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出してからおいで

勇気を出して、覚悟を決めてからおいで 《出してからおいで大賞》


記事:小倉 秀子(READING LIFE 編集部ライターズ倶楽部)

「こっちの世界へようこそ」

いつものように、キッチンで夕食の後片付けをしながら動画を視聴していたときのことだった。対談していた二人の会話中の、このフレーズがとても印象に残った。
私はその世界を知らないのだけれど、どうやら、覚悟を決めた熱意のある人でないと行けないところらしい。

最近は、家事をしながら動画を視聴するのが定番となっている。
特に、食事の後片付けをしている時、洗濯した物をたたんでいる時、アイロンをかけている時が、とりわけ動画視聴に適している。
この時も、申し込んだものの当日参加出来なかった、天狼院書店さんでのトークイベント「『人がうごく コンテンツのつくり方』著者・高瀬敦也さんと出版社経営者・小早川幸一郎さんが語る『本とコンテンツ』」を、キッチンに立ちながら後日配信された動画で視聴していた。

このイベントは、あのフジテレビの人気番組、うちの息子達も熱狂的に大好きな「逃走中」「戦闘中」を創り出したプロデューサー高瀬敦也氏の著書「人がうごく コンテンツのつくり方」の出版に際して、高瀬氏と、この本の出版社であるクロスメディアパブリッシングの代表、小早川幸一郎氏が、コンテンツとは何か、日々どのような想いでコンテンツづくりをしているかなど、コンテンツについてトーク形式でお話しになるというものだった。

面白いコンテンツを作れること書けることを目指して日々学んでいる身としては、その考え方や、ヒントになるものを享受したかった。そして何より、あれほど息子たちを熱狂させた「逃走中」「戦闘中」のどこにその熱狂の秘密があるのか、当のご本人から聞いてみたかった。と言うのも、下の子が、小1の時にクラスのレクリエーション活動で逃走中のアレンジ版を企画・実行したところ、大変好評を博し、その遊びが学年にまで波及したと言うコンテンツ作りの成功体験を持ったほどだったからだ。
その願望が叶い、お二方のトークの中で、逃走中が生まれたきっかけやヒットした要因について伺うことができた。日常生活の視点がコンテンツ作りに大いに活かされていること、シンプルで誰もが知っているようなことだからこそ広がって行ったことなど、深くうなずける気づきをいただけた。
「逃走中」を実現するにあたっては、リスクを回避するため事前に入念な下調べをし、自腹で企画を先に進め、事後報告で突破したと言う。それは「熱意」であり、「これをやりきると言う覚悟」であったと。独立後はその決心や熱意や覚悟がより人に伝わり、信用されやすくなったという。現在の仕事のお付き合いの多くは、独立後に知り合ったご縁だと言う。

「フジテレビの敏腕プロデューサー」であった高瀬さんは、この7月から独立し個人で会社を起こし、ご自分の身一つで勝負されている。
「こっちの世界へようこそ」の「こっちの世界」とは、守ってくれるものを脱ぎ去り身一つで勝負する、まさに生きるか死ぬかの世界へようこそと言う意味なのだ。
ちょっと鳥肌が立った。今までの私には、コンテンツをつくる上でそれほどの覚悟があっただろうか。

「企画を出された時、覚悟をあらためて問うと引っ込めてしまう。とてもガックリしてしまう」と言う小早川氏の言葉にもハッとさせられた。身につまされる思いだった。私も険しい雲行きを察知すると、すぐに提案を引っ込めてしまいがちだからだ。
経営者の方の観点は、能力を疑問視しているのではなく覚悟を問う観点だったのだと言う事を知り、これまで私の提案や企画をレビューしてくださった方々の言葉の真意に気づかす意気消沈していた自分を恥じた。

風変わりなことをしようとしたり、ひねってみようと思わなくていい。見た目やうわべだけを飾ってみても、中身が伴わなければ人はすぐに気づく。愛情を注いでいること、熱意を持っていること、それを貫き通す決意と覚悟があれば。その真剣な想い、熱、愛情が込められたものに人は共感し、賛同し、動かされる。コンテンツとは、そう言うものなのかも知れない。そしてそのようなコンテンツを、姿を変え形を変えても何度でも、再現性を持って作れるようになったら、会社という鎧がなくても、身ひとつで勝負できるようになるのかも知れない。
いや、もしかすると逆に、どこかに属していてもそうでなくても、いつでも自らの名前で、身ひとつで勝負するつもりでなければ、人を動かすコンテンツなど生まれないのかも知れない。

キッチンで皿洗いをしながら、「コンテンツを生むのは、熱意と覚悟!」という教えを享受できて嬉しい。今すぐできることから、行動を、考え方を、工夫し変革して行こう。決意や覚悟を持てる思考を手に入れたいと心から願う。

高瀬さん、小早川さんから「勇気を出して、覚悟を決めたらこっちの世界においで」とメッセージをいただいたように思えてならない。

❏ライタープロフィール
小倉 秀子(おぐら・ひでこ)
東京都生まれ。東京理科大学卒。外資系IT企業でITエンジニア、ITコンサルタントとして15年間従事した後、二人目の育児を機に退職。
2014年7月自らデザイン・製作したアクセサリーのブランドを立ち上げる。2017年8月よりイベントカメラマンとしても活動中。現在は天狼院書店で公認ライターを目指しており、書くことでも思いを形にできる喜びを噛みしめている。

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2018-12-10 | Posted in 出してからおいで

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