週刊READING LIFE vol.169

ネガティブなわたしが変わった方法《週刊READING LIFE Vol.169 ベスト本レビュー》


2022/05/16/公開
記事:izumi(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部
 
 
「あの、なんでそんなに自分に自信があるのですか? その根拠はどこから出てくるのでしょうか」
 
自分に自信がありそうな雰囲気を出している人に出会うと、思わず聞きたくなる。
実際は勇気がなくて、聞けないのだが。
キラキラとした笑顔、ポジティブな発言、きっとみんなの人気者なんだろうなと思う反面、本当にポジティブな人なんだろうか? と疑ってかかってしまう。
わたしだって、ポジティブな発言をして、キラキラしてみたいのだ。
ポジティブな発言ができる自信が、どこからくるのか分からなかった。
 
会社の先輩に言われた言葉が、ずっと心に引っかかっている。
「なんでそんなに自分に自信がないの?」
言われた時は驚いた。
他人から見るわたしは、そんなに自信がないように見えるのか。
どんな発言をしたのかは、よく覚えていない。
プライベートで仲良くしている先輩だったので、本音が出ていたのだろう。
わたしはネガティブであるのだと認識した。
 
自分を変えたいと思ったが、どうすればいいかは分からなかった。
ブログや自己啓発本を読んでは、内容に違和感を感じていた。
欲しいものは全てあなたのものになると書かれていても、根拠がないと思った。
本に書かれている方法は、どれもしっくりこず、実践できない。
腹落ちしないのだ。
買った本は本棚の奥深くに眠っている。
 
ネガティブなわたしでも、自信は自分でつけられるのだと実感している。
それは、マイレターノートという日記を書く方法に出会ったからだ。
きっかけは、2018年にあるブログを読んだことから始まる。
かんころさんという女性ブロガーのブログだ。
ヨガインストラクター、チアリーディングコーチの経験から独自のメソッドを提唱している。
セミナー講師、本の出版、ブログ、インスタグラム、オンラインサロン、会社経営と多才な女性だ。
 
 
かんころさんのブログは、いつも読むブログや本の内容とは違っていた。
自分の気持ちに素直に従えば、世の中の常識は、常識ではないんだよと言われている気がした。
ネガティブな自分を認めていい。
人と違っていていいんだ。
教えてもらった考え方は腹落ちして、目からウロコがボロボロ落ちた。
 
2022年「世界一カンタンな自信のつけ方」という本が出版された。
漫画形式で、マイレターノートを分かりやすく説明している。
「マイレターノート」という日記を書くと、自分に自信がつく。
とても簡単な方法なので、興味がある方は実践してみてほしい。
 
方法は、1日5分日記を書くだけ。
簡単な3ステップで済む。
 
1、今日の出来事を書く。
出来事を思いのままに書いていく。
2、その出来事に対するギフトがあるか考えて書く。
コツは〇〇のおかげで〜と考えてみると、ギフトがある。
3、自分に対して言葉をかける。
書いた内容に対して、客観的にみて声をかける。
友達に対して、声をかけるようなものだ。
 
毎日ギフトはあるのだろうかと、はじめは慣れずに見つけられなかった。
意識して書くと、ギフトはある。
難しく考えずに、簡単なギフトを書いていく。
自分に対して声をかけるという習慣がなく、はじめはなんて声をかけたらいいか分からなかったが、慣れてくると声をかけられるようになった。
 
わたしがある日に書いた内容だ。
1、今日は仕事が忙しくて、イライラした。
まわりの人たちに手伝ってもらい、いつもより残業時間が減った。
仕事はなるべく、終業時間までに終わるようにしよう。
 
2、ただ頼まれたことだけをする人、他にもできそうな仕事を探して助けてくれる人がいる。
同じ仕事をしてもらうのだが、本心から誰かを手助けしたいと思ってくれる人には、また頼みたいと思った。
気持ちは伝わるものだ。
もしわたしがお手伝いをする時は、頼まれた内容以外に何ができるかを探してみよう。
どうせなら、お互い気持ちがいいやり取りをしたい。
気づけたのは、お手伝いしてくれた人がいたおかげだ。
 
3、1日お疲れさま。
今日はまわりの人に助けられた日だったね。
同じ仕事を手伝うにしても、親身になって仕事をお手伝いしよう。
相手に見返りを求めずに、何かをするように心がけよう。
 
意識して書いてみると、ギフトはあるし、自分に声をかけるのは楽しい。
書いた内容をあとから見直すと、けっこうがんばっているのだと気づく。
優しい言葉をかけてあげたくなる。
自分で自分を抱きしめてあげたくなった。
落ち込んだ時は、無理やりポジティブにならなくてもいい。
自分の気持ちが、ネガティブでも、ポジティブでも、寄り添った。
そうすると少しずつ、自己肯定ができるようになっていく。
友達に相談していた悩みは、書けば何をすべきか、気づくように変化した。
 
本の中に書かれている、「実現の木の法則」がある。
順番を1、2、3、4とできるようになると自信がつく。
基本から順番に実現していけば、人生はうまくいくのだ。
 
1生命維持
2自分と両思い
3他者と両思い
4世界と両思い
 
1、心も体も健康であるのが基本。
2、自分を大切にして自分を好きになる。
自分で自分を満たしてあげる。
3、他人を大切にでき、相手からも大事にされる。
4、その結果、人もお金もチャンスもたくさん集まってくるという法則だ。
 
1の生命維持はできる。
2のマイレターノートを書き、本当の気持ちに気づく。
完璧でない人間らしいわたしを認めてあげられるようになり、好きになった。
だが、落ち込むことがあれば、自己嫌悪におちいる。
自分と両思いのお付き合いは、なかなか続かなかった。
自分を好きになったり、嫌いになったりを繰り返す。
3の他者と両想いになるところまでは、できるだろう。
だが、4の世界と両思いはハードルが高すぎるので、無理かもしれないと思っていた。
 
なかなかうまくはいかないな……。
すぐには出来なくても、あきらめないで、継続してみよう。
毎日書いて、少しずつ自信をつけていくようにした。
書いたノートは数冊になり、眺めているだけでも自信につながった。
 
最近わかったことがある。
世界と両思いになるのはできないと思っていたが、できていた。
趣味で、天狼院書店の文章教室を受けていた時の話だ。
半年コース受講の最終にさしかかった時、一緒にがんばっていた仲間にはじめて連絡をとってみた。
ラスト1回お互いに、がんばりましょうというエールを送りたかったからだ。
びっくりされるかと心配していたが、相手も喜んでくれた。
交流は続き、刺激しあえる仲間ができた。
 
お互いに書いている文章の感想を伝えたり、おすすめの講座の情報を聞けたりする。
応援してもらう時もある。
書いている時は1人だけれど、仲間がいて1人ではないのだと思うだけで嬉しい。
プラスの方向になる、交流ができているのだ。
いままでは、世界と両思いなんて無理かもしれないと思っていた。
よく考えると、できている。
文章を書く仲間と繋がれて、お互い応援しあえる。
これをきっかけに、他の人とも交流がはじまった。
他者と両想いになり、人もチャンスも集まってきているようだ。
探してみると、できていることは他にもあるのではないか。
 
ハードルが高く、できないという思い込みの魔法にかかっていた。
毎日マイレターノートを書くと、小さな気づきがある。
いいことばかりは続かない。
悲しい出来事に落ち込んで、自信をなくしての繰り返しだ。
もしかして、自信がありそうな人たちも、こんな風に自信がついたり、なくしたりの繰り返しなのかもしれない。
なんとなく日々を過ごすのではなく、書いたから気づけたのである。
思い込みの魔法は、書くことでとけるのだ。
 
「マイレターノート、ありがとう!」
 
自信は自分でつけられると実感している。
もし自信がないなら、マイレターノートを書いてみてほしい。
理想的な自分にならなくてもいい。
今の素直な気持ちを受け入れるだけで、変わっていくのだ。
飽き性のわたしでも続けられている、いままでで一番効果があった自信がつく方法なのだ。
 
 
 
 
参考文献:かんころ(2022)『世界一カンタンな自信のつけ方』KADOKAWA

□ライターズプロフィール
izumi(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)

2021年7月よりライティング・ゼミ超通信コースを受講。2022年1月よりライターズ倶楽部に参加。ランニング、トレイルランニング歴10年。最近山登りにハマってテント泊を実現したい。誰かの応援になる文章を、書けるようになりたいと日々特訓中

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2022-05-11 | Posted in 週刊READING LIFE vol.169

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