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週刊READING LIFE vol.131

ブログを書かないことは罪である《週刊READING LIFE vol.131「WRITING HOLIC!〜私が書くのをやめられない理由〜」》


2021/06/06/公開
記事:丸山ゆり(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)
 
 
「断捨離の方、ですよね?」
 
不意に声をかけられて、ドキッとしたことがあった。
あれは、娘と最寄り駅前のビアレストランに食事に行ったときのことだ。
思わず、「ちゃんとした恰好をしてきて、良かった」と胸をなでおろしたものだ。
その後の娘との会話にも最初、気を遣ってしまうくらいだった。
 
断捨離トレーナーという仕事をするようになって、今年で9年目を迎えた。
その、トレーナーに認定してもらうための講習を受けたのが2012年だったのだが、その最初の日に言われたこと。
 
「ブログを書いてくださいね」
 
青天の霹靂とは、このことを言うのだろう。
全く、予想にもしていなかった課題を言われ、しばらく動けなったのを今でも覚えている。
 
「えっ、マジ、うそ~」
 
さあ、そこからだ、私がブログとの格闘を始めたのは。
アメブロという媒体を使うこと、それ以外は特に教えられることもなく、第一回目のトレーナー講習は終了した。
ブログを書くなんて、ありえない。
この私が、文章を書くなんて……。
子どもの頃から、夏休みの日記でさえ苦痛だったのだ。
ましてや、読書感想文なんて地獄のようだった。
文章なんて思い浮かばないのだから、どうしようもないじゃないか。
もちろん、しゃべることは嫌いではないが、文章となるとまた別物だった。
それくらい、ずっとコンプレックスのように思っていた文章を書くなんて。
それでも、それがトレーナーに認定されるための課題の一つだというならば、イヤだとは言えない。
もう、小学生ではないのだから、「苦手です」では済まされない。
 
翌日、駅前の書店に行って、「アメブロの書き方」という本を購入。
まずは、アメブロで自分のアカウントを作るところからだった。
それから、書き方やそのシステムを理解するのにも時間がかかった。
当時、やっとの思いで書いたブログ、時間にしてどれくらいかけていただろう。
汗だくになりながら書いていた。
そして、慣れないうちは、投稿する前に声に出して読んでみたらいい、とか、誰かに読んでもらうと良い、などとアドバイスをもらい、私は娘に読んでもらっていた。
娘は私と違い、本を読むのが大好き、読書感想文はいつも校内で選ばれるほどだった。
一生懸命書いた文章を娘に見せると、「お母さん、論理が破綻してるよ」と言われた。
最初、その意味もわからなかったのだ。
そこから、娘はペンと紙を持ってきて、その意味を説明してくれた。
どうやら、私の文章は、最初に書き出した内容と結論が合っていないというのだ。
色々と考えながら書いていると、途中であれも、これもと頭に浮かぶことを足してゆくので、最後は結局、何を言いたかったのかわからなくなっていたのだ。
もう、いっぱい、いっぱいで書いていた日々だった。
 
そのアメブロには、PVというカウントがあって、どれくらい読まれているかがわかるのだ。
その詳しい計算式まではわからないのだが、数字が大きい方がよく読まれていることだけはわかる。
さらには、「いいね」というボタンをポチっと押してもらうと、読んでもらったという実感がわくのだ。
つまり、私が日々書いているブログの通知表を毎日もらうようで、それは、それは、辛かった。
何時間もかけて必死に書いているのに、1人くらいしか「いいね」がなかったり、PVが20くらいだったりするのだ。
 
「こんなに一生懸命書いているのに、これくらいしか読んでもらっていないんだ」
 
そのうち、私はブログを書く意欲が少しずつ減っていった。
 
「どうせ書いたって……」
 
好きでもなく、慣れてもいないことを辞めるのは、とても簡単だ。
何の躊躇もなく、その手を止めることができる。
そして、その書かない時間はどんどん長くなっていった。
時には、月に1本くらいしか書かないこともあった。
ますます、文章を書くことが億劫になっていった。
 
それからしばらくして、私のやっている仕事は自分で企画し、宣伝し、実際に自分が動いて仕事をしなければならないということが、やっと腑に落ちた時がきた。
個人の起業家である私を売ってくれるのは、この私しかいないのだから。
そこから、重い腰をあげて、また拙い文章のブログを書き始めた。
そう、2014年の6月のことだった。
 
あれから6年が過ぎようとしているが、ブログは毎日書くようになっている。
さらには、メルマガも配信するようになったのが、2015年の4月。
その配信を始めた時、読者の方から感想をもらうことが増えた。
メルマガはメールのカタチで読者の方に届くので、気軽に返信することで感想をもらえるのだ。
すると、その多くの方が言ってくれたのは、「ずっとブログ読んでいます」「いつもブログに励まされています」「さかのぼって、最初のブログから読んでいます」という感想だったのだ。
 
あの、私の拙い文章のブログを、こんなにも読んでくれている人がいたなんて。
毎日書きながらも、「一体、どこの誰にこのブログが届いているんだろう」
そんな思いが隣り合わせだった。
それが、実はすでに誰かの、多くの方の役に立っていたのだ。
本当に、涙が出るほど嬉しかった。
それは、読んでくれる人がいた、だけではなかったのだ。
私のブログによって、気づくことがあって、励ますことになっているということが嬉しかった。
 
正直、ブログを書くこと、文章を届けることは、仕事の一つ、やらなくてはいけないこと、という視点が強かった。
もちろん、そうなのだけれども、私にはそれ以上の余裕はなかった。
でも、感想をもらい、読者の方を目の当たりにした時から、私のブログの書き方は変わっていった。
今日の記事は、こんなお悩みのある人に宛てて書こう。
こういう考えをもって、断捨離をすると上手くいく。
私自身も、かつては片づけられなかったことを書いて、励みに思ってもらいたい。
私の目線は、読者、お客様側に立つことがやっと出来るようになったのだ。
私の仕事のモットーは、断捨離をすることで、その人の人生がさらに幸せになること。
ただ、家が片づくだけではなく、モノと一緒に心の中のガラクタも片づけていくことで、人生を変えてゆけるからだ。
そんな人様の人生に関わる仕事をさせてもらっている。
仕事に誇りを持っていて、少しでも多くの人に届けたいと思っている。
そうなったら、やはり私の思いは、文章に乗せて届けるしかないのだ。
 
おかげさまで、今ではブログを書くことも習慣となっている。
歯磨きのように、書かないと気持ち悪いのだ。
私がブログを書く手を止めるということは、幸せになれるはずの人を幸せにできないことになるのだ。
だから、ブログを書かないことは、この上ない罪なのだ。
 
子どもの頃、あんなにも大嫌いだった文章を書くこと。
それが、今では仕事として、人を幸せにするツールとなっていて、なくてはならなくものとなっている。
さあ、今日もまた一つの記事を、片づけられなくて困っている人のために書こう。
 
 
 
 
 

□ライターズプロフィール
丸山ゆり(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)

関西初のやましたひでこ<公認>断捨離トレーナー。
カルチャーセンター10か所以上、延べ100回以上断捨離講座で講師を務める。
地元の公共団体での断捨離講座、国内外の企業の研修でセミナーを行う。
1963年兵庫県西宮市生まれ。短大卒業後、商社に勤務した後、結婚。ごく普通の主婦として家事に専念している時に、断捨離に出会う。自分とモノとの今の関係性を問う発想に感銘を受けて、断捨離を通して、身近な人から笑顔にしていくことを開始。片づけの苦手な人を片づけ好きにさせるレッスンに定評あり。部屋を片づけるだけでなく、心地よく暮らせて、機能的な収納術を提案している。モットーは、断捨離で「エレガントな女性に」。
2013年1月断捨離提唱者やましたひでこより第1期公認トレーナーと認定される。
整理・収納アドバイザー1級。

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2021-06-04 | Posted in 週刊READING LIFE vol.131

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