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メディアグランプリ

「じゃ、いいですー」という決断


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:みた なほこ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
キャッシュレス決済の促進が望まれる今日このころ、
テレビコマーシャルで、カード払いを希望するお客が、
現金商売のみのお店で
 
「じゃ、いいですー」
 
というセリフを残して、帰っていくシーンは多くの人が目にしているだろう。
 
私はあのコマーシャルが好きだ!
最近のものは、筋肉体操で有名になった武田真治くんが登場、
店主(オダギリジョーくん)が誤発注した大量のプロティンを、全部購入してくれそうだったのに、カード決済ができないとわかり、
 
「じゃ、いいですー」
 
と言い残し、さっさと帰っていく。
 
あのセリフには心惹かれるものがある。
 
「じゃ、いいですー」
 
このセリフを使うのはどんな時だろうか?
 
自分の希望するものが得られずにあきらめる時、
自分の希望する方法がかなわずにあきらめる時、
相手との関係がこじれて、修復困難と思われた時、など。
 
そんな時、どんな気持ちになっている?
あきらめ、がっかり、怒り、ショック?
あまりいい感情は浮かばない。
 
自分のことで考えると、ちょっとイラついたシーンが思い出される。
 
私は結構、好みがはっきりしている。
例えば食べ物、別に高級品である必要はないが、その時食べたい!と思ったものが食べたいのだ。 蒸し暑い夏の日なら、さっぱりした冷やし中華とか、
それも、初夏なら酢醤油味だけど、猛暑日、汗だくで疲れてきたらゴマだれがいいとか。気候や体の状態を感じ、食べたい味を頭の中で作り上げる。
そんな時に、煮物と揚げ物満載の幕の内弁当やカツ丼などはとても食べる気にならない。
 
でも、職場の昼休み、そこのお店のが美味しいからと、わざわざ少し遠くのお店まで行ったのに定休日だったとか、
昼休み時間が短くて、他に食べに行く時間もなくなってしまった時は仕方ない。
「じゃ、いいか〜」 とあるものを受け入れる。
 
お弁当を用意していただいたら、それだけでありがたく頂戴すべきなのだろうが、本能というか、感性の部分では、その理性が受け入れられない。
頭の中の冷やし中華への思いと妄想をかき消しながら、揚げ物とご飯をいただくのだ。
 
若干の怒りも含んだあきらめのシーン、
望みがかなわないことへの苛立ちも付いてくる。
 
ところが、あのコマーシャルの
 
「じゃ、いいですー」
 
は実に爽やかだ!
残念がる店主の顔と対照的に、お客には全く後腐れがない。
 
なぜだろう?
 
カード決済ができないと聞いて、文句も言わず、さっさとあきらめる。
そこには何の怒りも無念さも感じられない。
あの一言には無理がない。
「こだわりのなさ」「潔さ」が感じられる。
いや、「別にそれならそれでいいよ」という「余裕」がある。
 
そう! お客の側に余裕があるのだ!
 
別にここで買わなくてもいい、
今買わなくてもなくていい、
この商品じゃなくてもいい。
 
お客の貫きたい希望が、「カード決済」以外にないのだ!
そのお店や商品にそれほどの固執がない。
 
だから、店主の悔しさが目立って、キャッシュレス決済を導入したくなるでしょ! というのがコマーシャルの狙いだ。
 
この関係性は今の世の中の流れにも当てはまるような気がする。
 
私が生まれた昭和時代、テーマは根性だった。
一つのものにしがみつき、そこで何が何でもものにするぞ! 成果をあげるぞ! ともがいていた。
皆の目標は同じものに向いていたので、それを目指せばよかったようだ。
戦前はお国のために、戦後でも豊かさを求めてがむしゃらになる傾向は変わらなかったのではないだろうか。
 
大学時代、友人と微妙に違う価値観を持っていた私にとっては、ちょっと辛いものがあった。違う方向を向いていると、非難めいたことを言われる。
あまり乗り気でないことを友人に合わせて同じように、がむしゃらにやっていたら、とても苦しくなった。
 
平成時代は個の時代になった。一人一人、イヤホンで好きな音楽を聴く。テレビよりもインターネットで、SNS、ユーチューブでそれぞれ好きな情報を選んでみる。電話も一人1台、当たり前。
日本では戦争はなく、平和ではあるが、長期のデフレ、国民全体の目指す夢は薄れ、皆で無理に合わせて同じ方向を見るということは少なくなった。
自然災害の恐ろしさに不安をかきたてられることも多かった。
 
そして、今、令和の時代、世界中でのコロナショック!
今、人々が本当に求めているもの、望んでいるものはなんだろう?
それは、皆一緒のものなのか? それとも 人それぞれ違うのか?
 
コロナ禍、既存のシステムや常識が昨日できなくなり、「新しい日常」を受け入れざるを得なくなった。
「新しい日常」はソーシャルディスタンスやマスクだけではない。これから社会のシステムや私たちのあり方自体が大きく変わっていくだろう。
 
これから、自分の主軸にするものは何なのか?
自分が一番大切にしたいもの、すべきものは何なのか?
 
それがわからないと、どんどん変わる世の中に振り回されることになるだろう。
昔ながらのたくさんのものに固執していると、身動きが取れなくなるかもしれない。
 
でも主軸さえはっきりしていれば、他のことはどうでもよくなる。
こだわる必要がないから、余裕が生まれる。
自分と違うものは、その違いを尊重し、必要がなければ離れればいいだけだ。
 
「じゃ、いいですー」
そう言って、さっさと手放していけばよい。
 
 
 
 
***
 
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2020-10-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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