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メディアグランプリ

展望台からの景色とチャーシュー麺


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:りょう(ライティング・ゼミ《日曜コース》)
 
 
「あ、景色見るの忘れてたわ!」
 
うちの近くの人気のラーメン店。
目の前に、チャーシューが山盛りのラーメンが運ばれてきた。
高さは20cmくらい。器からこぼれ落ちそうなくらいのボリュームで、まさに絶景。
 
箸を手に取る前に、スマホを手に取る。
この絶景を逃してはいけない。
カメラを起動し、画面を覗き込んで角度を調整し、シャッターボタンを押す。
絶景が画面の中に記録される。
いい感じに撮れて満足。「インスタに載せようかな」と思う。
 
そんなときに「あ、景色見るの忘れてたわ!」という言葉を思い出した。
これは山形に観光に行ったとき、友人がぼくに言った言葉。
 
少し前に、友人と山形に観光に行った。
「山形行ったことなーい。どこかいいとこ知ってる?」
「山寺とか? 松尾芭蕉って知ってるでしょ。『閑かさや岩にしみ入る蝉の声』って有名な俳句を詠んだ場所だよ。山形の観光地といえば、山寺には是非行っておきたいね」
山形が大好きで、山寺には何回も行ったことのあるぼくのおすすめで、山寺に行くことになった。
 
山寺には約1000段の石段があって、それを30分くらいかけて登る。
道幅も狭く、地味にハードだ。初めは調子がいいが、後半少しきつくなってくる。
汗びっしょりになりながら登って、ようやく展望台に着いた。
展望台は景色を見ている人で、すごく混んでいた。
だから、一旦ささっと景色を見て、空いてきたらもう一度ゆっくり景色を見ることにした。
 
2回目に景色を見に行ったとき、友人が言った。
「あ、景色見るの忘れてたわ!」
「え、どういうこと? さっき1回見たじゃん」
「写真を撮って、満足してた。スマホの画面でしか景色を見てなかったはずなのに、完全に見た気になってた」
この言葉を聞いて気づいた。
「ん。待って。俺もだ。景色はきれいですごいなーって思ったけど、景色見たっけ? スマホできれいな写真は撮れたけど……」
景色を見たはずなのに見ていなかったのではないか、という問いかけが生まれた。
 
ぼくらがしてなかったことは「味わう」ということだったと思う。写真を撮るときに景色を「見た」けれど景色を「味わって」いなかった。「インスタに載せようかな」と未来のことばかり考えていて、今目の前にある景色を忘れていた。
「味わう」というのは「今にいる」ことだ。
 
景色を「味わおう」と思って景色を見てみると、いろいろなことに気がついた。
うっすらとかかっている雲が少しづつ流れていたり、遠くの山が水色がかっていたり、自分の車を発見したり。
山寺の展望台から見える景色も絶景だった。
また見えるものだけではなく、鳥の鳴き声、展望台の床がきしむ音など、いろいろな音が聞こえた。風が吹いていた。
それに加えて、高いところから景色を見下ろす気持ち良さや、石段を登ってきた達成感を感じている自分にも気がついた。
「味わおう」とすれば、今この瞬間にたくさんのことに気づくことができる。
 
写真を撮るのは楽しい。画面を「見る」ことも楽しい。
だけど今この瞬間を「味わう」ことを忘れずにいたい。
そんなことを思い出しながら、スマホを置いて箸を手に取り「味わおう」と思って、目の前にある絶景を味わい始めた。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-09-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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