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成熟に欠かせないのは、もしかしたら好奇心なのかもしれない。『Dewar’s Curious Book Bar supported by 天狼院書店』@天狼院カフェSHIBUYA キックオフイベントレポート(後編)


(撮影:牟田貞治)

 

◆『前編』はこちらから ↓
お笑いコンビ・ピース又吉直樹さんが語る「いつかの、誰かの好奇心」が、新たな誰かを動かす。
『Dewar’s Curious Book Bar supported by 天狼院書店』
@天狼院カフェSHIBUYA キックオフイベントレポート(前編)




創業170年を誇るスコッチウイスキーブランドである Dewar’s と天狼院書店がコラボするBarが、天狼院カフェSHIBUYAにて2022年11月2日(水)〜11月16日(水)の期間限定で開店します。

その名も「Dewarʼs Curious Book Bar」

天狼院カフェSHIBUYAの店内に現れたのは「その本を買った人のプロフィールだけが書かれた100冊の本」。訪れた人は「本を買った人のプロフィール」だけを読んで本を選びます。「いつかの、誰かの買った本が読めるブックバー」、読書の秋にスコッチウイスキーを飲みながら、心の赴くままに選んだ本を楽しむ体験が実現しました。

本日のゲスト、ピース・又吉直樹さんには、Dewar’sのスコッチウイスキーをテイスティングしながら、引き続き好奇心と本との関係について語っていただきました。

 

深く、甘いスコッチウイスキーの香りを胸いっぱいに楽しんで。Dewar’sの世界観をあなたに

 

「いつも胸に、好奇心を」を創業家と全従業員のコンセプトとして成長してきた、世界的スコッチウイスキーブランドのDewar’s。

ここで今回のイベントに使用している商品ラインナップのご紹介をいたしましょう。

 

(撮影:内田ケンイチロウ)

 

この日又吉さんにお飲みいただいているのは、Dewar’s12年ハイボール。Dewar’s12年からは他にロック、ストレート、カクテル、ノンアルコールカクテルなどのバリエーションをご用意しました。

 

(撮影:牟田貞治)

 

その他にDewar’s12年、15年、18年の中から20mlずつテイスティング。さらにDewar’s21年、27年、32年の「ダブルダブル製法シリーズ」3商品のテイスティングができるのは今回のイベントだけです。又吉さん、お味はいかがですか?

 

(撮影:内田ケンイチロウ)

 

「独特の甘味がありますね。12年もの、とても美味しいです。15年ものは、12年ものよりまろやかになって華やかな香り。18年ものもバターのようなバニラのような甘味です。それぞれ違う甘味が素晴らしいです」(又吉さん)

 

(撮影:牟田貞治)

(撮影:牟田貞治)

 

香りを楽しみつつ口の中に広がる味わいを楽しんでおられるようですね。エイジングされたウイスキーはお好きですか?

「好きです。口に入れた時に深みがあるので、時間をかけて丁寧にしっかり味わいたくなるところがいいですね」(又吉さん)

 

(撮影:牟田貞治)

 

手間と時間を惜しまない丹念さ、そして知性的でありながらもユーモアを兼ね備えた精神は、Dewar’sの商品はもちろんのこと、又吉さんにも共通しているところですね。

 

ウイスキーも、人も、エイジングして完成していく

 

Dewar’sのラインナップをひと通り堪能していただいたあとは、会場からいただいた質問に又吉さんがお答えしていきます。

Q Dewar’sのウイスキーはエイジングが魅力の1つですが、又吉さんご自身の中で熟成したなと感じられる瞬間がありますか?

又吉:上京して24年にもなると、上京したての頃よりもいろんな失敗をしているから、恥をかいた数の分だけ強くなれています。些細なことは気にしなくなりました。よく言えば人としての熟成ですが、悪く言えば鈍感になったのかも。

 

(撮影:内田ケンイチロウ)

 

Q 現在執筆中や、執筆予定の構想のなかで、手に取ってもらう理想のストーリー、シチュエーションを教えてください。

又吉:例えば「自分はどういう存在なんだろう」と、肩書や名前のつきにくい状態の人に読んでもらいたい本です。
あとは、自分の本にはいろんな入口からアプローチしてもらいたいと思っていて、例えば
本が嫌いでしょうがなくて、本なんか一生買うもんかと思っている人にこそ、手に取ってもらいたい。その結果、やっぱりご自身が本が嫌いなことを再確認してくれてもいい。その人の有限の時間の中のひとときをご自身の再確認のために僕の本が貢献できたから、それはそれで嬉しいですよ。

Q 現在放映中のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』では、本をこよなく愛する書店の店主役を演じていらっしゃいます。もし自身が本当に書店の店主だったら、どんなコンセプトの書店にしたいですか?

又吉:ドラマでは「デラシネ」という、根なし草みたいな意味を持つ店名ですが、僕だったら店名は「ラストブックス」「最後の本屋」みたいにするかな。意味ありげでしょう?
駅からちょっと離れていていろんな書店を回って、3件くらい回った後にたどり着く書店のイメージです。最後に読むならこれだ! みたいな本屋です。

 

いつか訪れるチャンスのために、好奇心を刺激して準備しよう

 

Q 又吉さんにとっての好奇心は? どのようにお考えですか?

又吉:とりあえずやってみて、ワクワクする感じに気がつくことがありますね。
でも何でもかんでも挑戦するのではなく、自分で精査します。自分の好奇心を刺激すれば、そこに飛び込んでいっていいと思います。

 

(撮影:牟田貞治)


Q 好奇心を持って具体的に取り組んでいることはありますか?

又吉:今後書きたいことについて、知識が足りていないのでそのために積極的に本を買って読むことを始めています。それは来年再来年という話ではありません。いつかこういう小説が書きたいと、5年10年かけて本を読んで知識をつけて準備しています。
それは趣味でもあるし好奇心でもあり、後々の活動につながるかもしれない。単なる仕事だけでなく自分が好きで好奇心が刺激されることなら、わくわくしながらインプットできるんです。

Q Dewar’s Curious Book Bar、いかがでしたでしょうか。

又吉:すごく好奇心が刺激される試みですね。エピソード、タイトルを追っているだけでも面白いし、それだけでも物語がある。本を手に取って読むまでのアプローチが、僕は大事だなって思っています。本と出会って1ページ目を開くまでの時間が関係していて、それが見事にここに体現されている。好奇心を刺激されて読んでみたいなと思って本に入っていけます。

Q 最後に又吉さんから皆様へメッセージをお願いします

又吉:いろんなことに挑戦しやすい秋、こんな試みの中でご自身の好奇心を刺激しながら面白い本と出会い、その本の内容を頭に思い浮かべながらお酒を飲むのも豊かな時間だと思います。それぞれ楽しい秋を過ごしてください!

 

(撮影:内田ケンイチロウ)

 

【編集後記】

ご自身の思い出の本や仕事の話を通じて、お笑いと作家という2つの顔を持つ又吉さんが持っている好奇心は、ご自身が積み重ねてこられた経験にしっかりと生かされていることがわかります。スコッチウイスキーのように、人もきちんと成熟していくことこそがすがすがしいと感じるトークでした。

 

(取材・文:河瀬佳代子、撮影:内田ケンイチロウ、牟田貞治)

 

<ご協力企業>

Dewar’s
https://www.dewars-jp.com/

Dewar’s Curious Book Bar
期間:2022年11月2日(水)〜11月16日(水)
場所:天狼院カフェSHIBUYA
(東京都渋谷区神宮前6丁目20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South3F)
時間:19:00〜23:00
※11:00〜19:00は通常のカフェ営業になります
https://www.dewars-jp.com/campaign/#event2

天狼院カフェSHIBUYA
https://tenro-in.com/category/shibuya/

❏ライタープロフィール

河瀬佳代子(かわせ かよこ)(フォトライター)

東京都豊島区出身。天狼院書店ライターズ倶楽部「READING LIFE編集部」公認ライター。
「 Web READING LIFE」にて「魂の生産者に訊く!」、
『横浜中華街の中の人』がこっそり通う、とっておきの店めぐり!」連載中。
他に企業HP、シンポジウム等実績。 Instagram @kkayoco_ichigo

❏カメラマンプロフィール

内田ケンイチロウ(うちだ けんいちろう) 写真家

埼玉県出身。サッカー選手引退後アパレル会社を経てWeb制作会社へ。
母親の影響で写真に触れはじめる。 某カメラメーカー出身のプロカメラマンに師事し、写真活動をスタートする。後にキッズ&ファミリー撮影100組ツアーを実施し、これまで300組以上の撮影を手がける。2017年にウチダブロ合同会社(UCHIDAbüro.inc)を設立する。
現在は榊智朗氏に師事し、受託撮影と写真家活動で活躍中。
天狼院写真学校の講師も務める。(超実践撮影会
https://uchidaburo.com/

❏カメラマンプロフィール

牟田貞治(むた さだはる) 写真家

神奈川県出身。
天狼院書店が開催する本格的なポートレート講座を初心者の写真講座と勘違いして参加したのがきっかけで写真活動をスタートする。
ポートレート、料理、スナップを中心に、当時の講師であった榊智明氏に師事し、今も『言葉にならない何か』を求めて活動中。
MS-OPTICS(宮崎光学)やFUJIFILMのレンズをこよなく愛し、レンズの作例などにも参加する。 Instagram @GENJI_1776

 

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2022-11-04 | Posted in NEW, メディアグランプリ, 記事

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