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「すごいね」って子供に褒めてませんか? 


*この記事は、「リーディング・ライティング講座」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:武田かおる(リーディング・ライティング講座)
 
 
「自己肯定感」
 
それは私に欠けたもので、どれだけ頑張っても簡単に身につけられるものではなかった。
同時に自己肯定感は、生きていく上で幸福感の基礎になっていく大事なもののように思う。
 
自分にそれが欠けているのは、親に褒められたことが無いことも理由の一つかもしれない。自分の子供を外で褒めないのは昭和の時代において特別なことでは無かったように思う。だが、私は家の中でも褒められたことがなく、特に父からは怒られてばかりだった。
 
そういう経緯で、自分の子供には私のようにはなってほしくないと思ったため、我が子はとにかくほめて育てようと思った。3歳頃から絵を書いていたら、何の絵かわからないけど「上手だね〜」とか、「きれいだね〜」などと子供に声をかけた。また、歌を歌っているのが聞こえたら、何の歌かわからないけれど「お歌がうまいね〜」と意識して褒めるようにしていた。
 
今、子どもたちは成長して二人共十代になったのだが、ある本を読み、いきなり冒頭から、私のほめ方も叱り方も自立や自己肯定を育むという観点から誤っていたことを知り、鈍器で頭を叩かれたような感覚に陥った。
 
その本は島村華子さん著「モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くしたオックスフォード児童発達学博士が語る自分でできる子に育つほめ方叱り方」だった。
 
「●ほめる●
『すごい!』
『よくできたね! 才能あるよ』
『さすがお兄ちゃん(お姉ちゃん)だね』
 
●叱る●
『ダメって言ったでしょ!』
『早く〇〇しなさい!』
『どうして約束が守れないの?』
 
じつは「ほめる」「叱る」の声のかけ方次第で、親子関係やこどもの育ち方に大きな影響が見られます。日本人に多いとされる『自己肯定感』の低い子どもは、謙遜文化による『ほめ不足』が原因ではなく、『非効率な褒め方や叱り方』が原因かもしれないのです」(1)
 
自己肯定感を高めてあげるために、「すごいね!」とか「さすがお兄ちゃんだね」ということをよく言っていたので、これが自己肯定感を高める妨げになっていたかもしれないと聞いて、自分のやっていたことの本末転倒さに血の気が引いてしまった。叱り方もそうだ。例で挙げられている言葉は日常的に使っていた。
 
もう一つ、私のやっていた子育てで間違っていたことがあった。それは「条件付き子育て」というものだ。それは
 
「子供の行動の善しあしによって、褒美や罰を使いながら愛情の注ぎ加減を調整し、行動コントロールする」(2)ことである。
 
ママ友仲間で話をしていると、ご褒美や罰というのは子育てでよく使われているように見受けられる。例えば、うちの場合、学校の成績が良かったらった欲しい物を買ってあげる、逆に成績が悪かったらコンピューターゲームの時間を減らすという感じだ。
 
この条件付き子育てのデメリットの一つは次の内容である。
 
「外的な承認(周囲からの賞賛、物質的な褒美など)によって自己評価が左右されるなど、条件付きの自己肯定感をもつようになるケースが多くなります……中略……周囲に『すごい』と褒められないと自分に自信がもてなくなります」(3)
 
これを読んで、息子が十歳ぐらいのときのことを思い出した。学校生活で突然自信をなくしていた時期があったからだ。今は自身を取り戻して、学校生活を楽しんでいるが、あの時悩んでいる息子を見て何もできず、私自信も辛かった。その原因が私の子育ての仕方に関係しているとしたら……と子供に対し、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
 
では、具体的にどうほめて叱るべきなのか。ご褒美や罰を使う条件付き子育ての代わりにどう子供と接するべきなのか。詳しくは本書を読んでほしい。なぜそうするべきかも詳しく書かれているし、今日から誰でも実践できる内容になっている。
 
この本と十年前に出会いたかった。なぜならこの本で紹介されているほめ方と叱り方は三歳から十二歳を対象としていて、我が家の子供は既に十四才と十歳になっているからだ。もしこの本の内容をもっと前から知っていたら、長男も自分に自信がないことで悩まずに済んだのかもしれない。今からでもやらないよりはいいと思って、できる限り本書で学んだほめ方と叱り方を実践している。
 
現在子育て世代の方で、「我が家はほめる子育てをしているから大丈夫」という人も是非本書を読んでほしい。そして、そのほめ方が本当にお子さんのためになっているのか、逆効果になっていないか再確認されることをおすすめする。
 
 
 
 
島村華子著(2020)『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くしたオックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つほめ方叱り方』
株式会社 ディスカバー・トゥエンティワン(Kindle版)
 
引用文献
(1) 島村華子(2020)『モンテッソーリ・レッジョ・エミリア教育を知り尽くしたオックスフォード児童発達学博士が語る自分でできる子に育つほめ方叱り方』(Kindle版)位置No.8/1359, No.12/1359 「第一章」
(2) 島村華子 前掲書 位置No.108/1359 「第一章」
(3) 島村華子 前掲書 位置No.164/1359 「第一章」
***
 
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2021-01-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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