第42回:休むことも相場です、の巻≪素人投資家いちねんせい実況中!≫
記事:安光伸江(READING LIFE編集部公認ライター)
今週は、おとなしくしていた。
いつもの担当のにぃちゃんことM師匠が先週末からおやすみとか出張とか多くてお店にいる時間が少なく、結果としてあまり話していないことも大きい。連絡がとれた時も、マイクロソフトが上がってきたから売りたい気分だったけど売らなかった、なんて話をしただけだった。151ドルになったら売ろうとなんとなく思っていたけど、それをやめておいたら151ドルをかすった瞬間があった! きゃ~これって売れてたんじゃん。と思ったけど、M師匠曰く「まだ上がります、売っちゃダメです」そして「休むことも相場です」という格言のようなものをいただいた。
前の週にアマゾンをナンピン買いしたんだけど、今週はさらに下がった。でももう動かせる現金がないから買えない。ビザを売ったのをしばらく持っておいてアマゾンに回せば数十ドル得したのにな~。どうもこのタイミングを見るのがうまくいかない。1731ドルなんて時もあったから、ここで買えば簿価をもう少し下げられたのになぁ、という感じ。アマゾンを売って利益が出るようになるまではだいぶ時間がかかりそうだ。
マイクロソフトは11月20日が配当の権利落ち日だった。19日に151ドルになった瞬間があったんじゃないかと思う。いま1週間のチャートを見たら150てんいくつ、のようだから記憶違いかもしれないけど。ともかくそこでは売らなかった。20日に配当落ちで下がるかと思ったけど、そんなにがくっと下がる感じではない。強いなマイクロソフト。今年の初め、記録によれば1月24日に買った時には105.82ドルだったのに、いまや150ドル前後だ。その頃からずっと持っておけばけっこうな利益だったけど、途中で売ったり買ったりしたから今の簿価は143ドルちょっと。ずいぶん上がったなぁ。じっとしておけばかなり儲かったのか! 辛抱も必要だな。
もともとアメリカ株はアマゾンが最高値に近いところで買わされて(というのはよくわからずに前の担当のお姉さんの言うままに値段も見ずに買ったから)その後どかんと下がったというところから始まっているから、ちょっと上がったらすぐ調整が入るんじゃないか、というのがほとんどトラウマのようになっている。だからマイクロソフトも151ドルくらいで利益確定しておいて、それからまた仕切り直ししようかななんて思っているんだけど、まだ値上がり幅が小さいかな。せめて153ドルまで待って1株10ドルくらいは利益を得ようかな。でもしょぼいな。160ドルくらいまで行ったら売ってもいいかな。でもM師匠は「全部売っちゃダメ」って言うだろうな。
アメリカ株の配当は四半期ごとに出るらしくて、額面はとっても小さい。うちのマイクロソフト株で今回出るのが数十ドルだ。しょぼ。でもよく考えたら日本株だって単元株の100株だったら数千円のことが多いけど。やはりアメリカ株は配当より値上がり益を狙うのがコツなのかな。でもマイクロソフトもビザも、気がつけば上がっていました、という感じで、短期ではあまり動きがないんだよなぁ。だから中長期で持っているのが正解なんだと思う。といいつつ、よくよく考えてみれば私が自力で株を買うようになってまだ1年たってないんだった。去年の11月30日にKDDIを一般口座で買ってほくほくしていたのが懐かしい。特定じゃないと面倒だとわかって全部売って買い換えたのが今年の1月下旬だから、まさにまだ
素人投資家、いちねんせい
なのだった! だからまだ結果は出ていなくて当然かもしれない。だけど日本株はずいぶん失敗しちゃったなぁ。KDDIだって、3月の権利落ちのあとあんなにマイナスを出して売らなくても、ずっと持っておけば今は3000円とか行ってるし! そりゃね、M師匠に「思惑をはずれたら、はずすのも手です」と言われて売ってしまったのがいけなかったんだけどね。
そう! いくらM師匠がキレ者といっても、すべての相場の動きを当ててくるわけではない。だからM師匠の意見を参考にはしても、最後の決断は自分でしないといけない。前の担当のお姉さんとはあまりお話をする感じではなくて、なんとなく親の代からのつきあいだからいい顔をしちゃって買っちゃったみたいなところがあったけど、そんなことしなくていい。むこうだって仕事なんだから。断られるのも仕事のうちなんだから。いやなら断っていい。ちゃんと自分で考えて、自分で決断しなくちゃいけない。
というのも私はどうやらお人好しの部類らしくて、人に勧められて「なんとなく気が進まないけどいいか~」と思ってやったことはことごとく失敗してきているのだ。特に、なんとなく相手にいい顔をしようとしたことは、失敗する! しかもお金を損してしまうことが多い。いかん! こんなことではいかん! しばらく暮らしていくには十分なお金を親が遺してくれたとはいえ、それを無駄に使っては、いか~~~ん!
株もだいぶ失敗しちゃったけど、これは勉強料だろうなぁ。今年中に取り返すのはあと1ヶ月くらいしかないから難しいだろうけど、来年は、じわ、じわとプラスを取り戻したいなぁ。
そうそう、M師匠が、トランプさんについての本を読んでいる、トランプさんが実はアメリカでは人気があって日本では報道されないことがある、という話をしていたので、私もKindleで探してみた。「トランプ再選」に関する本がとりあえず2冊あったので読んでいるんだけど、フードスタンプという、食料専用の生活保護みたいな制度を利用している人が、トランプ政権になって数百万人減ったんだって。トランプさんってジャイアンなイメージがあるけど、やり手でもあるのかな? なんて思った。来年の選挙がどうなるか、そしてそれが株価にどう影響するのかわからないけど、アメリカの情勢も勉強しておかないといけないな、と思った。なにしろ東京にいた頃は、英語よりドイツ語やフランス語の方が好きで、ドイツ語学校の通訳コースに何年も通っていたんだよね。その頃ドイツの勉強はしたけど、アメリカの勉強はしてなかったんだよね。だからちょっと、アメリカのことも勉強しようという気になってきた! アメリカファースト、というトランプさんの信念が、「アメリカ人の生活を第一に守る」という意味だというのがわかっただけでもよかった。
そんなわけでGSOMIA破棄がぎりぎりで回避された11月23日午前中の株は
ペッパーフードサービス100株
アマゾン20株
ビザ64株
マイクロソフト80株
と、先週と変わらない。来週も変わらないような気がするけど、何か経済ネタを探して連載は続けようと思う! もし休載したら「ああ今回は株の取引をしなかったのね」と思ってやってください。
とりあえず本を読んで勉強します。
つづく。
❏ライタープロフィール:安光 伸江(READING LIFE編集部公認ライター)
山口県下関市出身・在住。下関西高、東京大学卒業、東京藝術大学大学院修了。
大学卒業後は東京で声楽・器楽の伴奏ピアニストや音大非常勤講師などの音楽活動をしていたが、2008年9月、リーマンショックの1週間前に病気療養のため実家に帰る。その後2016・2018年と両親を看取り、金融資産と土地家屋を相続。2016年に乳がんの全摘手術と抗がん剤を体験した乳がんサバイバーでもある。iPad Pro・mini+Apple Pencil愛用、4Gガラケー(au、通話のみ)とiPhone 3本・Android 1本(データのみの格安SIM利用)を電話代とWiFiオプション込みで合計月5000円かからずに使うなど大のガジェット好き。パソコンの日本語入力は平成の初めからずっと親指シフト派。ライター、ブロガー、素人投資家。
天狼院メディアグランプリ 21st season 総合優勝。2019年11月よりWeb READING LIFEにて「クラウド生活のススメ」週刊連載中。
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