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悪知恵の何が悪いのさ!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:浅倉史歩(リーディング・ライティング講座)
 
 
あー、すっきりした!
もう気分爽快!
そうきたか!
そういう思考回路もありなのか!
そこまで言っちゃっていいのか!
そんなにぶった切るのもありなのか!
正直者でなくてもいいのか!
 
とまぁ、読み終えてあとの爽快感と言ったらそりゃもう最高!
 
2冊まとめての紹介になるけれど、
西原理恵子著
「生きる悪知恵」 -正しくないけど役に立つ60のヒント-正直者よりウソつきになれ
「家族の悪知恵」-身もふたもないけど役にたつ49のヒント-夫婦だって損切り!親子だって我慢しない
 
一言でいうと、どちらもお悩み相談室。
前者は社会生活において、後者は家族間において。
 
どちらも読者から寄せられた悩みに著者が意見を述べているというスタイルで、決してめずらしいものではないのだけれど、その回答内容にはびっくりするわ、ドン引きするわ、大爆笑するわetc
 
そこらそんじょの正統派の回答でも理想論でもない。
我慢せよだの辛抱せよだの諭すこともしない。
 
ネタばれになってしまうので、あまり多くはかけないけれど、
 
「物忘れがひどくて困る」⇒「絶対忘れちゃいけないものを決めて、あとはあきらめよう」
「女子にキモイと言われる」⇒「中2から高2くらいまでの男子は全員キモイ!」
「失業して、妻から『主夫になれ』 と言われた」⇒「働く嫁ほどこの世にありがたいものはない」
「嫁の飯がまずい」⇒「焼いてポン酢をかければ何でもうまし」
「ものを捨てられない夫にうんざり」⇒「気づかれないようにちょっとずつ捨てろ」
「子供を怒ってばかり」⇒「習い事という育児放棄がある」
 
ね、どれもこれも「言いたいけど言えない」
「それができたら苦労しない」
 
極めつけ、
「姑のことで悩んでる」⇒「そのうち死ぬからほっとけ!」
 
ひぇー!!
それ、言っちゃいましたかー!!
と、心の中で拍手喝。
 
彼女のこのストレートな表現と究極のアドバイスが「どーん」と入ってくるのには
いくつかの理由がある。
 
まずは、悩みの根元をがっつり抑え、その部分にだけフォーカスすること。
意味のない温情に振り回せれず、「デモデモダッテ」は言わさない。
 
続いて、理想論や道徳論ばかり語らないこと。
「だから何が悪い!」と開き直る強さや大切さがコメントのあちらこちらに垣間見えていて、そればまた人間臭くて、現実味があって、「わかってくれる人がいる」と感情を抱いてしまう。
 
それでいて、相談者にだけ肩入れするわけではないこと。
相談者に問題があると判断すれば、そこは「あんたが悪い」とバッサリ切ってくる。
気持ちいいくらいの勢いで切ってくる。
よって、その場のノリやただ単におもしろおかしく回答しているわけではないことが伝わってくる。
 
そして何より、著者自身がけっこう波乱万丈な人生を送ってきたことが大きい。
飲酒で高校を退学処分、その後水商売で生計を立て、結婚するも夫はアル中。
離婚後元夫はがんを患い、なぜかそのアル中元夫の面倒見て見送る。
そんな環境の中での男の子と女の子の二人の子供を育て上げる。
 
文章にするとこれだけだけれど、想像してみてほしい。
どれだけ壮絶なことか。
だから彼女の「アル中が家の中にいると、どんな人でもまともに見える」という彼女の意見は、あまりにも現実的過ぎて、ぐうの音も出ないのだ。
 
そんな中で彼女が軸としてきたこと、それは「正しいか正しくないかではなく、どう生き抜くか」
ではないだろか。
「生きる」ではなく、「生き抜く」のレベル。
悩む余裕すらなかったのかとも思える状況だけれど、置かれた状況をきっちり受け入れたうえで自分が前を向いて生き抜くためには、少々のことは切り捨て、どうでもいいことには目をつむり、他人の無責任な発言には見向きもしない、という選択になっていったのだと想像する。
正論だけでは生き抜けない、悪知恵だって生きる知恵!
それが結果として、悩みを解決(という表現が適切かどうかはわからないが)するための最短距離であり、もっともシンプルな答えとしてたどり着いたんじゃないかな。
 
知人友人から「死ぬこと以外はかすり傷」と言われたら、「人の気も知らずにそんなこと言うなよ!」って切れてしまいそうだけれど、彼女に言われたら、「あ、言われてみればそうですね」って素直に言えちゃう気がする。
 
だから、もしどうにもならないくらい悩んでしまったら、落ち込んでしまったら、これらの本を手に取ってみてほしい。
とことん凹んでいる友人がいたら、そっとこの本を渡してあげてほしい。
 
多分、自分を責めるようなことはしなくなるから。
解決方法に正しさを求めようと肩肘はらなくて済むから。
悩んでいる人あるあるの「何に悩んでいるのかわからなくなってきて負のループ」とか、
「こうなったのは自分のせい」と自分ばかりを責めるようなことはしなくなるから。
「そういう考え方をしてもいいのか!」と思えたら、それで儲けもん。
 
悪知恵の何が悪いのさ!
立派なサバイバル魂なのだ。
 
 
 
 
***
 
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2020-11-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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