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昨晩の地震

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:K W(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
昨晩2021年2月13日土曜日23時8分に地震が起こった。
仙台市青葉区は震度5強。
東日本大震災時の東京での震度と同じだ。
あの時は外にいたし、仕事中だったので1人ではなかった。
 
仙台駅から徒歩7、8分程度のマンションの9Fに住んでいる。
休日ですでに寝始めて30分くらい経ったころだったと思う。
なぜか、目が覚めた。
目が覚めた時はまだ、地震がきていなかった気がする。少しすると揺れだした。
マンションが大きく揺れている。
スマホが「地震です。地震です」と鳴っている。
部屋の天井から吊るした照明が大きく揺れる。
52インチの液晶テレビが倒れる。
テレビの液晶が割れる。
このまま永遠に揺れがおさまらないのでは無いかと不安になる。
他に倒れてきて自分にぶつかりそうなものはないか周りを見渡す。
体感1分程度でおさまる。
T Vをつける。
地震についての情報を見る。
音は聞こえるが、液晶が壊れているので映像がほとんど見えない。
会社で登録しているセコム安否確認サービスから状況報告依頼のメールが来る。
無事であることを報告する。
仙台での会社の緊急連絡網に基づき、安否回答の依頼が来る。
無事であることを報告する。
ここでやっと、部屋の周りの状況の点検をし始めた。
積読していた本が散乱している。
夏からだしっぱなしにしていた扇風機が倒れている。
電子レンジ、トースターが倒れている。
調味料、食器が散乱している。本棚の本が少し散乱している。
これらは、地震の時、倒れてきた瞬間を全く気づかなかった。
気づく余裕がなかった。
電子レンジが冷蔵庫の上から落ちた音も全く気づかなかった。
ダウンジャケット、財布、鍵、スマホを取りあえず1箇所に集める。
どうしようか。外に出るべきだろうか。
いざというときにどういう行動をするかを事前に決めていなかったことを後悔する。
ここは宮城だということ、3.11のことを教訓にできていないことに気づく。
そのまま、部屋にいて様子を見ることにする。
余震が来るかもしれないし、と思い、部屋の整理をするという発想が全く起こらない。
その後、大きな余震が来ることなく3時30頃にようやく寝始めた。
翌朝、実家の両親に無事であることを電話する。
押し入れに入れていた古いもう一つのテレビを出してきて線を繋いでT Vをつける。
部屋の片付けをある程度する。
部屋の外にでてみる。
古いマンションなので周りを見てみると、一部自分が住んでいる9Fで天井が剥がれ落ちているところがある。
別の処では床の端が壊れて下の階が見えている。
少し歩くとメキッという音が足元から聞こえる。
少し先の床が壊れているところの延長線上に足を乗せていることに気づき、慌てて移動する。
外の状況を見てみようとするがエレベーターは休止している。
仕方ないので階段で1階まで降りる。コンビニに向かう。
コンビニは通常通り営業している。
何事もなかったように、いらっしゃいませ、と言われる。
少し安心した。
コンビニでいつも購入しているものをルーチンワークのようにカゴに入れていく。もう、平常の生活に戻すぞと自分に言い聞かせるように。
エレベーターは当然まだ止まっているので、階段で9階まで上がる。いい運動になるので丁度いいと無理やり考えながら。
そして、よく買っているセブンイレブンのハッシュドポテトを食べたあと、この文章を書いている。
 
3.11の時は東京で仕事中だった。お客様との打ち合わせが終わり、ビルの外にでて少したったときだった。昭和通り沿いだった。細い電柱が揺れていて、何が起こっているのかすぐにはわからなかった。
2018年に仙台に転勤になった。東北は今までほとんど来たことがないところだったので、休日に色々外出する計画を立てていた。
いざ、転勤してみると、なんとなく遊びにいく気持ちになれない。
楽しんでいいのだろうか。
なんか違う気かする。
当分の間は仙台市内を散歩がてらブラブラすることで休日を過ごす。
その範囲では、街の中に東日本大震災の影響はほぼ見出せない。
所々に「頑張ろう 東北」の垂れ幕があるくらいだ。
 
半年ほどして、レンタカーを借りて外出することにした。
行き先は気仙沼だ。
なんとなく、震災で大きな被害を受けた地域に行って状況を見てからでないと、東北で無邪気に楽しんではいけないという気がした。
復興のためには、色々観光することも必要なのだろう。でもいきなりではないような気がした。特に旅行ではなく、これから生活をしてお世話になっていく地域なのだからそれが必要だと感じた。
 
初めて行った気仙沼はとにかくあらゆるところで工事をしているという印象だった。自分が育った奈良で子供の頃に山を切り開いて住宅地がどんどんできていく光景に似ていると感じた。
リアス・アーク美術館というところに行った。ここでは、地下のフロアで津波被害を伝えるたくさんの写真や、流された実物が展示してあった。
ぐにゃりと曲がっている鉄骨を見て改めて津波の強大さを感じる。
気仙沼には2週連続で行った。
そういう手順を踏まないとこちらで暮らしていけないような気がした。
 
それから様々なところに行った。
東京に住んでいたときに行きたいけどいけなかったところ、秋田と青森はうまれて初めて行った。また、国土交通省が中心となって震災遺構の保存を進めている。見学できるところがいくつもあり、海沿いの遺構を休日の度に見学しに行った。
福島の国道では原発の近くではまっすぐに国道を進むしかない、フェンスがあって曲がれないエリアが存在していた。そこを通るときはいつもなんとも言えない気分になって黙ってしまう。
 
今年の3.11まで1ヶ月を切った。
その前にこんな大きな地震が起こってしまった。津波はなくて本当に良かった。
 
今この瞬間から、この人間ではどうしようもない巨大な自然の力に対して自分はどのように心がけて生きていくのかを改めて考えないといけない。
特に自分はオフィスの環境づくりを仕事にしている。オフィスではたくさんの人間が働いており、高いビルがあり、オフィスには耐震対策をしないと怪我をする家具が配置されている。家具や内装のデザインばかりに気を取られていてはいけない。コロナ対策を提案することだけに気を取られてはいけない。テレワークに役立つ商品の開発ばかりに気を取られていてはいけない。地震対策はそれ以上にプライオリティーが高いはずだ。
人の命に関わることだから。
改めてそう感じた。
 
 
 
 
***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 

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2021-02-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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