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もう家計簿なんてつけなくていい《週刊READING LIFE Vol.61 クリエイターのための「家計管理」》


記事:丸山ゆり(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)
 
 

「今年の売り上げ、こんなカンジです」
 
3カ月に一度、会計士の先生とのミーティングがある。
個人事業主となって今年で7年目となるが、5年前から確定申告や事業の相談をするために、会計士の先生と契約している。
そこで、定期的に売り上げ、経費に関してのチェックや確認をしているのだ。
 
私自身、正直言って数字が苦手だ。
折れ線グラフで、売り上げを見せられても、前年比〇%とか言われても、あまりピンとこない。
事業主として、数字に強い方が良いに決まっているが、苦手なものは仕方ない。
そこで、専門家に任せているのだ。
 
それでも、副業を持たず、今の仕事一本で生活をしているので、収支はしっかりと把握していなくてはいけない。
私と会計士の先生との契約は、すべてを丸投げでオールお任せ、という内容ではない。
それだと、レシートをすべて提出して、経費入力から申告書の作成まですべてをやってもらえる内容になると思う。
私は、最低限度のことは自分で管理し、最終的に確定申告書の作成を依頼している。
 
そうなると、毎月の経費入力が必要になってくる。
以前、当時の夫が経営している会社で経理を担当していたとき、すべての経費の入力をやっていた。
これが結構大変で、かなりなボリュームがあったのを覚えている。
けれども、当時は経理だけをやっておけばよかったので、それはそれで良かった。
ところが、今は個人事業主というと聞こえは良いが、要はすべてを自分でやらなくてはいけない立場にもある。
 
そんな中、会計士の先生から提案されたのは、支払いに関しては可能な限りカードを使うことだった。
カード会社から毎月送られてくる使用明細書は、オンラインからも見ることができる。
さらには、それをエクセルに落とすことで、経費表として使えるのだ。
つまり、いちいち手入力をする手間がなくなるのだ。
これを教えてもらうようになって、毎月の経費の管理は格段にラクになったのだ。
会計士の先生へも、作成後に送るのだが、滞ることなくスムーズにできている。
これまでの経理の概念がガラリと変わり、何でも一人でやらなくてはいけない私としては、かなり助かっている。
もちろん、現金で支払ったものは、そのレシートを見ながら一枚ごとに手入力をするのだが、その数は驚くほど少なくなっている。
今の時代、キャッシュレス化がいかに進んでいるかがわかる。
 
そして、経費入力のためにカードの支払い明細書をダウンロードしていたのだが、そこで思わぬメリットがあったのだ。
 
カードの内容には、個人で使用している、いわゆる生活費も入っている。
それらは、もちろん、経費とはならず、「生活費」としているのだが、この費目を合算すると、これがその月の私個人で消費した費用になるのだ。
さらには、電気代、携帯電話代といった費用もカードで支払いが可能なので、こちらの管理も一括でできるのだ。
もちろん、現金を使ったものがあるので、ざっくりとした内容になるが、だいたいの目安はわかるのだ。
 
私は、節約というものも苦手で、食べたいモノを食べ、欲しいモノは買う方だ。
もちろん、散財をしたり、ぜいたくをするほどではないが、チマチマとガマンをしたり、ケチるのがイヤなのだ。
なので、あの、家計簿というものをつけるのが苦手なのだ。
 
以前、結婚したての頃はつけていたのだが、収支を意識したり、反省して行動を変えることがなかったので、つけること自体、やめてしまったのだ。
そんな経緯もある私だが、それでも個人事業主として、月ごとの生活費をざっくりでも把握しておくことは必要だ。
 
そんなときに、買い物の際に可能な限り、カードでの支払いをしていることで、ざっくりした生活費を把握できることになったのだ。
カード会社からくる明細表には、買い物をした所の名前が載っているので、カードの請求が来るときには、まだ新しい記憶なので内容も把握できるというものだ。
 
「ああ、今月は秋冬物の洋服を買い足したな」
「今月は忙しかったから、外食が増えていたな」
 
そんな具合に一カ月の消費の行動がよくわかる。
 
私のお客様にも多いのだが、主婦だから家計簿をつけなくては、とプレッシャーを感じながらも続けられなかったりする。
そこにも、そもそも家計簿をつける必要性があるのかどうか?というところから見直してみてもいいと思う。
 
そして、クレジットカードでの支払いだと、当たり前だがいちいち現金を出さなくていい。
デパ地下などで、こちらの店、あちらの店とこまごまとした買い物が続くときに、支払いが早くできて時短にもなる。
さらには、今年10月の増税後は、クレジットカードでの支払いに対して、ポイントの還元も始まった。
それ以前からも、クレジットカード会社によっては、独自の割引サービスなどもあって、毎月ちょっとした楽しみもあったりする。
 
個人事業主としても、生活費を把握しておく必要がある場合、カードでの支払いを積極的にすることで、家計簿ほどの詳細はつかめなくとも、総支出がわかるので、おススメしたい。
 
「家系の収支は把握しておきたい、でも、家計簿をつけるのは嫌だ」
 
そんな私と同じ思いの方には、コンビニのペットボトル1本もカード払いをおススメする。

 
 
 
 

◻︎ライタープロフィール
丸山ゆり(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)

関西初のやましたひでこ<公認>断捨離トレーナー。
カルチャーセンター10か所以上、延べ100回以上断捨離講座で講師を務める。
地元の公共団体での断捨離講座、国内外の企業の研修でセミナーを行う。
1963年兵庫県西宮市生まれ。短大卒業後、商社に勤務した後、結婚。ごく普通の主婦として家事に専念している時に、断捨離に出会う。自分とモノとの今の関係性を問う発想に感銘を受けて、断捨離を通して、身近な人から笑顔にしていくことを開始。片づけの苦手な人を片づけ好きにさせるレッスンに定評あり。部屋を片づけるだけでなく、心地よく暮らせて、機能的な収納術を提案している。モットーは、断捨離で「エレガントな女性に」。
2013年1月断捨離提唱者やましたひでこより第1期公認トレーナーと認定される。
整理・収納アドバイザー1級。


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