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テレアポは自転車である


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記事:塩山貴之(ライティング・ゼミ平日コース)

 
 
 なぜテレアポについて書こうと思ったかと言うと、私が会社で、テレアポの第一人者として働き、ご飯を食べているからです。新卒で入社した会社で営業部に配属されて1年、トータルで見るとパッとしない営業マンだった私ですが、テレアポの実績だけは営業部500名程の中でトップだったということが、期末の集計で明らかになりました。その流れで、2年目は他の営業マンにテレアポの代行を依頼されるようになり、3年目には新しくできたテレアポ専門組織のリーダーを任されることになりました。以来、普通の営業マンには取れないような難関テレアポの代行や、新人・若手へのテレアポ研修、毎朝有志で集まってのテレアポ会運営などを仕事とし、アポ取りの観点から全営業をサポートすることを、自分のミッションとしています。テレアポは私にとってとても主性が高く、馴染み深いテーマなのです。
 テレアポが自転車だというのは、私がテレアポを人に教える際に、よく使っているたとえです。自分が自転車に乗っているところをイメージしてください。トロトロしたスピードで走っていたら、ちょっとした横からの衝撃でも、倒れてしまいますよね。一方、ある程度のスピードで走っていれば、ちょっとした衝撃は物ともせず、走り続けることができるでしょう。テレアポでも同じことが言えます。つっかえつっかえ話していたり、不用意に間を空けてしまったり、自信なさそうだったり、申し訳なさそうだったりすると、相手方にちょっと口を挟まれるだけで、シナリオが崩壊し、アポイントへの道が絶たれてしまうのです。テレアポと自転車には「一定以上のスピードで進み続けることが大事」という共通点があります。
そして実は、テレアポが自転車だというのには、もうひとつの意味があります。それはあなたが子どもの頃、自転車に乗れるようになったことで、一気に行動範囲が広がったように、ひとたびテレアポが得意になると、人生が拓けるということです。その拓け方たるや、自転車どころかプライベートジェットと言いたいくらいです。
ひとつ、私の会社の先輩の例をご紹介します。この方は他ならぬ私のテレアポの師匠です。非常に大柄なおじさんで、無類のインド好きという一面を持っていました。プライベートで隙あらばインド旅行に行っており、できればインドで働きたいという願望を持っていましたが、残念ながら弊社には当時、インドでの仕事がありませんでした。そんなある日、弊社がインドの会社を買収したというニュースが社内で流れました。そしてそれから1ヶ月もしないうちに、私の師匠のインド転勤が発表されたのです。衝撃的でした。私と違ってベテランの社員さんで、営業部で長年、テレアポの第一人者として頼りにされていた人物でしたから、営業部全体にどよめきが起こりました。
師匠に話を聞いてみると、経緯を教えてくれました。インドの会社買収のニュースが社内で流れた時、師匠は「これはインド転勤のチャンスだ」と瞬時に察知し、すぐさま2人の人物にテレアポを実行したそうです。ひとりは、買収されたインド企業の重役、もうひとりは、当該買収を管掌する国内本社の役員です。この2人にアポイントを取り、双方と話をつけた上で、直属の上司に相談し、インド転勤を勝ち取ったとのことでした。弊社は7000名規模の会社なので、従業員といえども簡単に役員に時間を貰うことはできません。ましてや傘下に入ったばかりのインドの子会社に国際電話をかけてアポをとろうなど、普通は思いつきもしないでしょう。私の師匠は紛れも無く、テレアポで人生を、望む方向に切り拓いたのです。
テレアポというのはともすれば、ネガティブなイメージを持たれている業務だと思います。「新人の根性試し」「断られるのが精神的にキツそう」「相手にとって迷惑」など。しかし、テレアポというのは「会いたい人に会えるチカラ」であり、コミュニケーションのエッセンスが詰まった業務です。本気で考えて実行されたテレアポは、相手にとっても迷惑どころか「ラッキーな電話」になります。また、本質的なトレーニングを積んで本当に得意になれば、公私両方において、人生を望む方向に切り拓く、強力な武器になるのです。上述した先輩の例は、仕事の話なのかプライベートの話なのか判断の分かれる所ですが、例えば、テレアポが得意であるほど営業がしやすくなること(仕事の話)はご想像に難くないと思いますし、デートのお誘いが成功しやすくなること(プライベートの話)も、何となくイメージして頂けるのではないかと思います。
これは私の本心ですが、こんな話をして、後輩達がテレアポの本質的なトレーニングをするモチベーションを高めています。では、本質的なトレーニングとはいかなる方法で行われるのか? それは機会があれば、別の記事でご紹介致しますね!

 
 

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2018-02-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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