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絶対に負けられない戦いが『コストコ』にある 私のコストコ必勝法


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:椎名真嗣(ライティングゼミ・平日コース)
 
 
「絶対に負けられない戦いがそこにある」
これは今から14年前。ドイツ・サッカーワールドカップで使われ始めたフレーズだ。しかし絶対負けられない戦いはサッカーに限った事ばかりではない。
私は言いたい。
「絶対に負けられない戦いはコストコにある」と
 
コストコとは現在世界で789店、日本では27店をもつ会員制倉庫型店である。土日のコストコは今やテーマパークほどの賑わいをみせている。そのような激込みのコストコでいかに効率よく買い物ができるか、それはまさに他の買い物客との戦いなのだ。
 
戦いはコストコに行く前から始まる。我が家のコストコ買い出しメンバーは私と妻の2名。妻はサッカーでいうところのボランチ、司令塔である。彼女はコストコで今日購入する買い物リストを綿密に作り上げる。買い物リストは今日戦う上での作戦だ。我が家では買い物の作戦は常に妻が考える。その間私はエコバックを準備し、すぐ出かけられるように車をスタンバイしておく。妻が買い物リストを作り上げたら車に乗って、いよいよ決戦の地、コストコ 川崎倉庫店へ。
 
40分ほどで店の駐車場に到着。いよいよ試合開始だ。まずは駐車スペース争奪戦に勝たなければならない。これは言うなれば車で行う椅子取りゲーム。駐車場では駐車待ちの車が十数台ゆっくり列をなして、駐車場内を周回し、駐車スペースを探す。私もその列に加わり、車を走らせながら駐車場内の人の流れを注意深く観察する。タイミング良く買い物が終わったご夫婦が自分の車を探しているのが目に留まる。私は彼らの視線を追いながら、彼らの車がありそうな所にタイミングをあわせて車を走らせる。彼らが自分の車を見つけ、購入済みの商品を車に乗せ始めようとした瞬間、私は彼らの車の脇に自分の車を止め、ハザードランプを点滅。彼らが商品を詰み込み終え、車を出すのをじっと待った。たまに購入した商品を詰め込んだ後、車を一向に動かさないフェイントもあるが、今日はそのような事もなく、すんなり彼らは車を出し、私は空いた駐車スペースに無事自分の車を止める事ができた。素晴らしい立ち上がりである。
 
駐車場のある2階で店員から買い物カートを受け取り、エスカレーターで1階へ。1階では店員によるコストコ会員証のチェックがある。つまり会員証がなければ入店すらできない仕組み。ただ仮にうっかり会員証を忘れてしまっても慌てる事はない。1階のメンバーシップカウンターで対応してもらえる。新規入会や年一回の会員証更新も同様にこのカウンターで対応してくれる。
 
私達は1階で店員に会員証を提示し、店内へ。店の入り口付近には、季節物の家電や衣類が並んでいる。戦闘モードに入った妻は、それらの商品には一切目をくれず、店内奥へと進んでいった。私は他の客のカートの脇をすり抜けながら、必死に妻についていく。妻はお菓子エリアを通過しながら、大量のお菓子類の中からミックスナッツの缶を見つけてカートの中へ。
 
そしていよいよ主戦場の加工食品エリアへ。倉庫のような店内の棚には袋詰めのラーメンやパスタ、粉末スープ類、各種缶詰等あらゆる加工食品が、所狭しと並んでいる。妻は棚を行ったり来たりして商品を探す。その間私はカートを停止させるスペースを見つけ出し、そのスペースでカートと一緒に妻を待つのだ。このようにすることで妻は自由に商品を探す事ができ、私は他の買い物客の邪魔にならず、また無駄な動きもしなくて済む。妻は手に持ち切れるだけの商品を持ち、私の所へ戻ってきた。私は妻からパスされた商品をカートへ丁寧にシュート! カートはみるみる商品でいっぱいになっていく。
 
「あなた! 勝手に動かれると、どこにいるかわからなくなっちゃうじゃない!!」
「俺だって見たいものがあるんだ!!」
すれ違った夫婦が言い争いをしている。
事前準備もなくここコストコに来てしまい、それぞれが勝手な行動をとるとこうなってしまう。コストコでの戦いは事前準備と役割分担、そしてチームワークがとても重要なのだ。
 
妻を待ちながら家具エリアに目を移すと疲れ切ったコストコ初心者の中年男性たちが展示品のソファーに座っている。彼らの姿に昔コストコ初心者だった頃の自分の姿がだぶる。家具エリアの逆側ではカートを通路の真ん中に投げ出して、商品を物色する奥様達。「カートを通路のド真ん中で停止させるのは一発レッドカードですよ」と私は心の中で呟いた。そんな奥様達を尻目に妻はお買い得商品を目ざとく発見し、私にパス。なんとも頼もしいチームメイトである。
 
さて最大の難関、総菜エリアに到着。ここは店内でも一番混雑するエリアだ。総菜が置かれた冷蔵ケースに向かう妻を私は必死にカートを押しながら追いかける。しかし人とカートに阻まれ全く前進できない。「妻からはぐれてしまう」と思った瞬間、妻は私の方を振り向き、手のひらをこちらに向け、「そこで待て」の合図。この合図は今から25年前、妻と付き合うきっかけとなったスキューバダイビングで習ったもの。一瞬25年前の可愛らしかった妻の姿を思い出す。妻の指示に従いしばらく待つと、25年の歳月を経て相当逞しくなった妻が今日の夕食用の鳥の丸焼き、シーザーサラダ、明日の朝食用のチョコクロワッサンを抱えて戻ってきた。この3品でハットトリック完成だ。
 
目的の商品を全てカートに入れた私達はレジ・エリアに向かう。レジでは現金の他クレジットカードも使えるが、クレジットカードはマスターカードのみ使用可。他のカードは一切使えないので要注意だ。私がレジに並んでマスターカードで代金を支払う間、妻はレジから少し離れたイートインコーナーで、自宅で待つ息子のためにホットドックを購入。私と妻はそれぞれの支払いを終え店舗出口付近でおち合う。ここで買い物客は店を出る前に店員にレシートを渡さなければならない。店員はカートの中の商品とレシートの内容があっているかざっとチェック。5秒程度で店員のチェックは終了し、私達は無事カートと共に駐車場へ。入店から1時間あまり。購入した商品数 40点。購入金額は5万円を超えていた。
 
今日はチームメイトの妻の大活躍もあり、試合を上手にコントロールできたようだ。「次回もこの調子で頑張ろう」と心地よい疲労感の中、私達は車に乗り込み、家への帰路についた。

≪終わり≫
 
 
 
 
***
 
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2020-08-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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