不安があってもいい。事実を見るだけで前に進める話
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
記事:金 紘周(25年・年末集中コース)
新しいことをするときって、不安になりますよね。これまでと違う仕事の依頼が来たときや、環境が変わるとき。たとえば、はじめて小学校に入学したときも、きっとドキドキしたはずです。
「環境に馴染めるかな」
「うまくできなかったらどうしよう」
こうした不安を感じた経験は、誰にでも一度はあるのではないでしょうか。この不安を感じる理由は、とてもシンプルだと思っています。それは、ちゃんと考えられているからです。人は知らず知らずのうちに、「こうなったらどうしよう」「ああなったら困るな」と、いくつもの可能性を想定しています。その結果、「そのとき自分はどうすればいいのか」を考え始め、不安が生まれてくるんですよね。つまり、不安とは「こんなことが起きるかもしれない」という可能性に対する解釈によって生まれる反応なんです。この不安を感じるということは、人が自分の身を守るためにもともと備わっているものです。だから、不安を感じること自体は悪いことではありません。むしろ、ちゃんと考えられる人ほど、不安を感じやすいとも言えます。
ここで、少し立ち止まって考えてみたいことがあります。それは、不安が完全になくなるまで考える必要はないということです。不安を感じている状態でも、人はちゃんと前へ進むことができます。
ただ、少し厄介なのが、この「解釈」は連鎖していってしまうことです。たとえば、会議で発言したときに、特に反応がなかったとします。事実として分かっているのは「反応がなかった」ということだけです。反応がなかった理由は確認しないと分かりません。それでも頭の中では、
「発言の内容が良くなかったのかもしれない」
という解釈が浮かび、そこから
「変なやつだと思われたかもしれない」
「この場にいる意味がなかったのかもしれない」
と、解釈が次々と連鎖していってしまうことがあります。一度似たような経験をしていると、なおさらです。過去の記憶と結びついて、危険を回避しようとする。その結果、不安はどんどん大きくなってしまうんです。
ここで大切なのは、可能性の中だけで考えてしまっているということです。不安を強く感じているときほど、実は一部分しか見えていないことがあります。分からない部分が多いからこそ、不安になる。そして、その分からない部分を埋めようとして、さらに多くの可能性を考えてしまう。そうすると、考えることは増えるのに、状況はますます分からなくなっていく。この負のサイクルに入ってしまうと、不安は膨らみ続けてしまいます。だから、不安を小さくするために大切なのは、事実となる情報を増やすことです。
私は日頃から、やるべきことを紙に書き出すようにしています。以前は、仕事が多すぎて終わるイメージがまったく持てませんでした。「あれもしなきゃ」と思い出しては、別の作業に手をつける。そして結果的に中途半端に残した仕事が山積みになっている。集中力も低下して、効率も悪かったと思います。そこで、やるべきことと目安の所要時間をメモに書き出すようにしました。すると一番よかったのは、目の前の作業に集中できるようになったことです。途中で別のやるべきことを思い出すこともなくなり、他のことに気を取られることがかなり減りました。時間の整理もできたので「思っていたより多くないな」ということにも気づけました。不安を視える化すると、「問題」に変わります。問題になれば、「どうすればいいか」を考えられるようになります。こうして不安を軽減して自分の行動に落とし込むことができたのは、とても効果があったと実感しています。
事実を把握するために意識してほしいのは、不安を視える化することです。まず、紙やスマホのメモに、不安に感じていることを書いてみてください。きれいにまとめる必要はありません。思うままに書いて大丈夫です。
次に、それが
・実際に起きている「事実」なのか
・まだ起きていない「可能性」や「解釈」なのか
を分けてみましょう。
たとえば、「来週ある会議に向けて、上司から急に書類作成を依頼されるかもしれない」ということに対して、
「来週会議がある」ことは事実。
「上司から書類作成を依頼される」ことは解釈です。
ここで、うまく分けられなくても問題ありません。「これは事実かな?」と一度立ち止まるだけでも、充分意味があります。
物事が整理されると、やるべきことが明確になり、不安は自然と軽くなっていきます。すると、無理に頑張らなくても、行動しやすい状態が生まれます。行動のハードルを下げることが大切なんです。行動しようとしなくていい。ただ、事実を見るだけでいい。それだけで、不安は少し静まり、気がついたときには、もう前に進み始めています。
≪終わり≫
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