1時間で仕込む保存食作り

第12回:白ご飯泥棒参上! 湿気た海苔で絶品、海苔の佃《マンションの1室で簡単にできる! 1時間で仕込む保存食作り》


2023/01/23/公開
記事:赤羽かなえ(READING LIFE編集部公認ライター)
 
 
1時間あったら、いつもは何をされますか?
 
この連載では、マンションの1室で簡単にできる『1時間で仕込む保存食作り』についてご紹介します。昔から伝わってきた美味しい保存食の知恵を、狭いマンションでも手軽に楽しめる工夫も含めてお伝えしますね。
 
今回は海苔の佃煮を作ります!
 

 
皆さん、海苔の旬ってご存じですか?
海苔は、9月に種付けをして、11月くらいから摘み取り、12月くらいから新海苔として店頭に並びます。出来立ての海苔はとても香り高いです。
 
我が家では、新海苔の時期に1年分の海苔を購入します。そうすると次のシーズンになるまでに海苔が余ってしまうことも。そんな時に作るのが海苔の佃煮です。おうちにある、湿気てしまった海苔はありませんか? そんな海苔をご飯が進む海苔の佃煮で救済してあげましょう! 簡単に美味しくできるので、白ご飯が進む危険なおかず間違いなし。
 
 

<1時間で海苔の佃煮を仕込む>


出来上がり海苔の全形3枚分
仕込みの季節:海苔があればいつでも
材料:海苔(全形)3枚、水50cc、濃口醤油30g、みりん30g、酒30g、かつお節(削り節)1g、
調理器具:鍋、はかり、へら、保存容器
 
※海苔は湿気ていてもいなくても、どちらでもOKです。
※味付けのりを使用する場合には、水50ccでふやかして煮詰め、味を見ながら調味料を足します。調味料が不要の場合もあります。
 
 
0:00 ① 調味料と水を鍋に入れる

 
 
0:02 ② 海苔を細かくちぎって鍋に入れ①に浸す。

 
浮いてしまう場合には、へらで軽く混ぜます。
 
 
0:10 ③ 中火にかけ、沸騰するまえに弱火にしてへらで水気が飛ぶまで煮る

 
へらで押さえても水分が出ないくらいまで煮詰めます。焦げ付かないように常に混ぜてください(5~10分ほど)
 
保存容器に入れて完成です! 冷蔵庫で1週間ほど、長期保存は冷凍をおすすめします。
 
 
海苔の佃煮アレンジ
①干し椎茸の煮物を刻んで入れる
椎茸の戻し汁を水分に置き換えるとかつお節は不要です。椎茸を最初に煮て柔らかくしてから海苔を入れて下さい。
 
②青しそを刻んで入れる
刻んで水にさらした青しそを火を止める前に混ぜます。日持ちは通常のものより短めになります。
 
③梅干しを入れる
タネを除いた梅干し一個、叩いてから、火を止める前に、混ぜ込むと梅風味になります。
 
その他にも、切り昆布やごまなどを混ぜるなど色々なバリエーションを楽しんでください。
 
 
Let‘s try 海苔の佃煮!
 
海苔の佃煮の使い道
白ご飯に載せて、マヨネーズと和えてフランスパンやカナッペなどのディップに。パンに海苔の佃煮ととろけるチーズをのせて海苔チーズトーストに。パスタの具材に、ベーコンやツナなど和えて和風パスタに。納豆に混ぜたり、豆腐に載せたりしても。
 
 
*おまけ*海苔を美味しく楽しむ方法
今回は、湿気た海苔を佃煮にしてしまいましたが、なるべくなら湿気らせずに美味しくのりを食べたいですよね。海苔がパリッと美味しくなる方法として、海苔を火であぶります。
昔、テレビで、高級なお寿司屋さんが開店前の準備として、その日に必要な海苔を七輪あぶるというのを見てすごく憧れてやったことがあるのですがなかなかまんべんなく海苔をあぶるのは難しいのです。
そこで我が家では海苔をあぶるのに、トースターやオーブンを使います。そうすると満遍なくパリッとします。1~2分ほどのちょっとした手間で海苔の香りが立って病みつきになりますよ。あぶりたてのホヤホヤの海苔をぜひお試しください!
 
 
(文:赤羽かなえ、写真:小島百合子)

□ライターズプロフィール
赤羽かなえ(READING LIFE編集部公認ライター)

広島県在住。横浜から広島に移住した当初はほぼ外食暮らしをしていたが、産直などで手に入る自然の恵みに魅せられて保存食作りを始める。今では味噌や沢庵などの発酵食品から梅干し、栗の渋皮煮などを手作りしながら、発酵仕掛人として発酵の魅力を伝えている。また、子供達が自分達の力で一汁二菜を作るキッズキッチンのインストラクターをしていた経験から、単に料理を作るということにとどまらない食文化を伝える食育の必要性を感じている。

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2023-01-18 | Posted in 1時間で仕込む保存食作り

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