メディアグランプリ

数年ぶりに歯医者に行ったら、どえらいことになった件。


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記事:かなたあきこ(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
想像して欲しい。
あなたが事故か何かで脚を切断し、義足を着けていたとしよう。その事実を忘れて「へ~? 私義足だったんですね?」という人はまずいないだろう。同様に自分が盲腸を切ったとか、心臓にペースメーカーが入っているとか、そういった事は誰もが絶対に忘れたりしないはずである。
しかし、こと「歯」についてはどうか? 自分がどんな過去にどんな治療を受け、どの歯にどんな詰め物が詰まっているか。抜歯したのか差し歯なのか、親知らずはどこに何本残っているのか。
もしあなたが今30~40代の壮年期で、仕事や家庭生活に忙しい日々を送っているとしたら、ご自身の歯の状態をどれくらい正確に答えられるだろうか?
 
つい先日、数年ぶりに歯医者に行く機会があり、あまりにも自分の歯の状態について何も知らないことに、私は愕然としてしまった。
もともと歯質が弱く、虫歯が絶えない子供だったが、大学生になってお酒を飲むようになってさらに歯の調子はますます悪くなった。バイト帰りに終電まで飲み続け、酔っぱらって歯みがきせずに寝てしまう……という、大学生あるあるかつダメダメな生活の結果、歯はボロボロに。神経にまで達するほどの深い虫歯もあり、やむなく神経を抜いた歯も何本かあった。
神経を抜くイコール痛みがないということは歯に異常が起こっても気が付きにくく、手遅れになる事態も想定される。だからこまめに定期検診を受けることが、なにより大事。
こんな説明を当時通った歯科医からされたような気もするけれど、時は流れて社会人になり、転職し、結婚し、子供が生まれ……と次々環境が変わる中で、歯のことなどすっかり二の次になってしまっていた。
 
しかし、悲劇はついに起こった――。
令和2年初秋のお昼どき、奥歯に違和感があって手で触ってみると、ボロッと何かが取れた。取り出すと銀色のずっしり重たい塊で、三連の歯の形をしている。その正体も分からないまま、近所に新しくできた評判のいい歯医者に電話し、幸いすぐに診てもらえることになった。
その先生によると外れたのは「ブリッジ」といって、健康な歯と歯の間に橋を渡すようにして、義歯を装着する装置だという。要するに、ブリッジの間の歯は過去の治療のうちにいつの間にか抜かれていて、歯茎だけになっていたのだ! まさか自分が“歯抜け”だとは知らず、これまで生きてきた中でもかなりの驚きだった。
 
ここで冒頭の質問が、私の脳裏によぎった。
なぜ自分の身体のうち、歯に関してだけこんなに意識が低いのか? 毎日三度の食事のたびにお世話になり、一生付き合っていく重要なパーツのはずなのに、なぜ歯はおざなりにされがちなのか。
ショックを受ける私に、歯科医の先生はこう教えてくれた。自分の歯の状態を知らない、という人は案外多く、その理由としてはまず「虫歯は病気」という感覚が希薄で、ルーティンでなんとなく通っている人が多いこと。虫歯が痛むと慌てて駆け込む割に、痛みが治まるとたちまち忘れてしまうこと。特に奥歯などは直接見えないので、ほったらかしでも危機感がないこと――。むむ、ヤバい。私ぜんぶ当てはまるかも……。
 
特に日本は人口当たりの歯科医の数が多く、引っ越すたびにかかりつけ医が替わることが当たり前。カルテの引継ぎもなく、どの歯科医でどんな治療を行ったか、忙しい日々の中ではあっという間に忘れられてしまう。健康な歯の持ち主ならそれでもいいのだろうけど、私のようなレッドカード患者は、数年間も歯医者にいかないなどありえないことだったのだ……。
 
ちなみに、ブリッジを治すにあたってレントゲンを撮影して判明した事実。神経を抜いた歯の奥に膿がたまって、あ……あごの骨を溶かしつつある!!! 何それ! 怖い!
結局近所の歯医者では手に負えず、口腔外科の専門家にかかって、インプラント手術が必要な最悪の事態になりそうだ。インプラントは保険適用外のため、自己負担額は軽自動車が買える程になるらしい。ぎゃふん。
いやー、数年ぶりに歯医者に行ったら、人生どえらいことになっちまいました。
 
しかし今回の悲劇は、まだ不幸中の幸いといえるかもしれない。ブリッジが外れなければ、数年ぶりに歯科を訪れることもなかっただろうし、腕のいい歯科医が近所に開業した直後というタイミングもドンピシャだった。レントゲンの小さな影に気づいてくれる先生に会えて、スーパーラッキー。そうでなければまた数年放置して、完全にあごの骨に穴が開いていたかもしれない(ゾッ)。
ありがとう、外れたブリッジ。猛省せよ、過去の自分。そして手術(と手術費の捻出のための仕事)をとにかくがんばれ、未来の自分。
 
この記事を読んでくださった方は、どうかご自身の歯を大切にしてほしい。今夜歯を磨くときに、歯を一本一本触ってみて、過去にどんな治療を受けたのか覚えていないのなら要注意。
今すぐ歯科医の予約を取りましょう!!
 
 
 
 
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2020-10-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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