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週刊READING LIFE vol.52

まずは、目の前を片づけよ!《 週刊READING LIFE Vol.52「生産性アップ大作戦!」》


記事:丸山ゆり(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)
 
 

「あ~、イライラする!」
 
家にいて、何かをしようとしても、すぐにイラっとしてしまう。
それも無理もないことだ、たいていの場合、目の前には、モノ、モノ、モノ。
モノの山がそこに広がり、高くそびえたっていたりもするのだ。
すべては私のモノだけれど、それでもその景色はよろしくないものだ。
 
そういう環境に身を置いていると、イライラすること以外にも負債はあるのだ。
それは、やる気がわいてこないということ。
雑多なモノの風景は、私の気を散らせてしまうのだ。
 
さらに厄介なのは、そんな状況のとき、
 
「あ、あれは、どこにいったっけ?」
 
必要とするモノがどこにあるのか、すぐには思い出せないのだ。
思い出せないというよりも、どこかへ紛れこんでしまって行方不明となってしまっている。
それが、かなり大切なモノで、今ないと大いに困るときには、さらにさらに焦るものだ。
 
実は、この「モノを探す」時間というのは、侮れないのだ。
多くの人は、その人生の中で、どれほど「モノを探す」ことに時間を費やしていることか、本人には自覚がないのが現実だ。
 
とにかく、雑多なモノを野放しにしていると、そこにいるだけで気力も意欲もうせてしまうのは確かだ。
そんな場所で、もしも仕事をするとしたら、どうだろう?
パソコンや資料を広げるにしても、場所を作らなくてはいけない。
 
まずは、仕事をする机の上を片づけることだ。
そうやって、改めて目の前を見てみると、「なんでこんなところに、こんなものを置いていたんだろう?」
 
そんな気づきもあるものだ。
 
たいていの場合、無意識にあちらこちらにモノを置いてしまうことがクセになっているのだ。
そんな、今、そこには必要ではないモノを本来あるべき場所へと戻してあげて。
地道かもしれないが、机の上にあるモノを一つひとつ、元へと戻していってあげる作業をやることだ。
 
やがては、何もない水平面が出てくることだろう。
その水平面が見えてくると、不思議と気持ちもスッキリしてくるものだ。
何しろ、目に見えるところから影響を受けるからね。
リゾートホテルや、モデルルームに行くと、すぐさま気持ち良さを感じるのは、誰しも経験のあるはずだ。
 
反対に、段ボール箱が積みあがった倉庫に入って、清々しいと思う人はいないだろう。
目に見える環境が与える影響というのは、非常に大きいのだ
 
それから、たくさんのモノから一つを選ぶことも、かなり疲れることになる。
机の上にたくさんのペンが押し込まれている、ペン立てがあったりしないだろうか?
一本、取り出してみると、書けない。
次の一本を取ってみても、また書けない。
時間ももったいないし、どんどんイライラもしてくるはずだ。
さらに驚くのは、その書けなかったペンをまたペン立てに戻しているのだ。
ありえないのだけれど、無意識の行動は怖いものだ。
 
たくさんのモノから一つを選ぶことは、大変なエネルギーが必要だ。
だから、かのスティーブ・ジョブズは、洋服は黒いトップスとジーンズと決めていたことは有名な話だ。
朝の洋服選びに、自分の大切なエネルギーを使うことをしないのだ。
彼のエネルギーは、彼の生み出すさらなるアイディアの方に使うことが有益だからだ。
ペン立てもスッキリした状態になることで、選びやすく見ていても気持ちいいはずだ。
 
机の上のモノを片づけ、使うモノも厳選してゆくと、エネルギーは「今」により集中できるようになる。
 
そうすると、これから始めようとしている仕事、作業のことだけを考え、取り組むことができるはずだ。
 
そうした状態から生まれるモノは、無限の可能性があると信じている。
集中力の高まる環境からは、素晴らしいアイディアも生まれるはずだ。
 
まずは、目の前を片づけ、意識が散漫にならない環境にしてゆくこと。
散らかった部屋や机の上のまま、何かをやろうと思う行動を変えてみること。
きっと、これまでの仕事、作業とは何よりも質が違ってくると思うのだ。
生産性をアップさせるのは、まずは仕事をする環境の片づけが大切だ。

 
 
 
 

◻︎ライタープロフィール
丸山ゆり(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)

関西初のやましたひでこ<公認>断捨離トレーナー。
カルチャーセンター10か所以上、延べ100回以上断捨離講座で講師を務める。
地元の公共団体での断捨離講座、国内外の企業の研修でセミナーを行う。
1963年兵庫県西宮市生まれ。短大卒業後、商社に勤務した後、結婚。ごく普通の主婦として家事に専念している時に、断捨離に出会う。自分とモノとの今の関係性を問う発想に感銘を受けて、断捨離を通して、身近な人から笑顔にしていくことを開始。片づけの苦手な人を片づけ好きにさせるレッスンに定評あり。部屋を片づけるだけでなく、心地よく暮らせて、機能的な収納術を提案している。モットーは、断捨離で「エレガントな女性に」。
2013年1月断捨離提唱者やましたひでこより第1期公認トレーナーと認定される。
整理・収納アドバイザー1級。

 
 
 
 

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2019-10-07 | Posted in 週刊READING LIFE vol.52

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