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人間関係「断捨離」のススメ


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記事:かりん(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「もうっ!! ねぇねぇなんて大っ嫌い!!」
 
ついに妹がキレた。学校から帰宅してから、なぜか長女の機嫌が悪い……些細なことで怒ったり、妹に嫌味を言ったりする姿がやたらと目についた。
 
「ちょっと二人で話さない?」
 
長女に聞いてみたら頷いた。その目には既に涙が溜まっていた。どうやら友達が些細なことで怒ったことを気にしているらしい。娘にとって、その子は怒りっぽい子みたいで、それが連日続いていてどうしても不快に感じてしまうと言う。とりあえず、一通り話を聞いた上でこう話した。
 
「友達は多ければいいというものではないよ。絶対誰とでも仲良くしなきゃいけない、と思わなくていいから、一緒にいて楽しいと思う子と過ごす時間を増やしてみたらどうかな?」
 
娘は少し驚いていたが、憑き物が取れたようにスッキリした表情で
 
「分かった! もう大丈夫!」
 
と言った。
 
友達100人できるかな
 
これが今でも子ども時代の常識ではないだろうか。うちの娘が通う小学校の校長先生も入学式でおっしゃった。
「友達をたくさん作ろうね」
もちろんピカピカの小学1年生に対する言葉としては的確だと思う。色んな子に触れることで、色々感じて吸収し、時には喧嘩したりして成長してほしいとも思う。
しかし、それは大人になっても当てはまるとは限らない。
それなのに、未だに心のどこかで「友達は多い方がいい」と思ってはいないだろうか。
 
ところが、いい人間関係を広げていきたいと思うなら、むしろ「断捨離」が必要なのかもしれないのだ。
 
何かにつけてネガティブな発言ばかりする、すぐクレームを言う、愚痴ばかり言う。そんな人とは距離を置くべきかもしれない。
ネガティブな人と付き合うと、自分にもネガティブが感染する。しかも残念なことにネガティブは、ポジティブに比べ7倍も感染しやすく、1人のネガティブを解消するには、なんと7人のポジティブが必要なほどだそうだ。
ある大学の研究によると、会社で雑な扱いを受けたり嫌みを言われている人は、1日中怒りや敵意のレベルが上がっているという。
敵意のレベルが上がってしまうことにより、家族や大切な人に対して牙をむいてしまう。誰しも思い当たる節があるのではないだろうか。いわゆる八つ当たりというやつだ。娘はまさにこの状態にあったのだろうと思った。
 
人間の幸福度は伝染する。
 
ある研究では、ご機嫌で前向きな友達を増やせば増やすほど健康になっていき、長生きできる確率すら上がるという。
誰と付き合えば良いのか迷ったときは、「ご機嫌で上手くいっている人」を探すようにしたい。
自分の友達選びを見直すことで、自分自身も幸せになり、周りにいる大切な人たちも幸せにすることが出来る。一石二鳥とはこのことだ。
 
人間の思い込みは他にもたくさんある。
例えば、他人に「嫌われたかもしれない」そう思った経験が一度もない人はいないと思う。しかし、それも思い込みの可能性が高い。
 
複数の大学の研究チームが行なった共同研究で、人間には「自分は嫌われやすい」という思い込みをしてしまうバイアスがあるということが分かったと言う。
実験内容は以下。
 
参加者の人たちを集めて初対面の人とペアを組み、5分間だけ自由に話をしてもらう。その会話が終わった後に、全員に対して「相手のことをどれくらい気に入ったのか」ということを質問し、同時に「自分が相手にどれくらい気に入られたと思うか」ということを質問した。
 
結果、話が結構盛り上がっていたとしても、「まあ普通ぐらいだろう」と考えていたり、少しぎこちなかった場合には、「嫌われただろう」と考えていて、多くの人は、「自分に対して好意は感じてもらえなかっただろう」と答えたそうだ。
 
ところが、実際に「相手がどう思っていたのか」ということを調べたところ、たった5分間会話をしただけで、ほとんどの人が会話の相手に対して好意を感じていたのだ!
「いい人だ」と感じていたり、「気が合いそうだ」とか「友達になれそうだ」と好意的な評価をしていたという。
 
つまり人間は、「自分はあまり好かれていない」と思い込んでしまっているけれど、実際には「相手が好意を向けてくれていることが多い」ということになる。
 
この研究を知り、私は以前より人付き合いが楽になった。日常生活において、研究結果通りだと思う実績も増えた。
 
ネガティブな思い込みや間違った思い込みをなるべく排除して、人間関係の断捨離を行ってみてはどうだろうか。
「断捨離」と言っても、敢えて決別する言葉を伝える必要はない。とりあえず気が乗らない誘いは一度断ってみる。自分からは連絡を取らないようにする。その程度で手放すことが出来る可能性が確実に上がる。そうやって、意識して減らすことで、逆に自然と新しい関係をつくろうとするようになるそうだ。例えば、クローゼットの洋服がいっぱいになっていて、急に半分処分したとしても、気づかないうちに買い揃えてまたいっぱいになるように、新しい人間関係も自然と広がっていくという。初対面で「嫌われたかもしれない」という感覚は思い込みの可能性が高いとなると尚更だろう。
私自身もたくさんの素敵な友人たちと共に幸せを感じ、更に周りにいる人々を幸せに出来る人であり続けたい。
 
 
 
 
***

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2021-01-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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