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めんどくさいを極めると?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:カミシゲ(ライティング・ゼミ 平日コース)

 

「僕はめんどくさいことが大嫌いだ!」

声をあげて、そう叫びたい。働くのもめんどくさい、話すのもめんどくさい、考えるのもめんどくさい。最近は食べることさえもめんどくさく感じる。

 

いつ頃からこのメンドくさがりが始まったのかはわからないが、学生の頃には「めんどくさい」が口グセだったような気がする。この世界に「めんどくさい検定」というものが存在すれば、間違いなく一級、いや特一級をとることさえできるかもしれない。

 

しかし、このめんどくさいと思う性格は使いようによっては役に立つ。というか、役に立ってきたと思っている。めんどくさいはお金と同じくらいに必要な道具だ。

 

高校生の頃からいろんなことがめんどくさいと思うようになったのだが、まずは勉強がめんどくさいと思っていた。「なぜ勉強しなければいけないの? 将来どのように役に立つの?」大勢の人がそう言うように、僕もその問いに確かな答えを持てず、ただ学生時代を過ごしていた。

 

なぜ勉強するのか? 理由の一つはテストがあるからだろう。テストで良い点数をとらないと落第してしまうリスクがあるから勉強をしなければいけない。しかしめんどくさい。テスト勉強をする時間を、自分の好きなことに使ったほうが有意義だと判断した僕は、一つの作戦を考えた。

 

テストの出題範囲は授業で行われることがほとんど。であるならば授業の内容をその場で丸暗記してしまえばいいと考え、頭の中にビデオテープ(今の若い人達にわかりやすく言うならば、頭の中にハードディスクが入っていると説明すればわかってくれるだろうか?)が入っているイメージを持ち、授業が始まると録画ボタンを押して、授業の内容を頭の中に入れるようにした。

 

テストの時は、その時の記憶を再生して思いだすだけで、簡単に平均点をクリアすることができた。大学進学は高校一年のときにしないと決めていたので、平均点がとれれば十分だった。

 

さらにその再現性を高めるためにノートの取り方を工夫したのだが、そのノートの取り方が今になって役に立っている。

 

勉強をするのがめんどくさいから、めんどくさくならないように、あれやこれやと工夫をした学生時代だった。

 

社会人になってもメンドくさがりは無くならないどころか、さらにめんどくさいと思うことが順調に増えていった。僕が働きはじめたころ、レストランで最初に与えられることは洗い場だった。

予約が取れないレストランだったこともあり、洗い場の量が普通じゃない。普通にやっていたらその日のうちに終わらないこともある。そこでメンドくさがりの登場だ。めんどくさいので、早く終わらせる方法を試し、効率的に洗いものを終わらせるようにした。

3ヶ月もしないうちに、店で一番洗いものが早くなった。

 

それ以来、どこの店で働いても重宝されるようになった。もし、飲食業で働いてみたいと言う方がいれば、まずはその店で一番洗いものが早い人を目標にすると、あっという間に出世できるので試してもらいたい。

 

そうして、ずっとめんどくさいと思って社会人生活を送っていると、めんどくさいこと自体起きなくなってくる。飲食業でめんどくさい作業の一つがシフトの作成だ。人件費を抑えながらも、パフォーマンスを下げないことが求められ、なおかつ人間関係も気にしながらシフトを作らなければいけない。最近は飲食業で働きたい人が少ないことから、そもそも必要な人員が揃わないこともある。書いているだけでめんどくさくなってきた。

 

しかし、僕はシフト作成をほとんどしたことがない。マネージャーとか店長という役職につきながらも、なぜかシフトは他の人が勝手にやってくれている。

 

思考は現実化するというが、めんどくさいと思ったり、口にしたりすることで、無意識に自分にとってイヤなめんどくさいことがやってこなくなるから不思議だ。

 

めんどくさいは節約やダイエットにもつながる。

最近では食べることさえめんどくさい。めんどくさいから食べる回数も減らした。食べても1日2食だ。さらに食べものも効率よく栄養を摂れるものにしている。最近の献立は炒った玄米に季節の野菜を入れて煮込み、味噌やしょうゆ、もしくはスパイスや豆板醤、コチュジャンで味をつけた雑炊が基本になっている。健康であるために理想なのは「一汁一菜(いちじゅういっさい)」といわれるが、雑炊と漬物でそれがまかなえるので非常に効率的だ。さらにその食事に慣れると、ムダに脂っこいものを体が受けつけなくなるので、余計な出費がない。

そして、どんなに食べてもカロリーはたかがしれているので太ることはない、ダイエットをする必要がなくなる。

 

めんどくさいと思うと買い物をしなくなる。部屋にムダなものが増えるのがめんどくさい、物を維持するためのメンテナンスなんてさらにめんどくさい。そう考えると物を買わなくなる。そうすると必要以上に稼がなくてもいいと考えるようになり、ムダに働くよりも自分の時間を大切にすることができるようになった。

 

めんどくさがりはどことなくネガティヴなイメージの性格ではあるが、ハサミやお金と同じで、使いかたが問題なのだ。もし自分がメンドくさがりで、そのせいで人生がうまくいかないと思っていたら、めんどくさいを極めてみよう。「めんどくさいマスター」になればジェダイの騎士並みに強くなれるはずだ。

 

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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2017-09-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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