メディアグランプリ

ABAは罪を憎んで人を憎まない


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事 飯田あゆみ(ライティングゼミ平日コース)
 
 
私は時々、子育てに役立ちそうな心理学や発達についての講座を開催しています。
ABAというのは、そこで話している「応用行動分析(Applied Behavior Analysis )」という心理学の略称です。
 
「罪を憎んで人を憎まず」という言葉がありますよね。
やっちゃったことは、悪い。でも、あなたが悪いわけじゃない。したことが悪いだけで、あなた自身がダメな人間じゃないんだよ。
子育てにおいても、そんなふうに言ってもらえたら、子どもは嬉しいし、安心できると思うんですけど、実際には、やっちゃったことは、大抵、その子の性格に起因することだと思われて責められます。
 
たとえば、忘れ物が多ければ「だらしない性格だから」。
テストの点が悪ければ「頭が悪いから」もしくは「努力をしないから」。
兄弟喧嘩をすれば、「お兄ちゃんが意地悪だから」もしくは「弟がお兄ちゃんの邪魔ばっかりするから」。
そして、だらしなさや、努力の足りなさ、意地悪さ、などといった、マイナスに見える性格的要素をあげつらい、叱り
「しっかりしなさいよ」
と何のアドバイスにもならないことを言って説教が終わるわけです。
これって意味ある??
だらしないと指摘されれば「はっ、いかんいかん!」と、だらしなさは消えるものかしら?
「努力が足りない」と叱られて、自発的努力が生まれるものかしら?
それより何より、「だらしない性格」「努力できない怠けた性格」「意地悪な性格」と決めつけられる子どもは、どんな気持ちだろう?
ついつい言っちゃうこれらのセリフ、明らかに人格否定だと思いませんか?
 
わたしはこれらの、安直な「犯人探し」というのが嫌いです。
「だらしない」というレッテルを貼る。
「努力できない」というレッテルを貼る。
「意地悪」というレッテルを貼る。
これら全て、「性格」という外からは見えない個人の内面に、悪いことやできないことの犯人探しをする行為です。
つまり、人を憎んで、罪はほったらかし。「犯人見つけた!こいつ(この性格)が悪い!」で、説教しておしまい。
だから、罪について学ぶことができず、ますます繰り返すわけですね。
 
便宜上、「罪」と書きましたが、行為自体には、別に罪もへったくれもありません。その結果が、見ている人にとって好ましくなければ「罪」と言われるだけです。
忘れ物が多くても、それを責める人がいなければ、別に罪ではない。テストの点数なんていう、切り取られた尺度でしかこどもを見ないのび太のママみたいな人がいなければ、たとえ0点でも、それは別に罪ではない。
罪をつくっているのは、周りの価値判断だとも言えます。
 
だとしたらそんな相対的なものに振り回されるより、もっと大事なところに目を向けたいなと思うんです。
忘れ物をすることが悪いと叱るのではなく、事前準備をする習慣が身についていない状態なんだな、と理解する。
テストの点数が悪いと叱るのではなく、学習する習慣が身についていない状態なんだな、と理解する。
全て、性格が問題なのではなく、行動が習慣化できていないところが問題なのだ、と考える。
行動のみに着目するのです。
 
ABAは、行動だけを取り上げ、好ましい行動を増やすにはどうしたら良いか、好ましくない行動を減らすにはどうしたらいいか、を考える学問です。
 
「『罪を憎んで人を憎まず』は、理想だけれど、そんなに簡単に気持ちを切り替えられないわよね」と思う大人たちに「子どもの気持ちを考えられない、ひどい大人」というレッテルを貼るのではなく、「罪を憎んで人を憎まないためにはどうしたらいいのかという考え方と行動がインストールされてない状態なんだな」と理解するわけです。
 
ね。
あなたも悪くない。子どもも悪くない。
ABAって、素敵な考え方じゃない?
 
 
 
 
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2019-12-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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