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森林浴は夫婦喧嘩解消にも効く?!

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:小島雄也(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「痛っ。息苦しいなぁ……。勘弁してくれぇ」白い手袋をつけた駅員に押されて電車の中に詰め込まれる中、心の中でそう呟いた。朝からパンパンの満員電車に揺られながら職場に移動していた。コロナの影響でマスクをしているためか、更に息苦しい感じがする。
 
今の職場に移動して7年になり、毎日こんな状態で通勤している。満員電車での通勤ストレスはかなりメンタルに負担がかかると何かの記事に書いてあるのをふと思い出した。海外では「ツウキンジゴク」と呼ばれることもあるそうだ。ひどい言い方だがごもっともである。家に帰るとそのイライラが妻にも伝わり些細なことで喧嘩することが多々ある。食器洗いをどっちがするか、そんなとんでもなく小さいことなのに大喧嘩に発展することもあった。満員電車だけが原因ではないが、人混みでの生活は原因の1つだろう。
 
ただ、こんな都会での生活から離れる機会が年に2回ある。実家が三重県の田舎にあるため、お盆と正月は帰省することにしている。去年の正月も帰省した。コロナの影響がありしばらく帰れてなかったので約1年ぶりの帰省だった。
 
両親、兄弟に出迎えられて、鍋をつつきながら酒を飲みウトウトしてきたので寝ることにした。すると、「ねぇパパ見てみて! 月が眩しいよ!!」寝る前にベッドの上で娘が言っていたが、僕はスマホに夢中になっていて「大袈裟じゃない? 眩しいは言いすぎや」と素っ気ない返事をした。でも何故かその月が眩しいというワードに引っ掛かり、窓の外の月をふと見た。「月が眩しいなんてそんな……。ほっ! ほんまや!!」と思わず明石家さんまさんみたいなノリツッコミをかましてしまった。冗談抜きで眩しくて目をつぶりそうになっていた。正月休みに地元に帰った際にあらためて田舎の星空が綺麗だということを実感した。特に最近、地方移住というワードが流行り出していて田舎について気になっていたので良い体験をすることができた。
 
僕の地元がどれくらい田舎かと言うと、最寄りのマクドナルドに行こうと思ったら車で1時間、映画を見ようと思っても車で1時間以上走らないといけない。電車は2時間に一本で学生以外殆んど乗っていない。駅まで徒歩3時間かかるような山奥の集落もある。そんなど田舎ではあるが海と山に囲まれた綺麗な町である。
18歳までここで暮らしていたので、その月も見慣れたはずだったが、今回は何故かとても驚いた。思えば実家を出て丸18年が経とうとしている。他所の生活の方が長くなってきているのだ。
 
こんな田舎者の僕からしてみたら、都会での生活は憧れで、ずっと地元を出たいと思っていて飛び出した。最初は5分おきに来る地下鉄に感動したことを今でも覚えている。
なにせ田舎では一本逃して3時間待つこともざらにあった。もちろんスタバなんてないので時間を潰すこともできない。
都会では地下鉄で数駅移動すれば欲しいものは何でも揃う。人との交流も桁違いに増えた。
でもこんなことは直ぐに慣れてしまい、今では電車をたった5分待つことさえも嫌で走って電車に飛び乗っている。慣れって恐いなと思う。
 
こんな何不自由なく便利な生活で充実していた時期もあったが、今では不満だらけである。満員電車、空気の汚れ、車の騒音、部屋の狭さなど。便利さに慣れたせいか有り難みを感じなくなっている。今はネットショッピングが普及しているため、都会じゃなくても2〜3日後には頼んだ荷物が届く。下手すれば当日でさえ届く。コロナの影響で在宅ワーキングが普及してきており、ネット環境さえあれば仕事ができる職種もある。こうなってくると都会だろうと田舎だろうと生活に大差はないと思ってきた。
 
そんな思いが沸々と湧き始めたときに、書店に行くとある一冊の本が目に入りとても気になった。「nature fix」という本である。英語は読めない純日本人なので勿論翻訳してあるものだ。この本によると森林浴の力は脳にまで影響があると書いてあった。テーマは最新の科学でわかった創造性と幸福感を高めるとなっている。「幸福感を高めるなんて今の自分にぴったりじゃないか!」そうぼやきながら即購入して家でじっくり読んだ。具体的には森で1ヶ月に5時間程度過ごすと幸福感が増えて不安が減り、将来について楽観的に考えられるということが実験により分かったようだ。
 
善は急げで、その翌日から早速、近所の公園に行くことにした。森でなくても木や水辺があればいいとのこと。週に1時間と考えれば続けられそうだ。妻にもこのことを話して週末は家族で大きい公園に出掛けて散歩している。思い込みかもしれないが散歩の後は穏やかに過ごせている気がする。会話の内容も未来の希望がある話しが多い。不思議と森林浴の後は夫婦喧嘩も全くない。うまく言えないが自然に入った後は心が穏やかになるようだ。この習慣はしばらく続けていきたいと思う。
 
全て当てはまらないとは思うが、田舎の人は優しい人が多いと思う。「nature fix」に書いてあるように森に囲まれて生活していると穏やかになるのだろうか。田舎に帰って生活するのもまんざらでもないと思えてきた。
 
明日も早起きして公園で森林浴をしようと思う。夫婦円満のために。
 
 
 
 
***

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2021-01-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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