メディアグランプリ

あなたの笑顔が世界を救う


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山田菜穂子(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
昔から「笑う門には福来る」などと言われていますが、私自身、母から「女の子はいつも笑顔でいた方がいいのよ」と言われていました。
 
母のこの発言、ナントカハラスメントだとか言われてしまいそうですが、何せ昭和50年代のこと。ここは多めに見てください。
 
とにかく「笑顔でいなさい。口角を上にあげていれば、自然と笑顔になれますよ」
そう言われていました。
 
でも、中・高校生の私には、それを維持することは難しく、ましてや負けず嫌いで頑固者と、少々性格に難ありの私。母の言葉を記憶の片隅に押しやってウン十年。今から4か月前にようやく実感することとなりました。
 
とは言え、私自身が気を付けて「笑顔」でいたわけではなく、ある人の「笑顔」にズキュンとやられてしまったのです。
 
新型コロナウィルス感染拡大を避けるため、東京都に緊急事態宣言が発令された2020年4月。在宅勤務とは縁が無かった私は、いつものように帰宅途中のコンビニで少額の買い物をして、この時初めてスマホ決済というものをやってみました。
 
レジには飛沫感染防止のビニールが張られ、現金の受け渡しはトレー使用と、接触感染予防が徹底されている状態でした。
 
ただでさえ、少額の買い物でカードを出すのもためらってしまうような性格。数百円の買い物をして、スマホに表示したバーコードを見せながら恐る恐る「キャリア決済でお願いします」と言った私に「ありがとうございます!」と満面の笑みで返してくれたレジのお姉さん。
 
よくよく考えれば、マスクで口元は隠れていたわけですから、「満面」だったかどうか定かではありませんが、あの目元、声のトーン、あれで満面じゃなかったら、あのお姉さんの「満面」は史上最強の「笑顔」になってしまうんじゃなかろうか。
 
と、話しが脱線してしまいましたが、とにもかくにも私はそのレジのお姉さんの「笑顔」にズキュンとやられてしまったのです。
そう、その笑顔を見た時「あれ? 私、何かすごく良いことをしたんじゃない? こんなに喜んでもらえるんなら、もっと早く使ってみればよかった」とまで思ってしまいました。
 
実は私、過去にクレジットカードの返済で痛い目にあったので、断固として現金払いを貫いてきました。でも、接触感染防止のため、キャッシュレス決済を歓迎している小売店が多いというニュースや、デビットカードを利用することで、現金払いと同じような感覚で使えるということを知り、ようやく重い腰を上げたというわけなのです。
 
キャッシュレス決済にして接触感染も予防できるのなら、私もキャッシュレスに踏み切ろう!
 
かくして私はレジのお姉さんの笑顔で更なるキャッシュレス決済への道へと踏み込んだのでした。
結果、デビットカードや銀行口座の情報を家計簿アプリと紐づけることによって、それまで三日坊主を繰り返していた家計簿も楽に続けることができ、あのお姉さんの笑顔で家計も救われたと言っても言い過ぎではないと思っています。
 
そんな経験もあり、母から言われた「笑顔でいなさい」という言葉を思い出したわけですが、やはり生活していく上で、ずっと笑顔でいるのは難しいことです。
 
ヤバイ! 寝坊した! とあわてて家を出た日に、朝からずっと笑顔をキープしておくのは至難の業。そこでやってみたのが、母からも言われていた「口角をあげる」ということです。今は外出時にマスクを着用しているので、多少不自然だろうとマスクの下で口角をあげていても、誰も見とがめる人はいません。
 
つい先日、買い物に行った時のことです。
この日もマスクの下で怪しく口角を上げていたのですが、会計の時レジの店員さんが私のスマホケースを見て「猫ちゃん、可愛いですね」と話しかけてくれました。
いつもだったら無言でうなずくだけなのですが、この日は何故か「ありがとうございます。猫、飼えないのでグッズがふえちゃって」と、自然に言葉が出ていました。
 
さらにその後、別のお店ではスマホ決済がうまくいかず、デビットカード決済に変更してお会計を済ませたのですが、立ち去り際に店員さんが、スマホ決済で見落としがちな、読み取りバーコードの表示期限のことについて教えてくれました。
 
連続して店員さんが声をかけてくれたことにびっくりしたのですが、少し暖かく、ほっこりした気持ちで家路につくことができました。
私は必死に口角を上げて「笑顔」でいようとしていたのですが、そこに気持ちの上でわずかばかりでも「ゆとり」が生まれていたのではないでしょうか。だから声をかけてもらえたのだと思っています。
 
笑うと免疫力が上がるということも言われていますし、意識して「笑顔」でいたら、日々の暮らしが気持ちよく過ごせるのではないでしょうか。
 
マスクの下で口角を上げる。
 
マスクが無かったら怪しい人になってしまうかもしれませんが、ぜひ、試してみてください。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325


■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」

〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984


2020-08-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事