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ハートフルな上司になるために、知っておきたい1項目

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

記事:後藤 修 (ライティングゼミ、26年1月渋谷/通信講座 コース)

 

春風が吹く季節になってきました。

日本全国、桜が満開に向かってゆくこの季節。

 

人の出会いや別れが交錯する時と重なり、会社や学校でも転勤や

異動が盛んになります。

 

この春、昇進されていく方もいるのではないでしょうか?

 

仕事を着実に進めて、実績を積んで、周りからも信頼厚く、昇進されることになった方。

 

本当に、おめでとうございます。

 

これからも、心新たに職責を全うしようと意気盛んになっていることと思います。

 

その一方、胸中にはこんな不安も抱いているのではないでしょうか?

 

「部下とどういう心持で接していけばよいのだろうか?」

 

そんな不安を少し薄められるように、長年金融業に従事していた元会社員が

メッセージを贈ります。

 

私が26年間働き続けてきたこの間。数々の上司に出会いましたが、

このうち、いわゆる「パワハラ上司」と呼ぶのにふさわしい方もいました。

 

今でも、その方を思い出しても、少し眉を潜めてしまいます。

次期リーダーになられる方へ、そのような方になってほしくない思いを込めて、思い出して綴ります。

 

この方は次の特徴がありました。

それは、仕事をしている時に、間違いを見つけた時や思いのままにならぬ状況になると、性格が荒くなるというものでした。

 

仕事は「思いがけないことの連続」。時には、 気力も萎えて、心が沈んでくることも誰でもあることだと思います。

でも、それを部下にあたってしまう人も中にはいる。

この方はその‘荒くれ者’に該当する方でした。

 

特に、私が仕事で間違いを犯してしまって、その状況を伝える時。彼はいつも頭から角を生やし、鬼になっていました。

 

「ダメだ!! やり直せ!!」

「どうしてこうなるんだ! やる気はあるのか!!」

 

周囲を凍り付かせるほどの怒声を上げて、私を叱り飛ばすことが常時でした。

 

まずはお断りをしておくと。

私が仕事で間違いを起こしたので、咎められるのは当然なことです。私も心でミスを省みてました。ただ、ミス全ては防げないもの。そして、間違えた私も責任を感じながら、報告をし、どういうところがまずかったかを検証が要り、それを議論しなければならない。

 

でも、この方はそれらよりも、私に無制限に叱り飛ばす行為を続けてしまいました。

 

おそらく、‘非’が彼にはなく、私にあることをことさら主張したかったかもしれません。

 

この結果、私はどうなったか?

 

彼の声に怖さを抱くようになり、声を掛けづらくなりました。そして、なるべく関わらないように努めました。しかし、それも限度があるので、事実を伝えることを躊躇したり、控えたりすることが増えてしまったのです。

そのため、報告するタイミングを多く失っていきました。仮に連絡しても後、「どうして連絡が遅れたんだ‼」とさらなる怒声を浴びさせられる。

 

このような負の循環が起こり続けてしまいました。

 

また、このような出来事と連動して、私の体に異変が生じました。

 

上司と話すと、恐れが私の体を覆い始める。

手と足が縛られたように、仕事への取り組みがとまってしまう。

 

このようなことが重なり続けて、さらに仕事が停滞を招きました。

 

私は自信を失い、いつも顔はうつむきがち。

終いに、担当を外され、他の部署へ異動となりました。

 

悔しい出来事でした。

 

けど、上司と離れたおかげで、体調が改まり、新天地で毎日気分よく働けるようになり、同僚にも恵まれて、部署に貢献できるようになりました。

 

反対に、彼に変化が起きました。

 

その1年後、彼は他の部署へ異動したのですが、それから間もなくさらに転勤と働く場が移り変わってゆき、7年間のうち7度の転勤を繰り返したのです。

 

  私の間で起きていた‘事件’が彼の配属先でも頻繁に発生したのでした。

 

ここで話を換えます。

この26年間のサラリーマン人生で、私はハートフルな上司にも巡り合いました。

 

私が仕事を進めていた時のこと。何かしらの問題が生じて、解決しようと右往左往して対処できそうもないと悟った時。

 

この方にそっと相談しました。

 

「実はこうなんです……」と恐る恐るに打ち明けました。

 

すると、「じゃ、こうすればいいよ」とこともなにげにアドバイスを送ってくれ、

先の上司とは違い、涼しい顔をしていました。

そして、懸案していた事も風がさるように、消えたのでした。

 

「よかったなあ~。お疲れ様!」

事が済めば、笑顔で声を弾ませ、私をねぎらってくれました。

 

 

 

今振り返ると、この方は常に心を鎮めて、私の話を聴いてくれました。

 

ゆっくりと。静かに。確実に

 

つまり、部下からの相談事は‘すべて自分の仕事’とこの方は思っていた。

そして、部下の話すことを信じていた。

 

だから、私が話すことに全て耳を傾け、声を荒げずに、沈着冷静に状況をまとめ上げて、対応をしてくれるのでした。

 

このような方に待っていたのは朗報でした。

 

彼は、まもなく昇進して、やがて高位な役職に就いたのです。

 

今考えると、2人の大きな違いは何だったのか。

 

それは、沸き起こる感情に翻弄されない柔らかな心を持ち得ていたか否かでした。

 

 

仕事を進めていけば、‘未知なこと’に遭遇する。

でも、それも‘自分事’と捉えていく。

そして、部下から依頼された内容を解決へ導いていく。

 

仕事を通じて、心の器量を磨いていくことがハートフルな上司には備わっていたのです。

 

「うちの部署は人が足りないよ」

「心を創るよりもまずは、どんどん仕事を覚えていかせなければいけない」

 

そのような背景も今の時代にはありますが。

 

仕事することは人が互いの心を寄せ合い結びつきながら進めていく共同作業。

 

それを心に刻んで、同僚と協力して働いていく。

 

その積み重ねが‘リーダーが次の舞台へ進むための一歩なのではないでしょうか。

 

元会社員で平社員であった私の文章をここまで御精読、ありがとうございました。

 

≪終わり≫

 

 

 

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