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ガチで通じる英語の学び方

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:寺松一寿(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「Where is Rockefeller center? 」(訳:ロックフェラーセンターはどこにありますか? )
 
中学生でも分かる簡単な英文だ。
15年前、米国研修の機会を得た私は、摩天楼の中心で、自分の英語を試してみた。
留学経験は無いが、学生時代、特にサボる訳でもなく、与えられた英語教育をこなしてきた。
単語や文法は真面目にやったし、センター試験でも8割は楽に取れていた。
正直、少しは自信もあった。
流暢とは言わないが、それなりに通じはず、と思っていた。
 
しかし、笑えるくらいに通じなかった。
まるで壊れた玩具のように口をパクパクしていた様はさぞ滑稽だっただろう。
日本での英語学習は一体何だったのか。
背中に冷やりとするものを感じながら、ニューヨークの街角で途方に暮れたのを今でもよく覚えている。
 

 
何故、通じなかったのか。
 
今ではその理由が良く分かる。
端的に言うと、正しい英語を口頭で再現出来ていなかったからだ。
 
冒頭の英文では発音が大事になってくる。
日本語にはない”Wh”“F”“L”“R”の英語特有の音を正しく表現する必要がある。
些細なことに思えるが、正しく発音できないだけで不思議なほどに通じない。
そもそも英語として認識されないのはサバイバルにも致命的だ。
 
日本の学校教育では、発音を初め、アクセントやリエゾン(母音と子音の音の繋がり)など口頭での表現の仕方は殆ど重視されない。
そもそも日本の英語教育は口頭で使われることを前提に考えられていない。
だから通じないのは当然の帰結だ。
 
「読む」「書く」と「聞く」「話す」は同じ英語でも問われる訓練が全く異なる。
では、「聞く」「話す」には、どのようなトレーニングを積む必要があるのだろうか。
 
冒頭に述べた私の米国滞在の猶予は1年あった。
充分とは言わないが、大人の1年間は貴重だ。
その間、徹底的に英語の勉強方法を研究した。
どうすれば通じる英語になるのか。
私の興味はそこにあった。
 
以下のアドバイスは、幼少時期に特別な英語教育を受けずに育った平凡な男性の経験談だ。
全ての人が幼少の頃から英語教育に恵まれている訳でもないだろう。
既に成長しきった大人が英語を学習することは、絶対音感がない大人がピアノを習得することに近い。
 
でも、長い人生。
絶対音感が無くともピアノを弾きたい夜もあるはずだ。
 
流暢で完璧なネイティブ張りの英語になれるとは言わないが、日常会話を楽しむ位なら、誰でも、何時からでも、修得出来ると自信を持って言える。
 
通じる英語を習得したいがどうすれば良いか見当もつかない、という方はぜひ本文を読んで欲しい。
きっと何らかのヒントになるはずだ。
 
渡米時20代後半、英語は学校教育のみの典型的な日本人だった。
でも試行錯誤を繰り返しながら、地道に取り組んでいたら、気付いたら日常会話には全く困らなくなっていた。
しかも、ネイティブの彼女をつくれるほどに成長していたことは事前にお伝えしたい。
滞在3か月目に受けたTOIECは720点だったが、テストの点数なんぞ成果をお伝えするには既に野暮な話だろう。
 
CNNの英文ニュースは正直歯が立たないが、ネイティブとの日常会話には困らない。
この辺りを当初のゴールに設定している。
 

 
0.準備
まず、英語の音源が付属している英会話の本を一冊用意する。
レストランや電話など、日常で起こりうる様々なシーン毎に分かれた英会話集が理想だ。
ちなみに単語や英文法は、事前に一通り学んでおくとより理解が深まる。
これは日本の受験英語の範疇で十分だ。
不安がある人は、薄い本をサラッとやっておくことをお勧めする。
単語や文法は知っていたほうが良いに決まっている。
 
さて、ここからが本番だ。
 
1.ディクテーション
ディクテーションから始める。
ディクテーション“dictaion”とは、書き取りの事だ。
事前に準備した英会話集の英文を聞いて、そのまま書き起こしてみる。
直ぐに答えを見るのではなく何度も聞いて埋めていく。
当然、分からないところもあるだろう。
でもそれでいい。
それが目的であるからだ。
まずは間違ったところを明確にする。
なぜなら、人間は聞き取れない音はそもそも口で再現することが出来ない。
だから、自分が何の音を認識できないのか明確にすることが重要だ。
自分が間違ったところ、書けなかったところが、自分が音として認識できない英語だ。
理由は色々あるだろう。
発音なのか、音の繋がりなのか、そもそも単語が分からないのか。
この工程を積み重ねて、原因を一つ一つ明確にしていく。
 
2.シャードイング
ディクテーションが終わったら次はシャドーイングだ。
シャドーイング“shadowing”とは、英語を聞いて、そのまま真似して実際に口に出すことを言う。
1で添削した文章を念頭に、英文を聞いて、何も見ない状態で、それをそのまま繰り返す。実際に発音することで、英語独特のアクセントやリズムを身体に刻み込む。
シャドーイングを繰り返すことで、リスニングとスピーキングの実力を付けていく。
徹底的に真似ることが大事だ。
 
3.暗記
そして最後に大事なのが、1.2.で繰り返してきた英文を、暗記”memorize”していく。
英文が瞬時に出てこない、という人は、この暗記の工程を疎かにしているように思う。
様々な日常生活のシーン毎に(100パターンもあれば十分)文章を完全に暗記してしまう。
 
これらの英文は、自らの英語表現の幹となるものだ。
確実に自分のものに出来れば、必要に応じて、枝葉をつけることは難しくない。
暗記を目の敵にする人も居るが、暗記した文章を使って会話すると、あなたの英語は流暢だね、と言われるのだから、人は本当に良い加減なものだと思う。
 
私が提唱する英語の勉強方法は、この1~3を徹底的に繰り返し、正しく再現出来る英文のストックを増やしていくことを指す。
正確に再現できるストックを頭の中に準備できれば、ネイティブ相手でも日常会話レベル程度ではきっと不自由しない。
 
通じる英語を習得することは武道の型を習得することに似ている。
型は長い歴史の積み重ねの中で行きついた基本の形のことだ。
型を身体に修得させることを当面の目標とする武道は多い。
型に忠実に従うことが出来てから自らの境地を切り開いていく。
武道でも芸能でも、芸事は全て真似ることからスタートする。
英会話も本質は全く同じだろう。
 
後は蓄積したストックをベースに経験を積み重ねていけば立派な英語に成長するはずだ。
英語を学ぶから、英語で学ぶ、英語で仕事する、英語で恋をする等、英語を道具にして、何かをする機会を積み重ねていければ洗練していく事は間違いない。
留学で英語が上達する肝はここにある。
 
英文を聞き流すだけでは絶対に英語は上手にならない。
だけど、正しい理論に従って、愚直に努力を積み重ねていけば必ず出来るようになる。
英語を喋ることは自転車に乗ることと同じだ。
誰でも出来る。
 
英語を話せないのは、あなたの能力のせいではない。
英語を話す教育を受けていないだけだ、と邪険に考えて欲しい。
 
CNNの英文ニュースは正直歯が立たないが、ネイティブとの日常会話には困らない。
でも雑談が出来るだけでも世界は大きく広がるはずだ。
 
スタートとしては十分だと思う。
 
経験した英語の勉強方法を記録に残したいとずっと思っていた。
この機会に記すことが出来てホッとしている。
 
五番街での悪夢を偶に思い出すことがあるが、今夜はよく眠れそうだ。
 
 
 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-10-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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