週刊READING LIFE vol.56

タピオカの次はコレだ!〜カナダでみつけたヒットの予感ベスト5〜《週刊READING LIFE Vol.56 「2020年に来る! 注目コンテンツ」》


記事:千葉 なお美(READING LIFE編集部公認ライター)
 
 
「タピる」「タピ活」といったワードができるほど、今年一世を風靡したタピオカ。最近では、タピオカミルクティーだけでなく、タピオカビール、タピオカパフェなど、さらに広がりを見せていますね!
 
実はこのタピオカ、日本で流行る少し前に、私はすでに別の土地でブームの兆しを目撃していました。
 
その土地は、カナダ。
 
2年前にワーキングホリデーで訪れた際、別名「バブルティー」と呼ばれるタピオカミルクティーは、すでにカナダの繁華街で軒を連ねていたのです。お店には連日人が立ち並び、バブルティー片手に街を練り歩く若者も珍しくありませんでした。
 
海外の流行が数年遅れで到来するといわれる日本。いわれの通り、2年前にカナダで目にした光景が、今まさに日本でよみがえっています。
 
ということは、タピオカ以外にも当時カナダでよく目にしたものは、今後日本でヒットする可能性が高いということですよね。
 
そこで今回は「タピオカの次に来る!」をテーマに、私がカナダで「これは絶対日本でも流行る!」と確信したものをランキング形式でご紹介します。
 
【タピオカの次はコレだ!】
〜カナダで見つけたヒットの予感ベスト5〜
 

◆第5位:トルネードポテト


カナダ バンクーバーのクリスマスマーケットにて
 
カナダのクリスマスマーケットの定番、「トルネードポテト」。別名「ハリケーンポテト」とも呼ばれます。じゃがいもをクルクルとひとつながりに回し切りし、串に刺して揚げただけのシンプルなもの。ソルト味が定番ですが、バジルやシナモンなどのフレーバーもあります。お店によっては数十種類のフレーバーがあるところも。通常のフライドポテトより薄く、ポテトチップスより厚みがあるので「サクッとしっとり」。そんな触感です。
 
そしてなんといっても、見た目のインパクト! クリスマスマーケットでこれを食べ歩きしていると、すれ違う人たちから「それ、どこで買ったの?」と尋ねられます。話題作りに一役買うこと間違いなしの一品です。
 

◆第4位:ホットアップルサイダー


こちらもクリスマスマーケットの定番、「ホットアップルサイダー」。サイダーというと炭酸飲料を思い浮かべますが、カナダでは「果汁」という意味があります。りんご果汁にシナモンなどのスパイスが入っており、甘さと程よい刺激で身体がポカポカあたたまります。寒い冬にうってつけの飲み物です。
 
クリスマスマーケットでは、大きな樽からおたまですくって紙コップに注いでくれるのですが、コップ1杯1〜2ドル程度。その手軽さから、何杯もリピートする人もいます。日本だと初詣の神社で売られている甘酒のイメージでしょうか。カナダではノンアルコールが一般的ですが、他の国ではアルコールが含まれているものもあるようです。女性が好きな味ですので、日本の居酒屋でもホットワインやホットサングリアと並んで普及してほしいところですね!
 

◆ 第3位:わたあめアイス


DUTCH DREAMS(36 Vaughan Road, Toronto, ON M6G 2N3, Canada)
http://www.dutchdreams.ca/
 
正確には、「わたあめトッピングアイスクリーム」でしょうか。その名のとおり、アイスクリームの上にわたあめがトッピングされています。カナダではアイスクリーム屋さんがとても多いのですが、なかでもこのお店は平日休日問わず大盛況。いつ見ても長蛇の列でした。その理由は、やはりこの見た目! カラフルなわたあめは、インスタ映え間違いなしです。
 
正直、アイスクリーム自体はいたって普通なのですが、これを3位にあげた理由はトッピングの秘めたる可能性です。このカラフルわたあめ、アイスだけでなく、いろんなものに応用できそうですよね! パフェやパンケーキなどのデザートはもちろん、クリームソーダやタピオカミルクティーにだって。味はともかく、ちょこっと添えるだけで、見た目は劇的にインスタ映えします。そんなトッピングの使い道に潜在能力を見込んで、3位としました。
 

◆ 第2位:アボカドトースト


NELSON the SEAGULL(315 Carrall Street, Vancouver, V6A 0A7, Canada)
https://www.nelsontheseagull.com
 
一度食べたらやみつきになる、「アボカドトースト」。正直、1位にしようかかなり悩みました。私がカナダでハマったもので、日本でも唯一食べ続けているのがコレです。
 
トーストした硬めのパンにバターを塗り、スライスしたアボカドをのせ、塩コショウで味付けしただけのシンプルなもの。これが、劇的においしい! カナダでは昔からあるようで、私もシェアハウスに住んでいたときは、カナダ人のオーナーと一緒にほぼ毎朝アボカドトーストを食べていました。日本に帰ってきてからもあの味が忘れられず、しばらくはアボカドトースト漬けの生活をしていたほどです。自宅でだけでなく、カナダのカフェではわりとどこにでもあり、大人気の定番メニューです。
 
日本のコーヒーチェーンやカフェでも、モーニングメニューにサンドイッチは必ずありますよね。エビアボカドやサーモンアボカドなど、アボカドを使ったメニューも多いです。しかし、アボカドトーストは今のところ一度も見かけたことがありません。
 
私はここで、声を大にして言いたいのです。
 
エビもサーモンもいりません!
 
アボカドトーストをつくってください!
 
もちろん、エビアボカドもサーモンアボカドもそれはそれで美味しいですし、私も大好きです。しかし、ここはあえて、アボカドだけでつくっていただきたい。シンプルながら食べごたえのあるアボカドトーストは、それほど重くもなく満足感も得られる、まさにキング・オブ・モーニング。一度食べたら忘れられない、中毒性のある味です。嘘だと思ったそこのあなた、自宅でも簡単につくれますので、一度試してみてください。
 
そして、全国のカフェのオーナーさん。ぜひともアボカドトーストをメニューに加えてください!
 

◆ 第1位:チムニーケーキ・ソフトクリーム


EVA’S ORIGINAL(454 Bloor Street W, Toronto, ON M5S 1X8, Canada)
http://www.originalchimneys.com
 
栄えある1位は「チムニーケーキ・ソフトクリーム」! 略して「チムニーソフト」です! 通常のソフトクリームでいうコーンの部分が、「チムニーケーキ」というパン生地のお菓子でできています。
 
「チムニーケーキ(chimney cake)」は、直訳すると「煙突ケーキ」。その名のとおり、煙突のような形をしており、くるくると巻かれているのが特徴です。もともとはハンガリーの伝統的なお菓子。表面はカリッと中はもっちりしています。
 
こちらは、当時トロントという都市で1店舗しか見かけませんでしたが、連日大盛況! 若い女性はもちろん、カップルやファミリー層、高齢の方まで幅広く訪れていました。私も何度訪れたかわかりません。
 
通常のソフトクリームだと、ソフトクリーム部分を食べていくにつれてなんとなく残念な気持ちになりますよね。最後まで楽しみたくて、ソフトクリームをコーンの奥に押し込んでみたり(笑)
 
でも、チムニーソフトは違います。チムニーケーキ自体がひとつの主役なので、ソフトクリームを食べ終わっても、まだ楽しめる! さらに、このチムニーソフトの素晴らしいところは、下からソフトクリームが垂れないように、チムニーケーキの底にチョコボールが詰められているのです。ソフトクリーム、チムニーケーキときて、最後にチョコボールが待っている! 3拍子揃ったソフトクリーム、もう言うことなしです!
 
ちなみに、調べたところ日本にもありました、チムニーケーキ専門店。ただし、あくまでチムニーケーキが主体のお店で、季節によってトッピングが異なるようです。
 
個人的には、チムニーケーキはソフトクリームとのダブル主演だからこそ引き立てられると思うので、ぜひ手持ちで食べられるチムニーソフトを作っていただきたいです。おいしくて、かわいくて、インスタ映えもしますので、流行ること間違いなし! 2020年には、チムニーソフトを片手に、街を食べ歩きしている若者の姿が目に浮かびますね!
 

 

 
さて、いかがでしたでしょうか。
東京オリンピックが開催される2020年。
今回ご紹介したこれらの商品がヒットして、ますます日本がにぎわうことを祈っています。
 
 
 
 

◻︎ライタープロフィール
千葉 なお美(READING LIFE編集部公認ライター)

青森県出身。都内でOLとして働く傍ら、2019年6月より天狼院書店ライターズ倶楽部に参加。同年9月よりREADING LIFE公認ライターとなる。
趣味は人間観察と舞台鑑賞、雑誌『an・an』SEX特集の表紙予想。
天狼院メディアグランプリ29th Season 総合優勝。週間1位複数回。

http://tenro-in.com/zemi/102023

 


2019-11-04 | Posted in 週刊READING LIFE vol.56

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