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11代目秘本を買って「マジかぁ」が「マジで!?」に変わった瞬間

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
 
記事:能勢 拓人(ライティング・ゼミ特講)
 
ウキウキ気分で天狼院書店の11代目秘本を開封した。
(んん……なんだ、これ?)表紙ではあまりピンとこず、とりあえずパラパラめくりながらついつい一人つぶやいてしまった。
「マジかぁ……これ、どうしよ」
 
地元京都に天狼院書店が出来たのが4年ほど前。町家の中に入るとそこには秘本なる黒いブックカバー(さらにビニール袋)で覆われた本が並んでいた。店員さんが説明してくれるには、秘本とは「タイトル秘密」「返品不可」「他の人には中身を教えない」というルールを守ってくれる人だけが購入できる本。
 
なんともまぁ強気な。めっちゃ自信ありますやん。
 
俄然興味が湧いて、7代目秘本を買ってからは秘本のとりこに。すでに御開帳(ネタばらし)されている初代、5代目、当時まだ御開帳されていなかった6代目に今もまだ御開帳になっていない8、9代目に初代京都天狼院秘本と天狼院書店の罠にかかりまくっていた。
 
そして11代目の発表は動画で知ることになった。明らかにデカい。そして、税抜き3,600円と、タイトルも内容ももちろん分からないまま販売するには強気の値段だ。けれど、それだけの価値がなければ秘本にはならないはず。やはり自ら罠に飛び込むことにした。
 
ネットで販売が始まってから少し経った頃、そろそろ店舗でも販売始まったかな? と、京都天狼院へ足を向けた。店に到着すると他に4~5人のお客さんが入っていて、そこで「はっ」と気が付いた。11代目は結構デカい。そして、ご多分に漏れず黒い。これを持ってレジに並ぶのを他のお客さんに見られるのは……ちょっとハズい。
案外小心者の自分に気付きながらも、あまり大きいとは言えない京都天狼院の中をぐるぐる回った。他のお客さんが2階へ上がったころを見計らって11代目を手に取る。やっぱりデカい。
 
次はこれを手に持ってレジへ向かわなければと決意を固めている頃、店長さんが声をかけてくれて、「大きいですよねー」なんて笑いながら話していた。
さっ、レジに向かおうと言う頃、店長さんから思わぬ一言が発せられた。
「私だったら秘本でなければ買ってないと思います」
「えっ、そうなんですか?」
思わず口から問いがついて出た。自分で問うていながら、その後の店長さんの言葉は耳に入ってこなかった。
 
(えっ、買わない? 今買わないって言いませんでした????)
 
「買わない」の一言が耳にこだまする。いや、買うべきではないのだろうか……
書店員が「自分では買わない」と言った本を買うのか? いや、だからこそ買うべきなのか。
一瞬訳が分からなくなってしまった。これも天狼院の戦略なのだろうかと戸惑いつつも、結局購入に至った。買わずに帰ったら、夜も眠れないだろう。
「まっ、こんな価格とサイズの本自分で買うことないですもんね」なんて、戸惑うそぶりを隠してレジへ向かう。
 
帰路でも「買わない」の言葉の意味が気になりつつも、足取りは軽く、気付けば家の前についていた。手洗いうがいをさっと済ませ、いざ開封。
 
……うん
 
…………なるほどね
 
………………はぁ
 
最後までパラパラと目を通し、裏表紙に手をかける頃には、
(マジかぁ。どうしよ、この本)
と、予想外の展開に、苦笑いを浮かべることになってしまった
 
買わないってそういう意味だったのかな? そんなはずないと思うんだけど。
 
それから2~3日とりあえず寝かせて見ることにした。買ったけど読む気にならない本はいつもしばらく放置してみるのだ。
でも、なんせデカいだけに目に入る。朝起きて、帰宅して、寝る前に、チラチラチラチラ目に入るから、積ん読本にすらできない雰囲気に、部屋が狭くなった感じがするほどだった。
 
そして、1週間経ったころ、やっともう一度手に取ることにした。
仕事で疲れて帰った来た日だったのに、なぜか引き寄せられるように手が伸びた。
 
まぁ、せっかく買ったしね。もう1回読んでみよう。
今度はパラパラではなく、初めのページからじっくり目を通す。
 
ふむふむ……
へぇー
 
ふむふむふむ……
んー? あっ、そういうこと!
 
ふむふむ。ふむふむ……
えっ、マジで!? そんなことある??
 
気付けば一人ブツブツつぶやきながらやっと1ページ目を読み終えた。
大きいだけに指を本に這わせて、1言1句辿るようにして読む。たったそれだけなのに、たった見開き1ページなのに、脳が活性化している気がした。
 
これは、ヤバイ。ハマる。まだ1ページしか読んでないけど、絶対ハマる自信がある。
 
店長さんの言っていた「秘本でなければ買わない」の本当の意味が分かった気がした。
僕に置き換えて考えてみるとこうだ。
もし、この本が秘本でなく本屋に並ぶ。まずこの本はデカい。本が好きと言っても小説のコーナーを見て帰ることがほとんどで、たまにビジネス書のコーナーに行くぐらいの僕は、そもそも11代目並みにデカい本が並ぶコーナーをじっくり眺めることがない。万一、この本を手に取ることがあったとしても、1日目に経験した通り、その価値を見出せず、そのまま本棚に戻していたことだろう。
 
そう、この本は確かに秘本でなければ買わない本だった。でも、その価値はじわじわ脳に、体に染みわたっていく。じっくり読んで初めてその価値に気付いた。
 
こんなに深い本だとは、最初は思いもしなかった。
確かに自分だけでは巡り合えない、まさに『秘本』。
 
そして、ふと、考えた。この本の深さを見抜ける力はどうすれば磨かれるだろう?
きっと、たくさんの本に出合い、たくさんの人に出逢って磨かれる感性が必要なのかもしれない。それでも、この本を本当の意味で読破するころには、もしかすると自分の感性も少し、いや、かなり磨きがかかっているのではないだろうか。
そう信じて、明日また次の1ページをめくることにする。
 
今日は、さっき出合った「マジで!?」のことを考えながら眠りにつこう。
≪終わり≫
 
 
 
 
***
 
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2021-02-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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