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「10万円の濃紺シルクワンピース」が私を売れ残らせた――婚活界のマリアナ海溝で、私が「自分らしさ」を捨てて手に入れたもの


 

 

 

 

*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

記事:マーガレット佐々木 ライティングゼミ 2026年1月コース

「ありのままの私を、愛してほしい」 そう願う女性たちの前に音もなく広がる深い溝。私はそれを、「婚活界のマリアナ海溝」と呼んでいる……。

こんにちは! アラフィフからの大人婚活コーチ、マーガレットです。 かつての私は50才で離婚後、57歳で今の夫にプロポーズされるまで、その海溝の底で7年も溺れ続けていました。お洒落が大好きだった私は、カラータイプや骨格診断を早くから受け、自立した「デキる女」風に装うべくワードローブを作りこんでいたのです。けれど、こと婚活に於いてその努力は、相手(買い手)のニーズを1ミリもかすめない単なる「押し売り」でした。

今回は、私が「オシャレ過ぎる」ハイブランドの勝負服で惨敗し、ついには「髪を伸ばすなんて屈辱」とまで放言した暗黒時代を経て気づいた、「選ばれるための外見戦略」についてお話しします。これは単に婚活のためのテクニックではありません。アナタ自身の本来の良さを知ってもらうために必要であり、ビジネスや人間関係すべてにおいて、望む成果を手に入れるための普遍的な知恵とも言えるものです。

 

  1. 「マーケティング無視」のハイブランド10万円のワンピース

婚活を始めた頃の私は、とにかく自分本位でした。 その象徴の一つが、婚活写真で着用した「勝負服」です。童顔な自分を「デキる女」に見せたくて、セールでも10万円は下らない高級ブランド(Balenciaga)の濃紺シルクワンピースを選びました。プロのカメラマンに、グランドピアノを背景にしたサロンでカメラを見据える私は、さながら一流女性アーティスト……のつもり。ですが今、その写真を見ればツッコミどころ満載。 高級なシルクの質感もデザインのディテールも全く写真では伝わらないばかりか、暗いネイビーは私の肌をくすませ、ただの「性格がキツそうで近寄りがたい中年女性」でしかありません。
この他にも、婚活パーティーに、ヒョウ柄ニットのトップスに黒の皮パンツで出かけたこともあります。「いくらなんでも婚活向きじゃない」そうなんです! 案の定、交際希望は一つも来ませんでしたが「私のセンスにOKを出してくれる人が私のパートナーになる人」と、思い込んでいたのですね。

しかしこうした失敗は私だけに限らず、所謂お洒落な人や、金銭的に余裕のある方ほど陥りがちです。服それ自体を「自己表現」であり「価値観を示す手段」だと思ってしまうから。ハイブランドだろうと、お洒落だろうと、どんなに似合っていようとも、男性が本能的に求める「安心感」というニーズを完全に無視した選択では、婚活のスタート地点に立つことすら叶いません。

 

  1. 「髪を伸ばすなんてできません!」という拒絶反応

婚活6年目に私はある婚活塾の門を叩きました。そこで師匠に突きつけられた一言が、私の人生を変えます。
「マーガレットさん、髪を伸ばしましょうか」

私は驚愕しました。 「髪を伸ばすなんてできません! そこまでしなきゃいけないなら婚活やめます!」 中学生の頃からショートカット。それこそが私らしさであり、くせ毛もショートカットのヘアスタイルに合っていると信じていましたし、それより何より「男性好みに外見を寄せにいく」という行為が、たまらなく浅ましく、自分を裏切るように思えたのです。

「なぜ嫌なの?」と問う師匠に、私は必死で抵抗しました。 でも、師匠は動じません。
「いい美容院、紹介しますよ。」
その時、ハッと気づきました。私が守ろうとしていたのは「自分らしさ」ではなく、単なる「意地」ではないのかと。 「髪が長いだけで女性らしいと思ってしまう男性」や「髪を伸ばしてまでモテたがる女性」を、私は心のどこかで馬鹿にしていた。けれど、そのつまらないプライドを守り続けた結果が「6年間の婚活を経て未だ独身」という現実でした。

 

  1. 「絶対無理」の先にあった、生まれ変わった私
    意を決して髪を伸ばし、ワードローブを「自分が着たい服」から男性が「連れて歩きたくなるような服」へと180度方向転換した私。正直に言えば、最初は抵抗感ばかり。どう見てもダサいとしか思えない、赤やピンク、花柄にレースの服たち。鏡の前で、「スカート履くだけじゃダメなの?」「女っぽい服って何か気持ち悪い」と、自分で自分を裏切っているような情けない気分になったものです。

けれど、清水の舞台から飛び降りる覚悟で、その「新たなコスチューム」を着てデートに出かけたところ、「その服、すごく似合うね」当時は交際相手だった夫の一言に、頑なだった私の心がふっと解けました。帰って鏡を見直しては「結構似合うじゃない」とニヤニヤしつつ、「これも私の一部だったのかも」と、不思議なほど素直に受け入れることができるようになっていたのです。

マッチングアプリでもお見合いでも、小さなアイコン写真という「第一関門」を突破してクリックされない限り、一生懸命書いたプロフィール文も読まれることはありません。 これはビジネスと同じ。どんなに内容の優れた商品も、魅力ある広告やパッケージデザインがなければ手に取ってもらえない。箱書きにある成分表示はもっとそうです。

こうして外見という「パッケージ」を整えたことで、私のお見合いは驚くほどスムーズに決まり始めました。外見を「万人受け」すべくワードローブを変えただけで、ようやく私の「中身」に興味を持ってくれる人が現れ始めたのです。外見を整えることは、自分を偽ることでも、殺すことでもありません。「私は貴方に敬意を払っています」「貴方を大切に思っています」という非言語のコミュニケーション、つまりホスピタリティなのです。

 

  1. 「自分らしさ」は、選ばれた後の自由裁量

アナタは、「自分らしさ」に囚われ過ぎていませんか?
「つまらない意地を張っているから、結婚できないの」 今の私なら、過去の自分にそう伝えます。
中身を知ってもらうために外見というツールを最大限に利用する。それは「媚び」ではなく、相手を立てるという「謙虚さ」であり、最高に賢い戦略です。お財布を開かせるのも、心を開かせるのも、本質は同じ。相手が求めているもの(Needs)を理解し、差し出すことから全ては始まります。

かつての私がそうだったように、最初は抵抗があるかもしれません。でも、ぜひ「新しい自分」に出会う勇気」を持ってみてください。「自分らしさ」という重い鎧を脱ぎ捨てた時、その先には今まで知らなかった「愛されるアナタ」の姿が見えるはずです。

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