週刊READING LIFE vol.207

流されてたどり着いたのは《週刊READING LIFE Vol.207 仕事って、楽しい!》

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」の上級コース「ライターズ倶楽部」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

2023/3/6/公開
記事:新井千尋(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部
 
 
「見て見てっ! これすごい!」
 
ネットサーフィンで見つけたもの、雑誌、歩いていて目に入ったもの。
気になるものを発見するとうれしくなって、すぐに人に話したくなってしまう。
 
特に、新しいものや自分がいいなと思ったものは尚更。
時には気になりすぎて、見てるだけじゃ満足できずに衝動買いしてしまうことも。
 
スタバの新作も期間限定スイーツもランキング上位のコスメもTwitterでバズってたツールも、話題になっているものはとりあえず気になる。
 
今日はスタバのスプリング ラテを片手に仕事していたし、最近はChatGPTに話し相手になってもらうのがマイブーム。新しい化粧品を冒険しすぎて肌が荒れることもたまにあるけど、それもまたひとつの経験だ。そういえば、クラブハウスのマイブームはすでに終了しているのでだいぶ長いことログインしてない(笑)
 
世の中には新しいものや楽しいものが次々に出現するので、本当に退屈しない。
 
 
昔は新商品を全力で楽しんでいたものの、ミーハーな自分の性格が好きになれなくて、流行やメディアに左右されない人にひたすら憧れていた。
 
たとえば本選びだったら、ランキング上位の本をジャケ買いするようなスタイルじゃなくて、古典や駅の本屋には置いてなさそうなマニアックな本を読んでいる人に憧れた。
もちろん私にも長い間ずっと好きな作品やジャンルはある。そのうえで、話題の本もとにかく気になってしまうのだ。
 
ファッションも流行りだけじゃなく、自分に似合ったスタイルを追求しているような人に憧れがある。なんだかその方が凛としていて、高級感のある感じがしていた。
ファッションに関しては、正直メディアに振り回されているような感覚があったから、より一層ミーハーなことへの自己嫌悪があったのかもしれない。
 
あとは飲食店に入ったら、とりあえず期間限定メニューを頼みたくなってしまうタイプの人は同じタイプの病にかかっていると思う。初めて行くお店であれば定番メニューを頼むのが定石だと思いつつ、大抵の場合「一番人気」「おすすめ」「期間限定」の3択になりがちだ。未だにこの3択は本気で悩む。
 
ここまで色々と書いたが、ミーハーな自分の性格が好きではないというのは解決済みの話だ。
 
 
今思えば、「トレンドに流されない=いいこと」みたいな先入観があったのだと思う。
しかし、もう完全に過去形になっている。
 
なぜなら、今の私は「見て見てっ! これすごい!」でごはんを食べているからだ。
 
 
私は今、ウェブマーケティングを仕事にしている。具体的には、マーケティングのコンサルやクライアント企業の広告の運用代行などを行なっている。
 
オンラインの広告に関するアップデートは非常に速い。
そう。この業界では、ミーハーで新しいもの好きの性格は有利に働いてくれるのだ。
 
ウェブマーケティングにも基礎基本の知識は存在するが、一度身につけた知識だけでは時間が経つにつれて成果が出にくくなっていく。だから常に自分の知識をアップデートできる性格の人が生き残っている業界なのだ。
 
例えるならば、ウェブ広告の仕事はしょっちゅう細々ルールの変わるゲームみたいなイメージ。
既存ゲームのルールはしょっちゅう変わり、同じジャンルの新作ゲームも続々とリリースされる中で、最もパフォーマンスの高い方法を研究して実践していく。
常に変化していくゲームルールに喰らいついていきたい人というのはレアな存在らしく、私の性格はこの仕事にうまくハマってくれて紹介で仕事が次々と舞い込んでくる。
 
 
もちろん、どの時代にも共通するマーケティングの原理原則は存在する。
原理原則を学ぶのはとても大切だし、私もマーケティングの古典や心理学も勉強している。
そのうえで、新しいこともどんどん吸収していきたいと思っている。
 
マーケティングの原理原則を教えるのは他の先生にお任せして、私はマーケティングの好きな部分に特化して専門にしようと決意できたのが転機だった。そこからは、仕事が最高に楽しくなってきた。
 
私がミーハーで新しいものを追い求める行為が、ただの消費活動から生産活動に変わってくれるなんて、10年前の私からすれば人生の大革命だ。何が流行ってるんだろうと貪欲になることがクライアント企業のためになるなんて、本当にエコロジカル。新しいツールについて調べる時間も仕事になるなんて、とてもしあわせ。
 
マーケティングの仕事をするためには、ウェブ広告のシステムやノウハウに詳しいだけでは全然足らない。マーケティングの主役はお客様。自分が今ターゲットにしている層のお客様が今どんな情報に触れているのか知っておくのがとても重要だ。
 
視点を変えれば、新商品の看板、Twitterのバズった投稿、雑誌や店頭のランキングなども仕事の参考になる。扱っている案件によって、30代向け50代向けなどチェックする雑誌を変えてみたりもする。「普段どんなメディアを見ますか?」「他にどんな商品を検討しましたか?」などと購入者様に実際にアンケートをしたりもする。
 
自分自身も「これ気になる!」と思ったら、次の瞬間「どうして気になったんだろう」と考えるようにしている。そこにマーケティングのためのヒントが詰まっているからだ。
 
もしあなたが、あなた自身に近いタイプのお客様にマーケティングをしているのであれば、この方法は本当におすすめ。
「これ気になる!」と思ったら「どうして気になったんだろう」を考える癖をつけると、あなたがマーケティングの施策を考える時に役に立つはず。
 
仕事が楽しくなり始めてから、流行に振り回されることはほとんどなくなって、これまで以上に楽しめるようになっている。ファッションの流行も適度に取り入れて、自分らしさも持てるようになってきた。
 
あ、SNSや広告などで表示される情報も個人に最適化される時代になってるから、自分らしさを持とうとすること自体が時代の流れに乗っちゃってるかも。
 
それはそれで良しとする。
 
 
 
 

□ライターズプロフィール
新井千尋(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)

株式会社メイクセレン代表。
メイクセレンディピティ(素敵な偶然をつくる)というミッションを実現するため、ウェブマーケティングを通して、企業とお客さまの素敵な出会いをつくっています。
 
多くの人の心に届く文章を書くためにライティングを習慣にすることを決意し、2023年1月よりライターズ倶楽部へ参加。

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2023-03-01 | Posted in 週刊READING LIFE vol.207

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