ガイアの夜明け

「ガイアの夜明け」接客革命始まる!コンビニ店員は変わるか?/ローソン玉塚新社長の戦略


天狼院書店店主の三浦でございます。

今回の「ガイアの夜明け」は、接客革命と銘打ったスペシャル番組でした。

僕は「ガイアの夜明け」が大好きですから、ワクワクしながら観ます。

 

ところが、番組が始まってすぐのことでした。

 

ローソンが接客に力を入れているという。

接客を担うプロフェッショナルを育てていて、それを「ファンタジスタ」というという。

 

それを聞いて、まず、思います。

 

「ファンタジスタ・・・・・・」

 

ロベルト・バッジョですか。デル・ピエロですか。

 

それが全てだとは言いませんが、ネーミングセンスって結構、その経営者のセンスが如実に現れると思うんです。

言霊、と言うくらいですから、言葉には魂が宿る。

まずいネーミングは、きっと、いい結果をもたらさない。

 

いやー、ローソンさん、やっちまいましたなー。

まさか、新浪さんがトップ時代に決めたことでしょうか。

いや、まさか。

 

そう思って観ていると、その制度を始めた人物が画面に現れます。

 

ローソンの社長は、新浪さんから玉塚さんに変わっていたことはもちろん知っていました。

その玉塚さんが副社長時代に始めた施策なんですね、このファンタジスタって制度は。

 

なるほど、と思い、また新浪さんでなかったとちょっとホッとします。

 

玉塚さん、若くしてUNIQLOの社長に抜擢され、結果を残せずに、結果的に柳井さんに更迭された方です。

もちろん、才能があって、実績がある方なんでしょう。

 

ただ、やはり、ファンタジスタってネーミングが。

 

こうした違和感を覚えながら観ていたからでしょうか。

 

今回の「ガイアの夜明け」、ちっとも面白くない。

 

コンビニで「差別化」をはかるために、「接客」を重視するという。

 

なんだか、ため息が出ます。

 

差別化に、接客。なにか、とても古い時代の話のような、ポーターの『競争戦略』時代の話のような気が致します。

 

この違和感はなんだろうと考えました。

 

ローソンの店舗の、たぶん、アルバイトさんがこんな事を言っていました。。

 

「これまでコンビニの接客は、巨大な自動販売機のようなものなので、それほどやらなくてもいいと思っていました」

 

え、それでいいんじゃないの!?

 

と僕は思いました。

 

彼が言うように、コンビニは、巨大な自動販売機でいいのではないかとふと思いました。

 

たとえば、疲れてえっちな本を買いに行くとき、いちいち、「そうですか、今日はえっちな本を買うんですね!」なぞと言われたくはない。

女性なら、すっぴんでパジャマみたいな格好で、ジュースを買いに行くこともあるでしょう。

そのときに、「人」であっては困る場合もある。

 

いや、もちろん、いいんです。

接客がいい店員さんがいるととてもいい。

 

たとえば、天狼院の近くのミニストップさんは、男性陣中心なんですが、とても接客がいいんです。

明るいに、心遣いが細やかです。

けれども、近くの飲み屋さん「池袋の風」の方々や「トム・ボーイ」の方々と話すようには、話したくないという心持ちがどこかにあります、もしかして、僕だけかも知れませんが、一線を引いてもらいたいというところがあります、とくにコンビニさんには。

それは、きっと頭のどこかで、コンビニを巨大な自動販売機であると思っているし、巨大な自動販売機であってほしいと思っているからなんだろうと思います。

巨大な自動販売機だと安心する場合が、人にはあります。

人のコンビニエントを追求したコンビニという業態は、基本的にそういう場所なのではないかと、思います。

 

そう考えると、ローソンさんの「ファンタジスタ制度」、遠からず、失敗するのではないかと思います。

それは、お客様を想ってのことではなく、「セブンさん」との「差別化」を念頭に置いたものだからです。

まっすぐにお客様をみているのではなく、競争相手に視線が行っている。

それでは、きっと全力疾走できない。

 

正直いえば、ポーターの『競争戦略』は古いと僕は思っています。

実際に、天狼院にも置いていますが、お客様には「これは古い論点なのであまりオススメできません」と言っています。

なぜなら、右肩上がりの拡大市場を前提としているからです。

これからの時代には、『競争戦略』はそぐわない。

 

ただ、目の前のお客様の要望にどうお応えするかということだけなのではないでしょうか。

 

ちなみに、天狼院は接客が褒められる場合が多い。

とくに、スタッフの石坂くんの働きが大きいように思います。

彼がスタンダードになっているので、他のスタッフにも波及しているのだろうと思います。

 

もちろん、天狼院ではお客様の要望に応えられていないことも多い。

それは、ひとえに、店主の僕の責任であります。

 

至らないところが、多すぎる。

しかし、それは、これからさらにお客様に気に入られる店になる余地が残っているということです。

 

どうですか、ここが僕が創りあげた天狼院です。

 

そう胸を張って言える店舗にしたいと思っております。

 

今日の「ガイアの夜明け」、珍しく面白くありませんでしたが、本当に勉強になりました。

 

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2014-07-23 | Posted in ガイアの夜明け

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