第58回:いったいニューヨーク市場はどうなっちゃうんだろう、の巻≪素人投資家いちねんせい実況中!≫
記事:安光伸江(READING LIFE編集部公認ライター)
いや~、まいったまいった
相変わらず新型コロナの騒ぎはおさまらない。おさまらないどころか、FRBが15日の日曜日にいきなり1%も利下げしたというのに、それがかえって疑心暗鬼を呼んで「ヤバいんじゃないの?」と思われたらしく、月曜日にはサーキットブレーカーがかかってしまった。サーキットブレーカーってもう説明しなくてもみんな知ってるんじゃないの、というくらいしょっちゅうかかるんだけど、S&P500が7%下落(上がってもかかるんだって)した時に15分間自動的に売買が停止される、という制度だ。先日初めてかかった時は、「いや~知識としては知ってましたけど、初めて見ました」とうちの証券会社の担当のにぃちゃんことM師匠が言っていたんだけど、だんだん慣れてきちゃった……いいのか? いいのか? こんなことに慣れていいのか?
16日はなんとなくシノプシスを10株円建てで買うように指値してあったんだけど、始値でその指値より安く買えた。112ドル59セントだった。円高に触れてるし安くなってるしいいかな、と思って。サーキットブレーカーがかかったっていうからてっきり私の注文はチャラになっているものだと思ったら、始値で買えたからしっかり約定していた。ひゃ~。その後サーキットブレーカーがかかったわけだ。とりあえず、簿価まで行かなくてもこの株は適当なところで売る、という計画をたてた。
そして16日のニューヨークダウは2997ドル下落した。なんかこんな数字を見ても「ふ~ん」としか思わなくなっている。感覚がだんだん麻痺してきている。いいのか? こんなことでいいのか? それとも今の乱高下する相場に耐えるためには、「鈍感力」を発揮した方がいいのか?
17日は先物が上がってサーキットブレーカーがかかった、とM師匠が言っていた。先物取引っていうのがいまだによくわからないんだけど、時間外でもいろいろ取引は行われているらしい。それで「サーキットブレーカーは別に下がった時だけかかるわけじゃなくて、上がってもかかります」とM師匠から解説があった。なるほど~。日本の株でいうストップ高みたいな感じなのかな? と思ったけど、それともちょっと違うのかもしれない。ストップ高は個別株の話だもんね。サーキットブレーカーは、S&P500が前日終値と比べて7%上下したら15分、13%でも15分、時間帯にかかわらず20%でその日の売買停止。ストップ高とはちょっと違う感じだね。
そして17日のニューヨークダウは、3年1ヶ月ぶりに一時2万ドルを下回る場面があった。取引時間中に2万ドルを下回るのは2017年2月以来のことだそうだ。そっか、2018年末にどかんと下がった時、私はこのあたりから株の取引をしてるんだけど、その時も2万ドル切ってなかったのか。日経平均は1万9千円くらいだった覚えがあるんだけど、ダウ平均はあんまり見てなかったな。
そして18日にもサーキットブレーカーがかかった。3月に入って、9、12、16、18日と4回もサーキットブレーカーがかかったことになる。なんじゃこりゃぁ~~~(松田優作風、なんていっても若い人にはわからないか。太陽にほえろ、という人気ドラマがあったんですよ、と昭和な私は言ってみる)。
そして20日には、念のために売りに出していたシノプシスが118ドルで売れた。113ドル弱で買ったから50ドルくらいのプラスが出ているんだけど、簿価上では200ドル近いマイナスが出た。だから税金はかからずちょっとだけプラス、という、まぁ、まぁ、いい感じかな、というところで売れた。他の株は売りようがない。しまったな~、先月の評価損益プラス50万円の時に売っておけばキャッシュがざくざくあったんだよ。そして安くなったところで買って差額で儲ける。ああああああ失敗した。
折しも19日に去年やったシロアリ駆除の業者さんが1年点検に来てくれて、お風呂の床下に水漏れがあることを発見してくれた。お風呂をユニットバスに交換することを勧められちゃった。いろいろ調べてみたら、近くのエディオンでやってくれるみたいで、ユニットバスのわりとお安いので80万円くらい、給湯器を替えるとさらに20万円くらい、ということでざっくり100万円ほどかかるみたい。うぎゃ~。この株が安くなっている時に100万円はつらい。私はフリーライターの仕事をちょこっとやってはいるけど、お勤めではないから、ローンが組めるのかどうかかなり不安だ。M師匠の会社でやっている米国リートプラスの分配金が毎月数万出るからそれで払おうと思ってるんだけど、ローンの審査に通るんですか私。金融資産を全部合わせたらそりゃ100万円はあるけれども、株なり投資信託なり債権なりを現金化するとそれだけでマイナスが出てしまう。だからそれはゆっくり売って、エディオンさんの方でローンを組ませてもらえたらよし。でもその見積もりが来るのは来週(これが載る週)だから、どうなるかいまとっても不安なんです私。お金のことで不安になると、うつ病が悪くなっちゃうんです私。たぶんなんとかなるとは思うんだけど。現金一括払いじゃないといけなかったらキツいな~。エディオンさんのローンは120回払いで年利2.45%とかいうのがあるらしいんだけど、そんなに長くかけなくても払えるから、3年くらいでちゃちゃっと払ってしまいたいな~。どうかな~。お勤め先がないとこういう時につらいな~。
と、不安な要素を抱えつつ、20日のアメリカ市場は上がったり下がったり大変だったようだ。私のシノプシスくんが売れたのはよかったし、大型ハイテク株を中心に買われて、ダウ平均は一時400ドル高になったんだけど、そのあとがいかん。
ニューヨーク州が企業に在宅勤務を命じたのだ!
うきゃ~。ニューヨーク州って、ニューヨーク株式市場があるところでしょ? ここが在宅勤務ですと? 市場はどうなるの?
このニュースが出た途端に売りが優勢になり、取引終了時間にかけて下げ幅を広げる展開になった、とのこと。それで終値ベースでも、トランプ大統領が就任した2017年1月20日の1万9827ドルを下回る水準の、1万9173ドル98セントになった。週間下落率は17%超。リーマンショック直後の2008年10月以来の下げの大きさを記録した……
と、日経電子版の抜き書きをするだけでくらくらしてくる。いや~マジでいま株売れませんから。2月に亡くなった叔母の四十九日が昨日あって、近所に住んでいる従姉がうちに来てくれたんだけど、お風呂のリフォームのお金を一括で払えないというと「なんで現金をもっとかんかね!」とめちゃめちゃ怒られた。タンス預金でいいから、動かせる現金を数百万は持っておかないといけない、って。私は動かせるお金をほとんど株と投資信託に入れちゃったから、身動きがとれないんだよ~。ああああああ。どうしよう。
いや、こんなことでパニックを起こしていてはいけない。マイナスを出してでも現金化するお金とか、ローン(審査通るかな~)を組んで払うお金とか、いろいろ考えないといけない。返す返すも、評価損益プラス50万円出ていた時に売っておけばよかったな~、と思うけど、今となってはもう遅い。これから先どうなるか。
なんてことを書いている3月22日午後、外務省がアメリカ全土への渡航自粛要請をした、という共同通信のニュースが出た。レベル2に引き上げ、だって。レベル1が「渡航に十分な注意を促す」、レベル2は「不要不急の渡航中止を促す」んだって。アメリカ国務省は、19日、全世界への渡航警戒レベルを最高の「レベル4」に引き上げ、全ての外国への渡航を中止するよう米国人に勧告した(日経電子版より)とのことだから、それよりはマシだと思うんだけど……
アメリカ、行けないわけ?
まぁ、私はうちから数分のところにあるショッピングセンター「ゆめシティ」に行くだけでほとんどの用事が済んでしまうのだけれども、世界を飛び回るビジネスマンはほんと大変だね。ちなみにこの連休はゆめシティにわりと人が出ている。レストラン街はここのところ大打撃だったらしいけど、今日は人気店「百菜」に並んで待っている人がいた。下関のコロナ感染の人は回復したという噂も聞くし、わりとみんな安心してきたのかな、とも思う。このまま収まればいいんだけどな。
それと昨日、作家の本田健さんのライブ配信を見た。本田健さんは東京のロックダウン(って何かよくわからないけど、外出禁止令が出るとかそういうことかな?)を心配して、食料を備蓄しておいた方がいいですよ、と呼びかけていた。東京はそうかもしれないな。田舎は大丈夫かな? 下関はどうだろう。もしゆめシティの食品館が何日も閉まったら私は餓死するしかないけれども、とりあえずゆめシティの食べるところは開いてて欲しい~。
あとはオリンピックがどうなるか、というのも心配なところだ。聖火はもう日本に来ているけど、これが日本中を回る日は来るのか? それともその時点で中止か延期が決まるか? これも目が離せない。これだけ世界中にコロナが広まってるんだから、無理じゃないの、とは思うんだけどね。みんな思ってるけど、エラい人は口に出せないよね。どうなるんだろうね……
と、いろいろ心配なことも多いお彼岸の3月22日現在の持ち株は
ビザ120株
キイサイト・テクノロジー20株
フェラーリ10株
GLDM金のETF10株(これだけマイナス596円とかわいい)
シノプシス10株(10株買って10株売って10株残った)
マイクロソフト144株
というところだ。評価損益マイナス129万4953円。ううううう。株が戻っただけでお風呂のリフォームできるじゃん。というわけで今は売れない。売れないよ~。ローンの審査、通らなかったら、リフォームできないよ~。
心配なことも多いけど、今日は小学校の恩師の誕生日で、ここ数年お誕生日のお電話をしているので声が聞けた。先生もお元気そうだったし、私のがんが3年半再発なしというのも喜んでもらえた。
2月24日から続けているラジオ体操もほぼ1ヶ月毎日続いた。この調子で体調を整えて、コロナに負けず乗り切りたいと思う。
しかしお風呂のリフォームどうなるかなぁ……
つづく。
❏ライタープロフィール:安光 伸江(READING LIFE編集部公認ライター)
山口県下関市出身・在住。下関西高、東京大学卒業、東京藝術大学大学院修了。
大学卒業後は東京で声楽・器楽の伴奏ピアニストや音大非常勤講師などの音楽活動をしていたが、2008年9月、リーマンショックの1週間前に病気療養のため実家に帰る。その後2016・2018年と両親を看取り、金融資産と土地家屋を相続。2016年に乳がんの全摘手術と抗がん剤を体験した乳がんサバイバーでもある。iPad Pro・mini+Apple Pencil愛用、4Gガラケー(au、通話のみ)とiPhone 11・Pixel 3(データのみの格安SIM利用)を電話代込みで合計月3000円ほどで使うなど大のガジェット好き。パソコンの日本語入力は平成の初めからずっと親指シフト派。ライター、ブロガー、素人投資家。
天狼院メディアグランプリ 21st season 総合優勝。
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
http://tenro-in.com/zemi/103447