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生涯仲良くしたい友人

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:寺田 昌代(ライティング・ゼミ 秋の集中コース受講生)
 
 
私の左耳には、1年中ミンミンゼミが住んでいる。
一番最初に住み始めたのは、かれこれ30年前だ。
そのうちに出て行ったり戻って来たりを繰り返し、どうやら永住を決めたらしい。
 
そのセミの正体はメニエール病による耳鳴りだ。
 
メニエール病とはご存知の方もいると思うが、回転性のめまいと、通常は片耳の難聴、耳鳴りを主症状とする疾患だ。
原因は不明だが、患者の内耳では内リンパ腔が腫れる、内リンパ水腫が起きている事がわかっている。
治療方法としてはこの内リンパ水腫を軽減させるため、ステロイドやビタミン剤、利尿剤など様々な薬剤を投与する。あまりにもひどく社会生活に支障をきたすようであれば手術も選択される場合がある。その手術の言うのは鼓膜に穴を開け、管を通すというものだったと記憶している。
はっきりとした原因がわからないのと、症状の出かたが人によってそれぞれなため、治療法もこれといったものがまだない。
 
最初のめまいは今から18年前の正月休みが明け、明日から仕事だという日の夜だった。
突然の体の異変に、すぐに病院へ行くと1週間程度の入院を勧められた。
だが、仕事を理由に2泊3日で退院をした。今から思えばこれが生涯セミを飼う羽目になった原因かもしれない。
 
病院の先生からは
「メニエール病ですね、原因はストレスでしょう」と言われた。
メニエール病は症状が出て病院へ行くと大抵原因はストレスと言われる。
しかし、考えても私には何がストレスになったのかがわからなかった。
そもそも自分でストレスを感じない性分だと思っていて、ストレスが何かというのもわかっていななかったのだ。
几帳面で神経質な性格の人が多くなりやすいとも言われているが、私はそれには当てはまらない。
 
それからしばらくは、幸いめまいの発作は起こらなくなったが、難聴が残り、セミが少々うるさくなった。
 
2回目の発作は1度目から3年後。
そして1度目と同様に2泊3日で退院した。
 
その後は時々難聴がひどくなったり、セミの声が大きくなったりしたが、めまいの発作はなく、メニエール病と診断される前と同じように仕事をしていた。
 
それがメニエール病の特長らしい。
調子が良い、悪いを繰り返しているうちに少しずつ難聴と耳鳴りが悪化していく。
 
そしてめまいの発作は忘れたころに、突然起きた。
朝目覚めると天井がぐるぐる回っている。起き上がろうとして状態を起こしたとたん、吐き気に襲われた。
すぐに病院へ行ったが、以前入院した時の先生はすでにおらず、初めて診察してくれた先生は、飲み薬を処方しただけで終わった。
専門外だと同じ耳鼻咽喉科の先生でも、メニエール病の事例を扱ったことがない先生もいる。なので先生のせいではないのだが、あまりにも以前の処置と違っていたのに不安を抱いた。案の定よくなる気配は一向にない。症状を説明しても理解してもらえず、そのうちその病院へ行くことがストレスになった。
 
症状の改善がみられない上に、食事もできなくなりやむを得ず大学病院へ行き、その日のうちに入院となった。
大学病院にはメニエール病の専門の先生がいた。
2週間後退院した時、退院した事よりもようやく理解者を得た事の方が嬉しかった。
 
この病気は理解してくれる人が周りにいないと、より辛くなる。
表向きはどこも悪くない健康体に見える。したがって具合が悪い事が周りに伝わりにくい。
仕事場で理解者がいないと、単にさぼっているようにしか見られない。
実際に症状の程度にもよるが、多くの患者が、病気になる前の職場に復帰ができず、家族にさえも気を使っているという。
ストレスが最大の原因と言われているのにだ。
 
なのでここに、誰にでも効く方法ではないかもしれないが、同じ疾患を持つ人に参考にしてもらえたらと思って書く。
 
まず、身近な人に話を聞いてもらい、理解者をより多く見つける事。
私の場合は仕事をする上で必要だったので、直に社長に話をした。
理解ある社長のおかげで退社せずに済み、社長がよき理解者になってくれた。
もし病院の先生も理解者ではないなら専門の先生を探してもいいかもしれない。
 
それから自分でルールを作る。
少しずつできる範囲で、無理ならやめてもいいというくらい緩いものでいい。
ルール化する事で生活の改善ができる。
私は寝る時間と起きる時間は変えないというルールを作った。
これは病院の先生に「睡眠不足は、症状悪化につながる」と言われたからだ。
 
そして、友人と付き合うスタンスでいる事。
普段から連絡を取り合い、様子をうかがいながら仲良くしているが
たまには喧嘩(調子の悪い時)もある、その時は相手を思うような気持ちで、何が悪かったのだろう、喧嘩の原因(ストレス)は何だろうとよく考えて反省する。
そしてちゃんと仲直り(悪化させない)する。
 
18年の間にいろいろな方法を考えては悩み、いろんな薬を試し、それでも元のようには戻れない。半ばあきらめてふさぎ込んでいた時期もある。
難聴は続くし、セミも引越しする確率はほぼゼロだ。
 
だとしたら生涯この友人とは仲良くしてくのがいいのだ。
 
 
 
 
***
 
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2020-11-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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