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週刊READING LIFE vol,120

サプリなし、健康器具なし!投資ゼロ円で「15キロ」痩せた話《週刊READING LIFE vol.120「後悔と反省」》

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2021/03/22/公開
記事:森 団平(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)
 
 
2019年の年末、僕はふと思い立って体重計に乗った。表示された数字は、
体重 76.5キロ BMI 28.1
……完全に「肥満」の仲間入りだった。
猛烈に後悔した。
あれか、この前の忘年会のせいか。帰りにラーメン食べたのが響いたのか。
それとも休日にケーキ食べたのがダメだったか。
 
いや、本当は知っていたのだ、年々身体がぶくぶくと、去年は穿けたズボンが着られなくなって、シャツのボタンがパンパンになっているのは。
その度に、うじうじと後悔しながら、すぐ痩せるからと安いズボンとシャツを買い足してきた。僕はすっかり自分に自信を失っていた。
 
これは、そんな僕が、サプリを使わず、健康器具も買わず、投資ゼロ円で「15キロ」痩せた話だ。
現在の体重は、61.5キロ BMI 22.6
適正体重といわれるBMI 22.0まであと一歩というところまで迫った。
 
さて、どうやったら実現できるのかだが、さっそく種明かしをしようと思う。
それは、毎日の摂取カロリーを消費カロリーより少なくすることだ。
 
摂取カロリー < 消費カロリー
 
以上。
終了。
 
そんなのだれでも知ってるよ!当たり前じゃん。
そんな声が響いてくるような気がする。しかし、それ以外に言いようがないのだ。それだけがただ一つの真実なのだ。
 
世の中には、ありとあらゆるダイエット方法があふれている。
「毎日飲むだけ、みるみる痩せます。激やせサプリメント」一ヶ月分で1万円
「これを使って一日5分運動するだけでポッコリおなかもすっきり!効果抜群筋トレマシン」 1台5万円
僕も、実は過去に何度か挑戦したことがあったりする激やせ商法。
全て失敗した。そしてリバウンドし後悔した。やせ商法業者を恨んだこともあった。
今になって思えば、きっとあれらの商法だって決して詐欺なわけではないのだ。それなりに痩せるための効果は持っていたのだと思う。多分。
サプリは摂取カロリーを減らす効果、筋トレマシンは消費カロリーを増やす効果はそれなりにあったのだろう。
ただ、僕がそれだけやって、根本なところを間違っていたからだ。どれだけ、やせ商品を使ったところで、商品の効果を上回るだけ食べていれば、運動の量が足りていなければ痩せるわけがない。
 
では、どうすれば「摂取カロリー < 消費カロリー」な生活を送ることができるのか?僕の経験からいくつかの項目に分けてみていきたい。
 
1. 摂取カロリーの数値化 「カロリー管理アプリを使おう」
まず、一番重要なのは、摂取カロリーを数値化しレコーディングすることだ。
朝、昼、晩、そしておやつ
自分に嘘をつかずちゃんと記録を取る。
昨今、カロリー管理アプリが充実してきたので、毎日の食事の記録が簡単になったのは本当にありがたい。写真を撮るだけでカロリーを計算してくれるアプリもある。
有名どころとしては、「あすけんダイエット」、「MyFitnessPal」等だろうか、ちなみに僕は「カロママ」を使っている。毎日記録をすると、「よく頑張りましたね」「ちょっと糖質の取りすぎです」とかチャット風にコメントをくれるのが励みになる。
自炊した料理など、アプリに記載のない料理があって摂取カロリーが正確に記載できないこともあるが、そこはあまり神経質にならない方がよい。
 
 
2. 消費カロリーの数値化 「基礎代謝では足りない。運動が必要」
上記同様に、消費カロリーを数値化しレコーディングしないことには比較ができない。
消費カロリーは自分の現在の「基礎代謝」と日々の活動で消費される「活動代謝」からなっている。基礎代謝は厚生労働省方式や、ハリスベネディクト式等様々な方法がある。
いずれにせよ、基礎代謝だけでは、節制した食生活を送ったとしても十分な効果は見込めないため、運動をして活動代謝を増やす必要がある。運動による消費カロリーは日々の運動量によってそれ変わるため、歩数の他に、自分がよく行う活動(筋トレ、ランニングなど)の消費カロリーを確認しておくとよい。
いずれもカロリー管理アプリの機能に含まれていることが多いため、特殊な運動でなければ対応していると思われる。
 
3. 消費カロリーを増やす 「散歩がおススメ」
消費カロリーを増やすためには、基礎代謝を増やすか、活動代謝を増やす必要がある。
ダイエットが進むにしたがって体重が減り、同様に筋肉量も減ってしまうので、筋肉量の維持のためにも筋トレは意識的に行った方がよい。
活動代謝を増やす方法は、運動をすることだが、僕がおススメしたいのは、「散歩」だ。
なぜかというと散歩は、記録に残しやすい歩数が根拠になるため、活動消費の計算が分かりやすいためだ。
分かりやすいということは消費カロリーを正確に出せる可能性が上がる利点がある。もちろん基礎代謝を上げるために筋トレなども重要なのだが、筋トレの強度によっても消費カロリーが変わるため、消費カロリーを数値化するという観点から考えると、散歩の方が分かりやすいのだ。
 
 
散歩の利点は、他にもある、散歩は他の運動と比べ運動強度が低いので普段運動しない人でも始めやすく、他のことをやりながら歩くことができる。
 
僕の散歩の例としては、
・通勤の帰りは90分歩いて自宅まで帰る。在宅勤務の時は終業後自宅付
近を2時間程度歩く。通勤時間を散歩に充てることで時間の無駄を省く。
・散歩中は、英語のリスニング教材を聞いたり、仕事の計画を立てたり、
ながらで出来ることをやって歩いているだけではないという状況を作る。
・正しい歩き方でカロリー消費アップと姿勢を整える。
普段、僕たちの生活は、身体に悪い生活をしている。仕事では、パソコンに向かい続け、仕事が終わればスマホを眺め、ストレートネックや猫背、眼精疲労、肩こりの原因になる行動ばかりだ。現代人の生活は実際それらの行動から逃れられない部分は多くあるが、僕はこの散歩の時間を「リセット」の時間だと考えていて、背筋を伸ばして、お尻にキュッと力を込めて、かかとから足先に抜けるような歩き方を心掛けている。
この歩き方に正直、どれだけの効果があるのかは定かではない。
でも、僕にとっては、カロリー消費をアップさせるための散歩の時間をいかに有意義に過ごしているかという満足感が大事なのだ。
 
 
4. 朝夕の体重の記録 「自分のコンディションを把握し続ける」
体重を測るのは良く、同じコンディションで測るとよいと言われる。朝一番とか、もちろんご飯を食べた後には、体重が増えて当然なので、前日との比較ができないからだ。
僕は可能なら、朝夕の両方測ることをお勧めしたい。
その意味は、一日の反省だ。家に帰って夕食前に測れば、夕食をどの程度食べるのかということを考えるきっかけになる。
外で食べてきたときは、増加の確認ができる。常に自分と向かい合い続けることに意味があるのだ。
TANITAをはじめ、最近の体重計は、体重管理アプリとセットなっていることが多いので、ためしてガッテンでやっていたレコーディングダイエットでやっていた表を自分で書かなくても自動で記録を取ってくれるので、過去の経緯を振り返るのも簡単になったのもありがたい点だ。
個人的にはヤセるための商品にはお金は払わなくてもいいと思うが、体重計だけは良いものを買ってもいいと思う。筋力や体脂肪なども計測してくれ、自分の健康状態を体重以外でも管理できるのはとても便利なので。
 
 
5. モチベーションの維持 「コーチの存在」
ダイエットとは、言わば終わりのない戦いだ。目標の体重を設定し、目標を達成したら、また目標を設定しなおして適正な体重を目指す。適正な大樹にたどり着いても、そこからは適正体重を維持し続けるという戦いが待っている。それを乗り越えるために必要なのはモチベーションの維持だ。
モチベーションの維持は人それぞれ方法があるだろう。
 
僕の場合は、それは突然に外からやってきた。ある日雑談で、「最近ダイエットしているんですよ」と仕事でもお世話になっている大先輩に話していたところ、
「ダイエットやっているなら、僕に毎週メールちょうだいよ。今週○○キロでしたって、そしたら必ずメール返すから、ダイエット応援してあげるよ。ラ〇ザップみたいにさ♪」
お世話になっている大先輩にそんなことをさせるのはちょっとと思ったが、正直、面倒だなぁとかそんなプライベートな情報は渡すのは嫌だなぁとか思ったが、結果的には、押し切られる形で始まった「今週の体重報告」メールのやり取りはもう一年にも渡って続いている。
毎週メールを送るたびに、「今週も頑張ったね」とか「カロリー抑えるためには野菜をたくさん食べればいいよ」とか丁寧にメールを返していただけるのだ。おかげで、毎週の報告のためには、せめて先週よりも少しでも体重を減らして報告したいというモチベーションを保ち続けることが出来ている。
その大先輩は多分かなり奇特な方だが、友達でも知り合いでも誰かに毎週でも自分の現状を報告し続けるというのはモチベーションの維持になると思う。
 
ここまで、いろいろと書いてきたが、結局は全て、
 
摂取カロリー < 消費カロリー
 
の方程式を実現するための方法論でしかない。
元々考えていることが単純な方程式なので、それを実現するための方法も実にシンプルなものだ。
 
ちなみに、この方程式の「最大の敵」は、「飲み会」である。一説によると飲み会の平均摂取カロリーは一人当たり普通に食べて、普通に飲んで1377キロカロリーを言われる。これだけカロリーを摂取してしまうと、一日のカロリー摂取の目標値は大きく超えてしまうことになる。方程式の崩壊だ。
様々な対処方法がある、食べても炭水化物だけは食べない、アルコールはビールを避けてハイボールにするなど。
 
ただ思うのだ。
もし意に沿わない飲み会なのであれば可能な限り摂取を抑えるのも一つの考えだろう。
しかし、自分が楽しく飲みたい飲み会なら食べればいいのだと。
 
僕の毎週メールを送っている大先輩の教えの一つに、「脂肪3日理論」というのがある。
「食べ過ぎたカロリーが脂肪として身体に定着するまでには3日かかるという理論」だ。
なので、この取り過ぎた分のカロリーは摂取から3日以内に消費カロリーを増やすことで少なくとも飲み会後3日以内にチャラに戻す。
そうすることで、落としにくい脂肪を身体にため込むことを防止することができる。
本当にそんなことが可能かと思いやってみたが、飲み会後の翌朝は体重が2キロも増加していたにもかかわらず、3日後には通常体重まで戻すことができた。
 
ずっと食べたいものを我慢してストレスをため込み過ぎていたら、結局自分にとって良くないので、そうしてストレスをしっかり発散することも大事なことだ。
この理論を知ってからは、どうしても食べたくなったら我慢せずにしっかり食べるようにしている。ただ、しっかり食べたという記録をちゃんと残す。そうすることでチャラにする基準も明確になるのだ。
 
ここまで、こうしたら成功しました。ということばかり書いてきた。
しかし実は、この結果にたどり着くまでダイエットを決意してから5ヶ月は全く痩せなかった、食べ物に気を付けたり、運動したりしていたが全く成果が出なかった。
それは、後悔ばかりしていたからだ。
後悔していても結局は何も変わらない。
ある時、僕は後悔することをやめた、きっかけは人生の先輩のことばだ。
 
「後悔は過去を変えたがる気持ち。反省は、未来を変えようとする気持ち。」
 
なんだかこの言葉はストンと僕の中に落ちた。過去を変えたがったって、時間は戻らない。過去を変えることはできないのだ。
そして、僕は反省することにした。「今日体重が増えたのは、昨日ビールを三杯飲んだせいだ」だから摂取カロリーがオーバーした」今日も飲むけど一杯だけにしておこう」という感じに。
 
反省することで、失敗しても後悔はしない。前に進んで同じ失敗はしない。
 
最後にダイエットをして変わったことは何だろうと思う。
「自分が自分を変えられるということに気づけたこと、それができるという実績が出来て自信がついたこと」
 
人生も道半ばだけれど、青春といえるような時代はずっと昔に通り過ぎたけれど、今からだって、なんだってやれるかもしれない。未来を変えられるかもしれない。
たかがダイエットの話だけどそう思えるようになった。
 
まとめ
ダイエットを成功させるためのたった一つの方程式
 
摂取カロリー < 消費カロリー
 
方程式を守るためにやるべきこと
・摂取カロリーと消費カロリーを記録すること
・朝夕体重計に乗ること
・モチベーションを保つこと
・たまには自分を甘やかすことも大事
 
 
 
 

□ライターズプロフィール
森 団平(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)

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2021-03-22 | Posted in 週刊READING LIFE vol,120

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