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パリで美味しいパンとケーキを見つける方法


*この記事は、「ハイパフォーマンス・ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

2025/10/23公開

記事 :みゆき(ハイパフォーマンス・ライティング)

 

パリを訪れたら、やっぱり外せないのがパンとケーキ。
 ただ「どこも美味しい」は大きな誤解で、実は選び方ひとつで残念な体験になるのがパリの食文化です。

今回は、私自身の体験を交えて
 失敗しないパン屋・ケーキ屋の選び方”
 をガイドします。

また、次回予告にプレゼント企画の告知もしていますので楽しみに最後までご覧下さい。

 

1.「ブーランジェリー」(パン屋)と名乗れるのは職人だけ——本当に美味しいパンの見分け方

パン屋を意味する Boulangerie(ブーランジェリー)。
 実はフランスでは、ただのカテゴリーではありません。“資格”です。

私がパリでガイドさんから教わった条件は次の二つ。

  • 冷凍生地を使わないこと
  • 店内で生地作りから焼成まで一貫して行うこと

さらに、パン職人の常駐も基準のひとつ。
 これは職人の技術を守るための法律で、冷凍生地を使うチェーン店はこの資格を名乗れません。

そう、「PAUL」がパリで“ブーランジェリー”と名乗れない理由はここにあります。

だからこそ、
 店名に誇らしく「Boulangerie」と掲げているお店は、職人の技が光る本物のパン屋。
 こちらが最初の見分けのポイントです。

 

2.最高のバゲット・クロワッサンを探すなら「コンクール入賞店」を目印に

パリでは毎年、バゲットの頂点を決める「La meilleure baguette de Paris」が開催されます。
 優勝店は一年間、エリゼ宮にバゲットを納品する栄誉まで。

同じく一番美味しいクロワッサンを決めるコンテストÉlu 1er meilleur croissant Île de Franceもあります。

入賞店の店頭には、必ず
 「20XX年 コンクール入賞」
 と月桂樹のマークが貼られています。

 

私が今年訪れたのは、左岸5区の
 La Maison d’Isabelle(2008年優勝)

こちらはクロワッサンが大人気!湘南天狼院で「本場パリのクレープ講座」を開催して頂いた、パン講師の髙橋暢子先生に教わりました。絶品です。


 過去にはモンマルトルの「グルニエ・ア・パン」も巡りましたが、こちらも素晴らしい焼き加減と香りでした。


 個人的な好みは「メゾン・ランドメンヌ」。生地のコクが抜群です。表面から剥がれた皮の部分だけでも、とっても美味しい!

 

一方で最近は、Google Map の最新レビューも欠かせません。
 パンの味だけでなく、衛生管理やスタッフの対応など“現在進行形の店の空気”が反映されるからです。

実際に、数年前は大好きだった店が、ここ数週間の口コミで
 「カビ」「オペレーション悪化」「接客トラブル」
 など深刻なクレームが急増していて、がっかりしました。

パリでは、日本とは違い接客基準が一定ではありません。
 私は某PAULで、フランス語の通じない日本人観光客に店員が露骨に舌打ちして不機嫌な対応になるのを見てしまったことも。
 日本と違い、パンは店員さんに取ってもらってレジでお支払いするので、店の雰囲気は想像以上に大事です。

 

3.日本とまったく違うパティスリー文化——ケーキを選ぶ前に知っておきたいこと

パリには「苺のショートケーキ」がない

日本人が大好きな“ふわふわ系”は、こちらでは皆無。
 近いのは「フレジェ」という、濃厚なバタークリーム系のムースリーヌを使った苺のケーキです。

ショーケースには
 タルト、焼き菓子、フラン(固めプリン)、ガトーショコラ、パイ…
 などが並び、どれも“しっかり美味しい”世界。

 

スターシェフの店は宝石の値段

今回、噂の Yann Couvreur(ヤン・クブルー) に入ってみたところ、
 ガトー1個がなんと 2,000円前後
 宝石箱のような美しさだから納得…とはいえ日常では少し勇気が必要です。

手ぶらで帰るのも寂しくて、7ユーロ(約1,225円)!!のブリオッシュを購入。手のひらサイズでした。
 お味は、アーモンドスライスの食感、繊細な甘さ……これがまた絶品でした。
 数日に分けてゆっくり大切にいただきました。冷蔵庫に入れなくて良いのもパンの手軽なところ。ちょっぴりお得にスターパティシエの味が楽しめました。

 

チーズケーキ文化もアップデート中

増えてきたチーズケーキ

かつてパリでは、チーズを使ったケーキはほとんど見かけませんでした。
 「チーズは食後の締めにいただくもの。甘いデザートとは別枠」という伝統が、いまでも根強く残っています。

ところが最近は風向きが変わり、バスクチーズケーキやレアチーズケーキが店頭に並ぶように。
 今回立ち寄った人気店 Boe & Mie でいただいたチーズケーキ2種類はもう絶品でした。

ポーションが大きすぎて食べきれず、半分は宿に持ち帰って少しずつ味わったほど。
 それでも最後はギブアップするほどのボリュームでしたが、「パリでこんなチーズケーキが食べられるなんて!」と感激のひと皿でした。
 見つけたらぜひ試してみてください。

 

一流のガトーは、子ども向けではなかった

パリ最古のパティスリー Stohrer(ストレー) は、1730年創業。
 パリの“胃袋”と呼ばれるモントルグイユ通りにあり、テイクアウト専門店として今も変わらぬ人気を誇ります。
 ラム酒をたっぷり染み込ませた名物「ババ・オ・ラム」を考案したお店として有名です。

以前、同行メンバーのうち3人のお誕生日が近かったため、アパルトマンでサプライズパーティーを開くことに。
 最古の歴史を持ちながら古さを感じさせない、洗練されたガトーを4つ選んだところ、しめて約5,400円。
 「お誕生日だもの、ここは思い出に投資!」という気持ちで購入しました。

しかし味わってびっくり。
 フォレ・ノワール(黒い森のケーキ)のチェリーを一粒口に入れた瞬間、広がったのは“チェリーの香り”ではなく“強いリキュール”。
 日本なら一口で酒気帯びになりそうな濃度です。

もちろん、ババ・オ・ラムも同じく“しっかり大人向け”。
 パリの洋菓子文化は、大人のための洗練が当たり前なのだと実感しました。

ちなみに今年、主人にもブラッスリーでババ・オ・ラムを再挑戦してもらったところ、
 「これはもう、飲むラム酒だね」と一言。
 ブリオッシュをかじった瞬間、ラムが口いっぱいにジュワーッと広がったそうです。

お子様や未成年の同行者がいる場合は、どうぞお気をつけください。

 

間違いのない“定番のおいしさ”

子どもから大人まで楽しめる素朴なクッキーなら、
 ブーランジェリー「ポワラーヌ」 が定番中の定番です。

そして実は、わざわざ本店や百貨店に行かなくても手に入ります。
 現地のコンビニ的存在 U Express に普通に並んでいるのです。

ポワラーヌといえばパンが元々とても有名で、
 固めの丸いパン「パン・ド・カンパーニュ」の1/4カットが3.75ユーロで同じく購入出来ます。
 手軽に買えるのに、本格的な味わいです。

このパンは、以前アパルトマンにドメストル美紀さんが遊びに来てくださったときにお出しした、思い出の味でもあります。

そしてつくづく思うのです。
 おいしいパンとケーキの記憶は、「どこで、誰と」囲んだかで輝きが変わる。

皆さんにとっての忘れられない素敵な記憶はどのように記録していらっしゃいますか。

今回イベントのために美紀さんが特別に制作してくださったZineは、
 文筆家の美紀さんの日記を形として残す大切な作品です。皆さんにお届けしたら、それはきっと宝物になることでしょう。

そして皆さん自身の素敵な記録をご自身の手で形にする講座も天狼院にはあります。ちょうどこの時期、不定期で開催するAIーkindleワンデイ講座が開催されますので、併せてご紹介いたしますね。

 

4.イベントのお知らせ

ありがたいことに、すでに残席わずかとなりました。
 美紀さんの「ベルサイユでの暮らし」、そして執筆やZineづくりに込めた思いをお話しいただきます。

Zine 3冊付きの特別回です。
 どうぞ気軽にご参加ください。

▼詳細・お申し込みはこちら
 https://tenro-in.com/event/336618/

 

天狼院には、あなたのクリエイティブを形にする講座がいくつもあります。

 

▼累計11000人が受講している、ライティング・ゼミ

最後まで読まれる文章を書く基本の文章術です。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜《全国通信受講対応》

 

▼ AIでkindle出版をするためのワンデイ講座はこちらです。

https://tenro-in.com/zemi/372422/

 

▼AIで絵本を作る講座はこちらです。

https://tenro-in.com/zemi/366133/

 

皆さんの思いや夢を形にしましょう!

🔳次回予告

9月から始まった連載も次回で遂に10回目を迎えることが出来ました。毎週締め切りがあり、店主のチェックに合格しないと掲載出来ない、社内ライティング研修の「ハイパフォーマンス・ライティング」の一環です。

 

来週は、この連載全てに「スキ」を押して下さって、天狼院HPのお問い合わせからご連絡を下さった先着一名様にパリのお土産をプレゼントします。すみませんが条件確認と送料の関係で渋谷店まで取りに来られる方限定になります。プレゼントは来週公開いたします。

記事は毎週木曜日に更新しています。一番乗りできるように準備していてください。景品をお楽しみに!

 

 

 

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

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2025-11-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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