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苦手な相手の攻略法―ゲームが教えてくれたこと

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

記事:織田渚佐(2026年1月開講・渋谷/通信・4ヶ月コース)

どうも、引きこもり社長です。僕は10年間、部屋に引きこもってひたすらゲームをしていた。RTSという戦略ゲームや、FPSという銃撃戦のゲーム。海外の超有名タイトルに没頭して、勝つための戦略を考え続けた。(下手だったけど)

 

今、僕は会社を経営している。あの頃培ったゲーム思考が、驚くほど仕事に活きている。僕がやっているのは、生きることや働くことを楽しく科学すること。ゲーム化すること。そうやって、この世界をもう少し面白くしていこうとしている。

ただ、勘違いしないでほしい。仕事を「楽しもう」というよくある話ではない。仕事は、ゲームと違って基本的にクソつまらない。(ただ、やりこんだりすれば楽しめるようになる)

 

ゲームと仕事は、似て非なるものだ

ゲームは、どれだけ人を楽しませるかという設計がなされている。ドーパミンファーストの世界だ。レベルが上がれば爽快な音が鳴るし、勝てば派手なエフェクトが画面を彩る。負けたって、また別の試合を始めればいい。嫌な相手がいたら、マッチングし直せばいい。

でも、仕事は違う。ベースがクソつまらない。レベルアップの音なんて鳴らないし、成果が出ても誰も祝ってくれない。そして何より、嫌な相手から逃れるのがやたらと難しい。

オンラインゲームなら、ブチギレて回線を切る人も多い。でも仕事では、ブチギレたら負けだ。往々にして、感情を爆発させた方が不利になる。

 

嫌いな相手とも、仕事をしなければならない

僕も最初は、その不条理にブチギレていた。なんでこんな奴と仕事しなきゃいけないんだ。なんでこいつの言うことを聞かなきゃいけないんだ。はっきり言うことが正しいことだと思っていた。

でも、ある時気づいた。怒って得られることは、あまりにも少ない。

 

ゲームで言えば、感情的になったプレイヤーは必ず判断を誤る。冷静さを失った瞬間、戦略が崩れる。相手の動きが見えなくなる。そして、負ける。

仕事も同じだった。怒った瞬間、僕は負けていた。相手に主導権を握られ、状況をコントロールできなくなる。感情に支配された時点で、もう攻略なんてできない。

だから僕は、怒ることをやめた。正確に言えば、怒る「前」に考えるようにした。

 

一番厄介なのは、「協力しなければならない敵」だ

敵対するだけなら、まだいい。クライアントがキレるとか、取引先と揉めるとか、そういうのは分かりやすい。距離を取ればいいし、最悪、関係を切ることもできる。

でも、一番厄介なのは、苦手な人と協力しないと成果が出ない状況だ。

マーケティング、CS、営業、開発。さまざまな部署が連携して、やっと継続的に売上が出るのが会社組織。それなのに、その中に「クソ野郎」がいたら? 距離を置こうにも置けない。会話をしないようにしようとしても、会話しなければ仕事が進まない。

僕も経験した。必要な情報を共有してこない。こちらの発言には、いちいちケチをつけてくる。向こうから依頼してきて深夜まで対応したのに、お礼の一つもない。そんな相手と、うまくやらなければならないフェーズがあった。しかも、部署違いではあるが相手の方が役職は下であったので、自分の発言や態度にも気をつけなくてはならない。

正直、地獄だった。でも、ブチギレても状況は変わらない。だから僕は、攻略することにした。

 

自分の領域を、完璧にする

まず、僕がやったのは「自分ができる範囲を完璧にする」ことだった。

相手が情報を共有してこないなら、共有されないものとして進める。別の人を挟んでどうにか情報を得る。そして、自分の担当部分だけはどんな状況でも完璧に仕上げる。

相手のミスや怠慢を言い訳にしない。相手がミスを犯して他の上司から責められることがあっても、自分はそれに乗っからず、フェアに冷静に対処した。

これは、ゲームで言えば「自キャラの操作精度を上げる」のと同じだ。味方が弱くても、自分が完璧にプレイすれば、勝率は上がる。文句を言っても、味方は強くならない。だから、自分を磨く。

結果、僕の担当部分はうまくいった。そして、次のフェーズに進めた。

 

手離れできる状態を作る

次にやったのは、「手離れできる状態を作る」ことだった。

自分の領域を完璧にすれば、その部分は他の人に任せられる。仕組み化して、マニュアルを作って、引き継げるようにする。そうすれば、その人物と毎日コミュニケーションを取らなくても、仕事は回る。

これも、ゲームの戦略と同じだ。敵と真正面から戦い続けるより、別のルートを確保する。直接対峙しなくても勝てる状況を作る。

僕は、手離れに成功した。コミュニケーションの頻度が減った。それだけで、ストレスは激減した。

 

コミュニケーションの質を変える

そして最後に、僕はコミュニケーションの仕方を変えた。

具体的には、相手が何かやってくれたことに対しては、ちゃんと感謝した。情報を共有してくれたら、「ありがとうございます、助かります」「自分はまだまだわからないことが多い。あなたのおかげです」と伝える。どんなに小さなことでも、感謝する。

最初は、抵抗があった。なんでこんな奴に感謝しなきゃいけないんだ、と。

だけど、自分側が人として成長していかなきゃいけない。どんな相手だろうと成果を出せる自分になりたい。もし、相手の煽りに乗ったりしてしまえば、その人に時間と感情を使うことになる。成果も出ない。果たして、それをものともせず進む自分と、それでキレて相手にムキになっている自分。どっちに魅力的な人や魅力的な話、仕事が舞い込んで来るだろうか。こういったことも、自分のレベルを上げて、より良い仲間やクエスト、アイテムにありつくためには大事なことだ。

 

 

攻略できるのは、苦手な相手だけじゃない

引きこもっていた頃の僕は、ゲームの攻略はしていたが現実の攻略は不可能だと思っていた。

でも、今は違う。現実も攻略するようにしている。苦手な相手も、困難な状況も、冷静に観察して、戦略を立てれば、道は開ける。(たまに無理な時もあるが、時間が解決してくれたりする。)

仕事はクソつまらない。楽しいイベントばかりではないし、レベルアップの音も鳴らない。困難なことの方がやたらと多い。でも、攻略のしがいはある。勝った時の達成感はゲームよりも重い。

あなたの目の前にいる苦手な相手も、攻略できる相手だ。ブチギレる前に、一度冷静に観察してみてほしい。

そうできるようになった先には、自分のしたい仕事を任せてもらえたり、自分の思うままに仕事ができることが圧倒的に増えていき、仕事自体が楽しめることだってある。

仕事が楽しくなると、結構いいことが多いのでおすすめだ。

 

<終わり>

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