「マルシェと蚤の市へ──フランスの暮らしを探しに行こう!」
*この記事は、「ハイパフォーマンス・ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
2025/10/23公開
記事 : みゆき(ハイパフォーマンス・ライティング)
パリを訪れたら、ぜひ現地の暮らしを肌で感じてほしい。
おすすめは、マルシェ(市場)と蚤の市(ブロカント)。
観光地を巡るだけでは出会えない「パリの日常」に触れることができます。
今回は、そんなマルシェと蚤の市の楽しみ方を、体験を交えてお伝えします。
■マルシェや蚤の市はどうやって見つける?
マルシェやブロカントの開催予定をまとめたサイトがあります。
曜日や場所が限定されるので、旅の前にぜひチェックを。
https://a-paris.info/paris-marche/
■マルシェとは?
フードを中心とした生産者さんが直接販売する市場です。パリだけで、青空市場はおよそ69箇所、屋内市場は12箇所もあるそうです。
野菜や果物、お肉、チーズ、雑貨や衣料品なども販売しています。
私は屋内市場もある、最大級の大きさのバスティーユのマルシェと、週末だけ立つ5区のMongeモンジュの小さいマルシェに行きました。
マルシェではお店の人とのコミュニケーションが大切。熱意をもって、質問してみましょう。小さなマルシェでも大体カードが使えます。
また試食もさせてもらえます。
Je peux goûter ジュプグテ?とお願いしてみましょう。喜んで自慢の品を勧めてくれます。
20歳の娘を連れて行ったときは、チーズ屋のお兄さん達が「カワイイ😍を連発」
鼻の下を伸ばしている間に、試食をお願いし、あれこれ交渉して値引きでお得に購入。更にアポンダンス、という定番チーズをポン!っと一つ(日本では3000円以上します)サービスしてくれました。
マルシェのお惣菜類も是非試してみてください。アジア系のお惣菜も香辛料の使い方が日本と違い、ちょっぴりエキゾチック。お勧めの一品、美味しい食べ方も聞いてみると会話が弾みます。
お花を一束買って部屋に飾り、マルシェの惣菜とパンでテーブルを整える。
それだけで気分はパリジェンヌです!
■蚤の市とは?
アンティークや古着、雑貨、家具などが並ぶ中古市。
なかでも最古のクリニャンクールの蚤の市は1885年に始まり、今もパリ最大の規模を誇ります。
※前提としての心構え
汚れても良い服装で。靴も履きなれたもので。
治安が良くないので手持ちの荷物には気をつけましょう。
クリニャンクールの蚤の市には何度か行きました。
気をつけたいのはエリアです。売る品物によってきっちり分かれています。
一度タクシーで行ったとき、降ろされた場所は黒人の皆さんがたむろして、売られているものは「これって盗品だよね?」とおぼしきカメラや携帯電話の類いの一角。
そこに、あまりに場違いなジャポネーズ親子の私たち。逃げるようにして大通りに向かって小走りで離れました。
しかし大通り沿いも客引きの大男がたくさんいて、偽のブランド品がたくさん並んでいるようなエリアでした。決して足を止めず、脇目もふらず、通り過ぎましょう。
お目当てのもの、(私なら雑貨やお皿が相当しますが)、そちらはヴェルネゾン マルシェ(Marché Vernaison)
にあるので、そこを指定して降ろしてもらうのがおすすめです。
■“出会い”を楽しむブロカントの魅力
店先に素敵な柄のスープ皿があり、店主のマダムにお声をかけました。
私たちは日本から来ました、と話しかけるとその方の娘さんが東京に住んでいるのだとか。
夜の11時にコンビニに買い物に行くという娘さんに、「夜の一人歩きは危険だから気をつけて」と言うと「日本は安全だから全然大丈夫」とお返事が来たのだとか。
娘さんの話しから、まだ見ぬ日本と東京が大好きになったとのこと。
普通ならおまけはしないんだけど…と言いながら値引きして下さいました。
そんなエピソードのあるお皿は、更に思い出深い宝物になりました。
■蚤の市は「ご縁とタイミング」
以前湘南天狼院で「ブロカント講座」を開催して下さったKさんは、私の「アンティーク師匠」です。
窯や年代の見分け方から売れ筋まで熟知され、分厚いテキストを作ってくださいました。
その師匠と一緒に回った市では馴染みの店主のお店で思う存分に見せて頂けて。しかも内輪価格にお値下げして下さいます。
マリー・アントワネットシリーズのスーピエール(スープ入れ)はお店の奥にあったもの。
マリー・アントワネットの名前がついた食器については湘南店の講座で教えて頂きました。事前にこのシリーズが欲しいと師匠にお伝えしていたので目ざとく見つけて教えてくれました。
ほぼ傷のない、大変状態が良いお宝品。しかも破格の60€→50€に!
娘の未来の嫁入り道具となりました(笑)
実は旅行直前に日本の蚤の市イベントで、この食器と似たものを発見していました。蓋もなくかけていたのにお値段は倍していました。買わなくて良かったです。
蚤の市は本当にご縁とタイミングが全てです。
■郊外の名物「シャトウの骨董市」
半年に一回、パリから電車で郊外で開かれるChatouシャトウの骨董市は、中世から続く骨董品と古道具の市です。青空市で、セーヌ川上流沿いの広い敷地にフランス中から出店があり、フランス最大のアンティークフェアです。
私はここでGienのアンティークのソーシエール(ソース入れ)と運命的な?!出会いをしました。
手に取った途端に、「これだ!」とビビッときたのです。後で鑑定してもらってアンティークのGienのものと知ったとき、鳥肌が立ちました。
陶器だけではなく、古い切手や手紙、鉄のアイロンや家具、楽器、リネン、ちょっとしたランチが出来るスポットもあります。
中世のドレスでコスプレして歩いている人も!
あなたも忘れられない出会いがそこで待っているかもしれません。
※探し物があるときは朝イチで参戦
特に小さい蚤の市の場合は一番乗りで行きましょう。お宝ハンターの方は暗いうちから探し始めています。大きな市より値段が安く、貴重な掘り出し物が買えることも。また、えっ!こんなものまで売ってるの?というジャンクな品まで。パリの生活のリアルを思う存分に感じる事が出来ますよ。
■ディープな穴場スポットも!
それはパリ最大の古本屋 Libraire de l’avenueリブレリ・ド・アヴェニュ です。
クリニャンクールの蚤の市の奥の外れにあります。
女性だけではお勧めしないという場所だそうですが、私が行ったときはオリンピックイヤーで、銃を持ったポリスグループが隅々まで巡回してくれていました。
パリでジャーナリストとして活躍しておられた村上香住子さんに教えて頂いた場所でした。
ところ狭しとぎっしりと古書が並んでいます
古い絵本とレシピ本を買いました。数冊おまけ付き。
驚いたのは、店主のピカッとした頭や風貌、本の部屋のディスプレイも、天狼院渋谷店とそっくりだったのです。
香住子さんに店主と肩を組んで取った写真をお見せしたところ、「結構気難しい店主なのに、良かったわね!」とのこと。
入口では別のガラクタを広げてるおじいさんが、「日本人?おお!大好き〜」と投げキッス😘で見送って下さいました。
蚤の市は、思いがけない出会いに満ちています。
■暮らしに持ち帰る“フランスの記憶”
フランスの「古い物を大切にする」という文化と、庶民の生活が垣間見える蚤の市(不用品市場のヴィド・グルニエもあります。プロではなく、主婦のフリマ感覚)では、是非気に入ったものを自分のために購入して頂きたいです。
我が家のとっておきの宝物は、蚤の市で見つけた、食事を知らせる食卓ベルです。「ご飯だよ~!」と叫ぶ代わりに「カランカラーン」と鳴らして家族に食事が出来たことを知らせるのです。
その音色は、何故か「アルプスの少女ハイジ」を連想させます。明るく響く、小さな教会の鐘のようなカランカラーンという音。こちら7ユーロくらいで娘がガラクタの中から辛抱強く探して見つけました。
何故これを買ったのか? ベルサイユのドメストル美紀さんのお宅で使っていて、とても素敵だったから、とのことでした。
フランスでの暮らし、ちょっとしたところからフランスの家庭の文化と洗練されたエスプリを見つけるヒントが美紀さんのご自宅のサロンにありました。実際に蚤の市で、日常的に使っていたであろう小道具を見つけることが出来ました。
ベルを鳴らすたびに、楽しかったフランスの思い出も心に響くのです。
ドメストル美紀さんはいよいよ今月来日されます。
文筆家である美紀さんは、ベルサイユでの暮らしを通して得た美意識や気づきを日記にしたためて、Zineにしました。今回のイベントのために3冊作成して下さいました。
本物のエレガンスに直接触れてみませんか。
📅 11月22日(金)11:30〜13:00
📍 天狼院カフェSHIBUYA
→ お申し込みはこちら
https://tenro-in.com/event/336618/
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