メディアグランプリ

「きのう何食べた?」が教えてくれる、大切な人との関係性を維持するためのコツ


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記事:空飛ぶぺんぎん ライティング・ゼミ日曜コース
 
 
「からあげ大好き~。衣はサクッとしてて中身はジューシ~」
 
2019年に放送されたドラマ「きのう何食べた?」(よしながふみさんの漫画が原作)のなかで、内野聖陽扮する「ケンジ」が、西島秀俊扮するパートナーの「シロさん」がつくった唐揚げを食べて発するセリフだ。
 
このドラマは、一つ屋根の下に暮らすゲイのカップル「シロさんとケンジ」の日常を描いている。食材の買い出し、料理、食事、職場や実家でのあれこれ、描かれているのは仲の良いカップルの他愛もない日常だ。
 
わたしはリアルタイムでは見ていなかったのだが、アマゾンプライムで見て以来、すっかりはまってしまって、気がつけば4回転目だ。
 
なぜ、このドラマにわたしはこんなに魅了されてしまうのか。
シロさん(西島秀俊)がかっこいい、シロさんに恋しているケンジがいちいちかわいい、シロさんが解説しながらつくる料理がおいしそうで作りたくなる、など、ハマる要素は様々あるのだが、4回転目に入ったとき、ふと気がついた。
 
彼らのふるまいは、わたしたちに大切な人との関係性を維持するためのコツを教えてくれているのではないか?
 
わたしが見つけた「きのう何食べた?」から読み解く「大切な人との関係性を維持するコツ」は次の3つだ。
 
① 思いあっていることを意識的にお互いに表現する
② 思っていることをストレートに口にする
③ ケンカしても仲直りするルールを持つこと
 
まず、「①思いあっていることを意識的にお互いに表現する」だ。
ドラマでは、必ず2人で食事をするシーンが出てくる。
 
料理担当はシロさんだ。40過ぎという年齢もあり、脂っこいものやカロリーの高そうな料理はクリスマスのときなど特別なときのみ、普段の食事は、常備菜を含め2~3品、汁物といったいたって健康的なものだ。
 
二人そろって「いただきます」をした後、
ケンジは、高めのテンションで「かつおのタタキ、にんにくとたまねぎがたっぷりでおいしい~」「ねぎがシャキシャキ~」「しあわせ~」と一品一品に感激しながら食べる。
その様子を見つめるシロさんはうれしそうに「接客業なんだから、休みの前くらいしか思いっきり食べられないだろ?」といって、「ほらこれも食べろ」と他の品を勧める。
 
シロさんは、ケンジの休みに合わせて献立をたてている。そして、それをさりげなく、でも、ちゃんと伝える。(それを聞いたケンジは「幸せ……」とつぶやく)
ケンジは、シロさんがつくってくれた料理に一つ一つ丁寧に、そしてややオーバー目にコメントをしながら食べる。一品一品に対して感謝の気持ちを述べているのだ。それは必ず欠かさない。(聞いているシロさんはうれしそうに、別の品を勧めていく)
 
このように、彼らは自分たちの関係性を保つために、お互いにお互いを思いあっていることを意識的に表現している。
ドラマではこんなシーンがたくさん見られる。
 
関係性を保つには、どちらか一人だけが努力するものではなく、お互いが努力をしてはじめて保てるものなのだと気づかせてくれる。
 
勉強になる。
 
次に「②思っていることを口にする」だ。
 
第1話で、ゲイであることを公表しているケンジが、隠していたいシロさんのこと自分のお客さんに話してしまったとき、シロさんが激怒する場面がある。
 
シロさんは、怒る。
「俺は知らない人間にゲイだと知られたくないんだ!俺のスタンスを理解できないなら、この家から出ていけ!」
ケンジは、謝りながらも言う。
「ごめん。悪かったと思っている。でも、自分の一緒に住んでいる人の話を誰にもしちゃいけないの?」
 
彼らは、自分たちが思ったことをストレートに口にする。
謝ってごまかしたり、「もういい!」と投げやりになったりはしない。
感じていることを、きちんと言葉にする。
 
本当に、勉強になる。
 
そして次は、「③ケンカしても仲直りするルールを持つこと」だ。
ケンカした次の日の朝、出勤するシロさんに、起きてきたケンジがあくびをしながら、
シロさんにリクエストをする。
「シロさん、晩ごはんにハンバーグ食べたいな。玉ねぎあんまり炒めてないやつ。しゃきしゃきでおいしいんだよね~」
 
「わかったよ」と笑顔で返すシロさん。
 
ケンカをした翌朝に晩ごはんをかわいらしくリクエストする。
こんなさりげない仲直りのルールがあれば、もう最強だ。
いつまでも怒っている場合じゃない。仲直りするしかないじゃないかと思わせてくれる。
 
彼らのふるまいにはお互いにお互いを思う気持ちがさりげなく表現され、それが頻繁に交わされている。夫婦や家族という確固たる制度がないからこそ、お互いに努力をして関係性を保とうとしているのがわかる。
 
「きのう何たべた?」には、上記の3つが随所に表現されていて、見ているわたしたちに、大切な人との関係性はこうやって保つんだよ、と、努力の仕方を教えてくれている。
 
わたしは、これからパートナーと5回目の視聴に入る予定だ。
パートナーは全く興味がなさそうだが、「わたしたちの関係性を保つためのヒントがたくさんあるドラマだから一緒に見たい」と伝えてみようと思う。
 
大切な誰かがいるあなたにも、ぜひパートナーと一緒に視聴されることをおすすめしたい。
 
ちなみに、2021年には、映画化が予定されているそうだ。
きっと今一緒にドラマを見ておくと、映画まで楽しめるはずだ。
 
 
 
 
***
 
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2021-01-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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