時に目標とすることが可能なやる気が自分に残っているのかということである。そこは終わった後の自分へのご褒美で押し上げる方法がある。
 
仕事をやらされていると感じていても、自分が任されたからにはそれは既に目標となっているわけだし、同じ受け身の姿勢でも気持ちの持ち方次第でやる気を上げることは可能であると考える。
消極的とはいえ、細かい目標の積み重ねで動機付けする働き方は悪くはないし、やりがいや情熱は仕事以外に注いでもいいと思う。
かといって絶対に退職するなというわけではなく、目標を達成したにもかかわらずやめたい気持ちが消えないなら仕方がないと思うが、自分はまだそこまでいっていない。
その結果、現在も職を変えていないが、状況は悪くないのでよしとしよう。
今回の話に人間関係は考慮していないので、もしやめたい理由に人間関係が絡んでくるならまた別の話になるので、悪しからず。
 
冒頭に話をした知人はどうなっただろうか。「もう少し頑張ってみます」との事だったが、
しばらく間をおいてから聞いてみよう。結果やめる事になっても特に非難はしないし、ただ後悔してほしくないだけである。
 
ちなみに今の自分の気持ちは青信号である。
 
 
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2017-06-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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